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5月30日、子ども・子育て環境の整備推進に向けた緊急申し入れ

都議会民進党から知事宛に「待機児童の解消など子ども・子育て環境の整備推進に向けた緊急申し入れ」(末尾)を提出しました。重要な政策課題について、知事の問題で停滞がないよう取り組みます。

「待機児童の解消など子ども・子育て環境の整備推進に向けた緊急申し入れ」

 
 保育所の待機児童数は昨年4月の7,814人から、今年4月には更に増えると見込まれ、予算議会において舛添知事は「4月の待機児童数を見た上で目標の引き上げを検討する」と答弁を行い、保育サービス利用児童数の拡充検討の方針を示しました。私たち都議会民進党も、待機児童解消に向けて更なる取り組みが必要だと考えます。 
 また、国の調査によれば、子育てに不安を感じる親が7割を超えているとの結果が出ていることから、安心して保育を利用できる体制整備や、子育てと仕事が両立可能な支援、学童クラブの待機児童解消など、妊娠から学童期までの一貫した社会的支援が求められています。
 都においては、子どもを安心して産み育てられ、男女ともに働きやすい都市・東京とするため、直ちに実施すべき事業は、今年度中に、補正予算の編成も含めて対応するなど、確実に取り組むべきと考えます。
 以下、都として、国に働きかけるとともに、区市町村と連携して早急に取り組むことを申し入れるものです。

 (1)(保育定員の拡充策など待機児童対策)保育所等の待機児童数調査によって実態をしっかりと捉えて、保育所を確保し、定員を拡充すること。小中学校や公共施設に保育所併設を進めることや、多様な保育を拡充すること。また、幼稚園における預かり保育の拡充や、認定こども園への移行を促すこと。さらに、一定規模の集合住宅の建設に対して保育スペースの整備を求める制度創設など、まちづくり手法を活用した整備促進策など、子どもが安心・安全に過ごせる環境や保育の質を確保しながら、あらゆる対策を講じて、待機児童を解消すること。

 (2)(保育所整備の規制緩和策)都市公園への保育所設置を認める特例を活用した保育所の開設をさらに進めること。また、小規模保育所を整備促進する上で、待機児童の解消のために、東京都高齢者、障害者が利用しやすい建築物の整備に関する条例における子どもの安全や保育の質の確保に影響のない基準を適用せずに、事業者が整備できるよう取り組むこと。

 (3)(新たな保育問題対策)小規模保育所などの卒園児が「3歳の壁」に阻まれずに、円滑に3歳以降も入園できるよう、区市町村が保育所や認定こども園、幼稚園と連携して取り組むよう働きかけること。

 (4)(東京都認証保育所への支援)東京都認証保育所を国制度として認めさせるよう、働きかけを続け、利用者の保育料軽減に資すること。都としても東京都認証保育所に対する支援を充実させること。

(5)(入園選考基準の改善・公表)区市町村の保育所入園選考については、正規社員の親よりも非正規社員の親が不利になることから、より公平な選考基準指数を適用して入園を決定するよう働きかけること。都民に入園選考基準が分かりやすく示されるよう働きかけること。

(6)(保育士が働き続ける意欲を持つ給与や処遇、職場環境の改善)国とともに民間保育所の保育士の給与改善に取り組むこと。また、東京都保育士等キャリアアップ補助金の民間保育所における実施状況や給与改善効果を把握すること。さらに、民間保育所の保育士が体系的な研修を受講し、意欲をもって保育技術や知識を高められるようにすることや、保育士が働き続けられるように保育従事職員宿舎借り上げ支援事業の期間延長の検討など給与以外の処遇や職場環境の改善を支援すること。

 (7)(保育所整備に向けた理解促進策)保育所の新規整備が求められるなか、子どもの声や送り迎えなどに関して建設反対運動が起こっている。保育所と近隣住民との双方の理解が進むために、より積極的な自治体の対応を求めるとともに、丁寧な説明や対応ができるために都における認可手続の改善に取り組む、仲裁を行う第三者機関の設置などを検討すること。

(8)(病児・病後児保育の充実確保)病児・病後児保育所の開設推進や訪問型病児保育の拡充によって病気や病後の子どもを預かる体制を確保すること。

(9)(地域子ども・子育て支援事業の充実)利用者支援事業において区市町村の窓口だけでなく、地域子育て支援拠点や保健センター、児童館など住民に身近な施設を活用して相談を推進すること。一時預かり事業において幼稚園型が創設されたが、幼稚園における預かり保育に比べ補助額が減少するため、移行しない状況にあることから改善に向けて支援すること。地域子ども・子育て支援事業における課題を整理した上で、推進が困難な事業を支援し、地域全体で子どもを育てる環境づくりに努めること。

 (10)(妊娠時からの切れ目のない多様な支援)健康管理のための妊婦健診の公費負担の拡充や、不育症治療の助成、支援が必要な妊婦に対する「ケアプラン」作りと支援、出産育児一時金の充実、メンタルヘルス不調の母親と子どもの支援など、区市町村と連携して、妊娠した女性や母親、子どもを心身両面で支えること。

(11)(若年者の正規雇用推進)新卒者の正社員雇用を推進するとともに、「同一労働同一賃金」の取り組みを進める、非正規雇用から早期に正規雇用に転換させるなど、若年者の安定した雇用を進め、収入を引き上げる企業の取り組みを支援すること。

(12)(女性が働きやすい環境の整備)女性労働者に対する育児・介護休業法の周知を徹底すること。また、短時間勤務制度などの整備や雇用型・自営型テレワーク制度の推進といった家庭の事情を抱える女性が正社員として両立できる、誰もが働くことのできる環境整備を進めること。さらに、育児休業制度の期間延長と有給化を国に働きかけること。

(13)(長時間労働の抑制など働き方改革の推進)社員の残業時間が過労死ラインの80時間を超えた企業が2割に上るなか、出生率や生産性の低下を招く長時間労働を抑制し、労働時間の上限規制を設けるよう国に働きかけること。また、勤務間インターバル制度を導入する企業を支援するなど、働き方改革に積極的に取り組むこと。

(14)(保育所・幼稚園などにおける安全対策)「事故防止のためのガイドライン」の理解を進めるとともに、都や区市町村に保育事故再発防止第三者委員会を設置し、事故原因を分析、検証することで再発防止につなげること。また、事故報告が義務化されていない認可外保育所についても対策を検討すること。

 (15)(子育て家庭の災害対策)子育て家庭において自宅の危険箇所点検や、防災マップづくり、子どもとの避難、緊急時の心のケアについて学ぶなど、災害時の備えを進めること。また、区市町村において妊産婦や乳幼児に配慮を行う救護所を設置するため、関係機関との連携、協議を行うよう働きかけること。

 (16)(保育所と幼稚園、小学校、学童クラブの連携推進)地域において子どもの健全育成を進めるために、保育所と幼稚園、小学校、学童クラブの連携を進め、交流や移行に対する支援を行うこと。

(17)(学童クラブ定員の拡充など待機児童対策)学童クラブの実施状況調査によって実態を捉えて、学童クラブの施設を確保し、待機児童を解消すること。また、都型学童クラブ事業補助の支援をさらに充実させること。さらに、学童クラブに対する国の更なる支援を働きかけること。

(18)(学童クラブ従事指導員が働き続けられる環境の整備)学童クラブ事業に従事する指導員が、学童クラブの運営上必要な研修を受講でき、意欲をもって働き続けられるために都においても必要な知識や技能を習得できる研修を行うこと。

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