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都議会本会議で竹井幹事長が小池都知事に代表質問しました。

2024年9月25日、都議会の本会議が開会され、各会派から小池都知事に代表質問が行われました。立憲民主党からは竹井幹事長が質問に立ち、女性の活躍推進、若者の雇用、就労対策、子ども子育て支援、教育施策、高齢者施策、神宮外苑の樹木保全など多岐にわたって質問しました。

以下は質問の全文です(実際には質問と答弁をまとめて行っていますが、1問1答に並べ替えています)。

 

○竹井ようこ君 去る六月十六日、石川良一議員がご逝去されました。心より哀悼の意を表します。

 また、能登半島被災地で記録的な大雨によって亡くなられた方に哀悼の意を表するとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。

 野田佳彦立憲民主党新代表は、政府に、衆議院を解散する前に復旧、復興のための補正予算を成立させるよう求めています。東京都としても、被災地の復旧、復興、被災者の生活再建に必要な支援について、積極的な取組を求めます。

 私は、東京都議会立憲民主党を代表して、都政の諸課題について質問いたします。

 初めに、知事の基本姿勢について伺います。

 小池都知事は、三期目に当たって、世界で一番の都市を目指すとしていますが、一体何をもって世界で一番とするのか。私は常々、都政は検証が欠けているんではないかと考えていますが、今回のこの勇ましい掛け声の下、どのように検証していくのか、具体的にどうすれば世界一の都市となるのか、きちんと目標を定めた上で、それに沿った検証をするべきだと、まずは指摘をしておきます。

 私たちは、東京都に暮らす一千四百万人の都民誰しもが、その人らしく生きられるまちであってほしいと願います。選択肢のある、やり直しができるまちであってほしい。光が当たってこなかった人にも光が当たるまちであってほしい。人権を尊重し、多様性を認め、互いに支え合う社会、この原点に立って質問をさせていただきます。

 東京は、寛容で、多様性を認めて、人権が尊重される都市であるべきです。知事は、三年前に東京オリンピック・パラリンピックを契機に、多様性と人権尊重の理念を一層社会に根づかせ、レガシーとしたいと述べています。今後四年間、知事はこの点についてどのような姿勢で臨むのか、知事の見解を伺います。

 

○知事(小池百合子君) 人権が尊重される都市についてのお尋ね、東京二〇二〇大会の開催を契機として、いかなる種類の差別も許されないというオリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念が、広く都民等に一層浸透した都市となることを目的といたしまして、人権尊重条例を定めて、施策の充実を図ってまいりました。

 今後とも条例に基づく取組、着実に進めてまいります。

 

○竹井ようこ君 カスタマー・ハラスメント防止条例について伺います。

 カスタマーハラスメントは、働く人の尊厳を傷つける人権侵害であり、場合によっては威力業務妨害、脅迫罪や恐喝罪、強要罪にもなる行為です。カスハラに苦しむ多くの労働者からの深刻な訴えを受けて、私たち都議会立憲民主党が独自案の提案も含め、都に早期の制定を迫ったことからも、今回の条例提案に至ったと認識をしています。

 私たち誰しもが、働く人の尊厳を踏みにじってはいけないとの共通認識を持ち、働く人への感謝と敬意を持って生活できる東京をつくっていきたいと思います。

 カスハラ防止条例によって、カスハラのない東京を実現し、カスハラ被害を防止するための対策を強化するべきと考えますが、知事の基本的な認識を伺います。

 

○知事(小池百合子君)カスタマーハラスメントの防止についてであります。

 働く人が傷つけられ、精神的なダメージを受け、人材の流出も招くカスタマーハラスメントをこれ以上放置することはできません。

 このため、都独自の規範といたしまして、カスタマーハラスメントを顧客等からの著しい迷惑行為であり、就業環境を害するものと定義づけまして、全ての人を対象に禁止を明示する条例案を提出いたしました。

 この条例によりまして、相手の立場を互いに尊重できる社会をつくり上げてまいります。

 

