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緊急事態宣言延長で飲食店時短要請の予算を審議

2021年3月8日、緊急事態宣言の期間延長により、急遽、都議会本会議が開かれました。飲食店等への時間短縮要請は21日までは20時まで(協力金1日6万円)、宣言終了後も31日までは19時まで(同4万円)とし経費1,548億円が補正予算として計上されました。会派からは藤井政調会副会長が小池知事に質疑を行い、山口政調会長が討論を行いました。予算は全会一致で可決しましたが、飲食店への時間短縮要請以外の目立った施策がないことが多くの議員から指摘されました。知事には2週間で感染者を減らすよう求めます。

〇藤井政調会副会長の質疑

 私は、東京都議会立憲民主党を代表して、追加で提出された2年度最終補正予算案について、知事並びに関係局長に伺います。

 3月21日まで、再度延長となった緊急事態宣言について、知事として、結果としては再延長となったことに対する責任はどう感じているのか。多くの都民は十分すぎるほどの協力をしている中で、どうなれば解除できるのか、新規感染者数の目標、病床の状況について、首相は「一定以上の余裕のある数字」と述べ、明言はしませんでした。

 知事は、自ら緊急事態宣言の延長を要請する方針であったと伝えられています。

 私たちの代表質問にも答えていませんが、延長を要請するなら、当然いつまで、どうなるまで継続すべきという、見通しがあるはずです。

 都として、宣言解除に必要な数値目標を明らかにすべきと考えますが、知事の見解を伺います。

 また、知事が解除の目安としていた新規感染者数140人以下という目標はなくなったのか、併せて伺います。

 病床使用率20%以下を目指すのであれば、分母である病床を確保していくことも必要です。3月21日までに、何床の病床を確保するのか、伺います。

 英国型変異株の出現で、感染の疑いがある人らの隔離期間を14日間から21日間に延長している国や地域も見られます。

 このようなかかで緊急事態宣言の延長2週間、段階的緩和措置10日間の根拠は何か、またこの期間内で十分に感染を押さえ込めると考えているのか、2週間とした首相の判断について、知事として納得しているのか、見解を伺います。

 延長した2週間で徹底的な抑えこみが必要です。しかし、2週間の延長を受けた都の緊急事態措置には、「徹底的な」抑えこみといえるような、ギアをあげた、もう一段の対策は見受けられませんでした。2週間延長しただけでは無意味、とする専門家もいます。

 国の尾身会長は「積極的疫学調査の深掘り」に言及していますが、徹底的な抑えこみには積極的疫学調査、医療提供体制の拡充、経済的打撃を受ける事業者等への支援強化の3つが必要と考えますが、見解を伺います。 

 また、かねてから私たちが要望しているとおり、拡大したPCR検査体制を拡大し、攻めのPCR検査を展開することで、隠れたクラスターをあぶり出し、感染の連鎖を絶ち、徹底して感染の早期発見・早期治療に取組むべきと考えますが、無症状者に対するモニタリング調査も含めて、見解を伺います。

 変異株への感染が拡大しており、変異株による第4波を警戒する声もあがっていますが、都としても変異株への対応を強化すべきと考えますが、見解を伺います。

 私たちは、協力金は、一律ではなく事業の規模や売り上げを考慮した給付金額にすべきだと主張してきました。

 これに対して、知事は「国に対して要望を行っていく」と答弁していますが、都が単独で始めた協力金であり、必要な改善を国に求め、国がやらないのであれば都が率先して、事業規模や売り上げも考慮した協力金に改めるべきです。

 今回の補正予算案では、一律の協力金となっていますが、事業規模等に応じた協力金について、国対して制度構築を求めたのか、なぜ都として率先して改善しないのか、知事の見解を伺います。

 協力金の支給に時間がかかっている、どうなっているのか、早くしてほしいとの問い合わせを頂くケースが増えています。長引く外出自粛要請、時短要請により、一段と厳しくなった経営環境に鑑み、速やかに申請者の手元に届くよう、求めるものですが見解を伺います。

 私たちは代表質問でも、真摯な説明を尽くすことを求めてきましたが、またもや3月5日の記者会見では、記者からの質問を早々に打ち切るなど、不誠実な対応が見られました。

 小池知事より30分も前に記者会見を始めていた、菅総理は、知事が会見を終えた時間になっても、質疑応答を続けていました。

 知事においても、質問がなくなるまで答える、科学的根拠に基づく真摯な説明を尽くすなど、対応を改めるよう求めますが、知事の見解を伺います。

 以上で、東京都議会立憲民主党を代表しての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

 

〇山口政調会長の討論

 私は、東京都議会立憲民主党を代表して、知事提出の補正予算案に賛成の立場から討論を行います。

 昨日をもって解除される予定であった緊急事態宣言が、3月21日まで、再度延長されました。この間、営業時間短縮要請などにご協力していただいた都民・事業者の皆様に対して、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 私たちは、変異株の出現などもあり、感染をできる限り減らした上で、その後、徹底して感染を押さえ込みつつ経済を回す戦略への転換が必要であると訴えてきましたが、感染を十分に抑制することができなかったのは残念でなりません。

 感染抑制の目標について、小池知事は、2月2日の定例会見で「毎日の新規陽性者数が1週間前の7割以下で推移をしていった場合、1日当たりの新規陽性者が140人以下、つまり都民10万人当たり1人以下になる」と延べ、「これを目安に、今こそもう一段のご協力、皆様方にお願いを申し上げたい」と述べていました。

 この発言は一体何だったのでしょうか。解除に向けた目標や目安ではなかったのでしょうか。

 宣言解除に必要な数値目標を定めるべきだとの私たちの代表質問に対して、知事は答弁に立たちませんでしたが、都民や事業者に対して、知事が率先して、明確な目標、メッセージを打ち出していくことが求められています。

 また、緊急事態宣言の延長を発表した3月5日の知事会見についても、私たちは苦言を申し上げました。

 繰り返しになりますが、小池知事より30分も前に記者会見を始めていた、菅総理は、知事が会見を終えた時間になっても、質疑応答を続けていました。

 このような具体的な指摘をしたにも関わらず、小池知事の答弁は、これまでと同様、冷淡なものでした。

 何度でも申し上げますが、小池知事においては、質問がなくなるまで答える、科学的根拠に基づく真摯な説明を尽くすなど、対応を改めるよう強く、強く求めておきます。

 今回の補正予算は、協力金に関するものですが、私たちが代表質問でも求めてきた事業規模等に応じた協力金の支給については、今回はやむなしとしつつも、今後、万が一、改めて協力金が必要となった場合には、適切な対応をとられることを求めておきます。

 併せて、これまでの協力金も含め、支給の迅速化・円滑化についても、改めて求めるものです。

 また、かねてより私たちが要望してきたPCR検査の活用について、東京都は、感染リスクの高い場所を中心に、無症状者に焦点を当てた幅広いPCR検査等を実施することは重要であるとして、適切に対応する旨答弁しています。

 今後、是非とも、隠れたクラスターをあぶり出すという目的を明確にして、戦略的かつ早急に検査拡大に取り組んでいただきたいと強く要望しておきます。

 以上で、東京都議会立憲民主党を代表しての討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。

 

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