○竹井ようこ君 加えて、条例によって就業者が働きやすい環境の構築を後押しするなど、具体的な取組も必要です。流通やサービス業の労働組合のアンケート調査では、直近二年以内に迷惑行為被害に遭ったとの回答が五割近くに上ります。カスハラで鬱病などを発症して労災認定された方は、昨年度五十二人もいるなど、深刻な健康被害も引き起こしています。

 カスハラ被害を受けた方の相談、ケア対策など、健康被害に適切に対応する体制を整えるべきと考えますが、見解を伺います。

 

○産業労働局長(田中慎一君) まず、カスタマーハラスメント被害への対応についてでございます。

 今回提出した条例案では、事業者にカスタマーハラスメントの被害者に対する安全の確保や配慮を求めており、今後、指針においてその具体的な方法を示してまいります。

 また、様々な当事者が相談しやすい体制づくりも進めてまいります。

 

○竹井ようこ君 女性活躍の推進について伺います。

 なかなか上がらない賃金、値上がりする教育費、育休代替職員の措置なしが八割ともいわれる中で、育休や看護休暇、時短勤務を活用すれば、子持ち様といわれる職場環境。そんな社会で子供を持つ選択が難しくなり、回避する人も増えています。

 「#生涯子供なし」という新書が話題になりましたが、五十歳時点で子供がいない、生涯無子、子供なしですね、の女性が日本は二七%、OECD諸国の中で突出して高く、不安定雇用が増え、女性への家事、育児の偏り、男女とも長時間労働で子育てとの両立が難しいことが大きいと分析。さらに、小さな理不尽の積み重ねが気持ちを傷つけていることも見過ごしてはならないと述べています。

 子供を産む産まないにかかわらず、若者をはじめ多くの人が希望を持って生きられる社会、産んでも産まなくても罰を受けたと思わせるような社会を変える取組を東京から力強く進めていかなければなりません。

 そこでまず、女性活躍基本条例について伺います。

 知事は、女性活躍基本条例を制定するとされており、このことは率直に評価したいと思っています。有識者からは、いまだ男女格差のある労働環境を前に、卒業後の将来を描けずにいる女子学生がいること、企業側が女性はいずれ辞めるだろうという考えで仕事を任せないなど、学生への教育や企業側の意識、アンコンシャスバイアスなど、女性の活躍を阻む様々な課題があります。

 女性活躍基本条例の制定を目指す上では総合的な対策が求められますが、知事の見解を伺います。

 

○知事(小池百合子君) 女性活躍についてのお尋ねがございました。

 持続可能な社会を実現する鍵は、女性の活躍でございます。

 これまで都は、経営者の意識啓発や企業におけます家庭と仕事の両立支援、女性従業員のスキル習得への後押しなど、様々な取組を進めてきたところでございます。

 今回、新たに検討部会を立ち上げまして、条例の制定を含めました女性活躍の基本的な考え等について検討を開始し、女性が自分らしく活躍できる社会を目指してまいります。

 

○竹井ようこ君 次に、選択的夫婦別姓について伺います。

 知事は、九月六日の定例記者会見で、女性活躍についてノーアクション、トークオンリー、NATOを卒業できるように押し上げるとおっしゃいました。私は、その最たるものが選択的夫婦別姓の議論ではないかと思います。その人らしく生きるためにも、選択肢があることが非常に重要です。

 都としては、国には既に提案をしているとおっしゃいますが、知事自身としてはNATOになっているのではないでしょうか。東京新聞の調査では、知事は認めるべきだと回答をしておられます。

 影響力のある知事が積極的に行動して、旗振り役になって、一気に進めていくべきではないでしょうか。まさに知事のいう、今こそゲームチェンジのときと考えますが、選択的夫婦別姓の実現に向けて、知事の見解を伺います。

 

○生活文化スポーツ局長(古屋留美君) まず、選択的夫婦別姓についてでございますが、都は、都民に生じている不便、不都合を解消する観点から、選択的夫婦別姓制度に係る議論を早急に深め、結論を出すことを国へ提案要求しております。

 

○竹井ようこ君 次に、男女間賃金格差解消に向けた支援について伺います。

 企業内の男女間賃金格差は、法律に基づく公開義務などを通じて是正されていくことが期待されます。しかし一方で、保育や介護など、公定価格や介護報酬などにより、業界そのものの賃金が低くなってしまう業界も存在します。こうした業界は女性の従事者が多く、低賃金が放置され、男女間の賃金格差を生み出しています。

 国による抜本的な改善が見込まれない中、都による独自の取組が必要です。知事が女性活躍を目指すのであれば、こうした課題にも取り組むべきです。

 保育や介護、あるいは幼児教育、様々なケアワークなど、女性職場と思われがちな業界にも着目して、ほかの業界との賃金格差を是正するべきと考えますが、見解を伺います。

 

○産業労働局長(田中慎一君)  次に、男女間賃金格差の解消についてでございます。

 働く女性が男性と比べ、収入や処遇の面で格差が生じている状況を解消することは必要です。

 このため、都は、業種を問わず、女性管理職を増やすほか、短時間勤務の女性従業員の処遇向上に取り組む企業に奨励金を支給するなどの支援を行っております。

 

○竹井ようこ君 また、男女間賃金格差の是正については、女性のキャリア展望を支援する企業の好事例を示すなど、都が推奨企業に指定することで、男女間賃金格差の是正に取り組むべきだと考えますが、見解を伺います。

 

○産業労働局長(田中慎一君)  次に、男女間賃金格差の解消に向けた後押しについてでございます。

 都は、企業が女性社員の育成等に関する目標と取組内容を定める行動計画をつくる場合、研修やコンサルティングによる支援を行っております。

 また、女性が働きやすい職場づくりに向けまして、経営者の意識啓発を図るセミナーを実施するほか、女性管理職を増やすノウハウの共有などを進めております。

 

○竹井ようこ君 女性の活躍を阻んでいる大きな問題の一つにセクシュアルハラスメントがあります。女性が初めて就職した会社を辞める場合、辞める理由は、結婚や出産よりも仕事上の理由が多いとの調査もあります。セクハラなどの人間関係が大きく寄与しているということです。

 また、セクハラなど性暴力被害を放置することでの日本の経済的損失額は二兆五千三百四十二億円に上るとも試算されています。

 日本では、セクハラに刑事罰、民事救済ありませんが、セクハラは働く意欲を減退させて、女性の活躍の場を奪うことになることは明白です。セクハラ対策の強化を求めますが、見解を伺います。

 

○産業労働局長(田中慎一君) 次に、職場のセクシュアルハラスメント対策についてでございます。

 セクハラは、働く方の個人の尊厳を不当に傷つける社会的に許されない行為であり、その対策は重要です。

 都は、労働相談情報センターにおいて、各種のハラスメントに関する労働相談やセミナーを開催するとともに、リーフレットやウェブサイトにより、セクハラ防止の啓発を進めております。

 

○竹井ようこ君 少子化の要因は複合的であり、ニーズや課題に応じた多様な取組が必要。エビデンスに基づく施策の継続的な推進ニーズや課題を踏まえた施策のバージョンアップが必要。若年層や子育て世帯が将来展望を描ける就労、職場環境整備、安定した経済基盤の確保が重要。雇用形態は結婚や出産に影響する。育児と仕事を両立できる環境の整備が必要である。

 日本は、世界的な賃金上昇のトレンドから後れを取っています。これらは都が自ら行った論点整理に記されています。都議会立憲民主党が、これまで知事に直接、繰り返し求めてきたことと重なっています。

 しかし、婚活アプリ、婚活ソングばかりで、エビデンスに基づいて少子化を生み出す構造に切り込む政策のバージョンアップは行われていません。非正規や低賃金で、自分一人でも生きていくのがやっとという若者が、結婚して子供を産み育てようと思えないのは当然です。

 まずは、都は少子化の要因をどのように分析しているのか、見解を伺います。

 

○子供政策連携室長(田中愛子君) 少子化についてでございますが、少子化の背景には複合的に絡み合う社会経済等に起因する様々な要素があり、その要因は、婚姻数の減少や夫婦が持つ子供の数の減少に大別されます。

 都は、望む人が結婚から妊娠、出産、子育てをしやすいよう、ライフステージを通じた切れ目ない支援を行っております。

 

○竹井ようこ君  繰り返しになりますが、私たちは、少子化の最大の要因は非婚化であり、非婚化の背景には、若者の経済的困窮、非正規雇用の問題があります。若年層や子育て世帯が将来展望を描ける雇用就労対策に本気で取り組むことこそ、少子化対策として最も必要なことだと考えますが、都の見解を伺います。

 

○産業労働局長(田中慎一君)  次に、雇用就労対策についてでございます。

 都は、労働者の処遇改善に向けまして、中小企業が非正規雇用の方の正社員化に取り組み、職場環境の改善を図る場合の支援などを行っております。

 

○竹井ようこ君 賃上げも必要です。全都道府県において、最低賃金の今年の改定額が出そろいました。東京においては、十月に千百六十三円に上がる予定です。国においても、二〇三〇年代半ばに全国平均で千五百円にするとの目標を掲げており、早期の達成が求められます。

 物価高を上回る引上げとなるよう、また、人手不足対策にも資する賃上げを後押しすることで都民の暮らしを支えるべきと考えますが、見解を伺います。

 

○産業労働局長(田中慎一君) 次に、賃金の引上げについてでございます。

 賃金等の労働条件は、労働者と使用者が対等な立場において労使間の協議で自律的に定めることが基本です。

 都は、賃上げなど労働者の処遇改善に向けた中小企業の様々な取組について、経営や職場づくりの面から支援しております。

 

○竹井ようこ君 所得、雇用の安定に加えて重要なのは住まいです。東京では、子供と同居している世帯の持家率が低く、八割が借家で、その七割、全体の半分は七十平米以下と手狭な生活です。

 しかも、東京の住居費は高く、民営借家の家賃は全国の約一・七倍に上る一畳当たり月六千七十六円、区部のマンション価格は近年急激に上昇し、都区部では一億四百六十四万円という平均価格です。都下、多摩地域では五千三百七十五万円です。これらもまた、都の論点整理に記されており、私たちが知事に直接、繰り返し求めてきたことです。

 東京は、子供ができたら都外へ引っ越さなければならない、そんなまちになってしまっていませんか。子育て世帯の住まい問題は喫緊の課題です。

 小池都知事は所信表明で、選挙公約であった子育て世帯への家賃負担の軽減について言及されませんでした。期待していたので残念です。こどもすくすく住宅を戸建てに広げるとしたのみでした。

 ぜひ都として緊急に子育て世帯の家賃負担の軽減、住まいのサポートを実施するべきと考えますが、都知事の認識を伺います。

 

○住宅政策本部長(小笠原雄一君) 子育て世帯の住まいについてでございますが、住宅は生活の基盤であり、都民の居住の安定を確保することは重要でございます。

 このため、都営住宅の積極的な活用に加え、民間賃貸住宅を活用した東京ささエール住宅の供給促進などに取り組み、重層的な住宅セーフティーネット機能の強化を図っております。

 

○竹井ようこ君 次に、子供、子育て支援について伺います。

 八月に発表した重点政策方針二〇二四、子育て世帯が抱える悩みとして約八割の世帯が子育てや教育の費用を負担に感じていると課題を掲げています。また、住環境、教育面で課題となる経済的負担として、家賃や大学等に係る費用を負担に感じている方が多いと指摘しています。

 子育て世帯が経済的負担として考えているトップが家賃等であるならば、二番目は塾や予備校費です。

 私たちは、二〇一九年十二月の代表質問において、貸付対象の拡大や限度額の引上げなど、受験生チャレンジ支援貸付事業の拡充を求め、また、昨年二月の代表質問では、所得制限の撤廃を求めてきました。

 今回、東京都の調査でも、塾や予備校費を負担に感じている家庭が多いことが裏づけられています。所得制限の撤廃とともに、現在の上限額である学習塾等受講料が二十万円、高校三年生への受験料八万円などを引き上げていく必要があります。

 チャレンジ支援の所得制限撤廃と貸付限度額の引上げについて、見解を伺います。

 

○福祉局長(山口真君) まず、受験生チャレンジ支援貸付事業についてでございますが、都は、低所得世帯の子供が生まれ育った環境にかかわらず、自立に向けて進路を選択できるよう、一定所得以下の世帯の中学三年生、高校三年生等の進学を支援するため、高校や大学等の受験料及び学習塾受講料の無利子貸付を行っております。

 

○竹井ようこ君 子育て世帯が経済的負担を感じている三番目は、大学等の高等教育です。私たちは、昨年二月の代表質問などにおいて、足立区などの都内の自治体でも、大学課程も含めた奨学金制度を独自に実施していると述べ、都としても、独自に大学生に対する奨学金制度を創設すべきだと主張してきました。

 今回、小池都知事の選挙公約において、東京都版大学給付型奨学金制度の創設が盛り込まれたことは極めてうれしく思っていますが、学生が生活費等を心配することなく、勉学に没頭できる制度設計が必要です。

 東京都版大学給付型奨学金制度の創設について、これは知事の見解を伺わせていただきます。

 

○政策企画局長(坂本雅彦君) 大学生の奨学金制度についてのご質問にお答えいたします。

 大学生の奨学金制度について、副知事を筆頭とした体制により施策を検討してまいります。

 

○竹井ようこ君 次に、教育施策について伺います。

 困難を抱える子供たちの支援について、今定例会には、チャレンジスクールである立川緑高校の設置条例が提案されています。八月二十二日には、都立高校におけるチャレンジサポートプラン(案)が公表され、九月二十日にはパブコメが終了、十月を目途に取りまとめの予定です。

 この間、私たちは、八王子市立高尾山学園や都立世田谷泉高校を視察してきましたが、世田谷泉高校では、定員百八十名に対して受検倍率は一・四倍。意欲的な取組の効果が出ていて、不登校経験者以外の入学希望も多いということです。

 都内においても、令和六年度チャレンジスクール等昼夜間定時制高校は、募集定員が二千二百六十四名に対して応募者数二千八百五十三名と、五百八十九名が入学できていません。不登校に悩み、苦しみ、勇気を出してチャレンジスクール等に挑戦しても、不登校となってしまう状況は早急に是正されるべきです。

 チャレンジサポートプランでは、規模を拡大し、十分な受入れ環境を確保するとしていますが、いつまでに確保するのか、全ての子供たちのチャレンジを受け止めるべきだと考えますが、見解を伺います。

 

○教育長(浜佳葉子君) 三点のご質問にお答えいたします。

 まず、チャレンジスクールの規模拡大についてでございますが、本年八月二十二日に公表したチャレンジサポートプラン案では、チャレンジスクールについて、令和七年度に多摩地域で新設するとともに、令和八年度には二校で規模拡大を行うなど、困難を抱える生徒の受入れ環境を充実することとしております。

 

○竹井ようこ君 誰一人取り残さないきめ細かい教育の充実を掲げながらも、今回のチャレンジサポートプランでは、小山台、桜町、大山、北豊島工科、蔵前工科、葛飾商業の夜間定時制六校の令和八年度募集停止、令和十年度末閉課程を打ち出しました。

 今回の立川定時制の募集停止も了とはいたしませんが、立川緑高校の設置や、砂川高校の定時制拡大等が立川定時制の受皿になり得るのか、検証もない中で、さらに夜間定時制六校の募集停止を打ち出すのは、あまりにも拙速ではないでしょうか。

 大人数での学校生活や集団生活が苦手な子供もいるでしょう。誰一人取り残さないきめ細やかな教育の充実に向けては、夜間定時制高校の担う役割が極めて重要であると考えますが、見解を伺います。

 

○教育長(浜佳葉子君)  次に、きめ細かな教育の充実についてでございますが、都教育委員会はこれまで、全ての子供たちの学ぶ意欲に応えるため、少人数指導も行うチャレンジスクールなど、多様なタイプの高校を設置してきており、さらなる充実も図ることとしております。

 夜間定時制課程においても、不登校を経験した生徒など多様な生徒が在籍しており、自立した人材を育成しております一方で、応募倍率低下に伴う生徒数減少により、学習教育環境に課題が生じていることから、一部の夜間定時制課程については募集停止することとしております。

 

○竹井ようこ君 日本語指導が必要な生徒への対応について、二〇二四年度の都立高校入試における在京外国人枠は、定員百六十名に対して応募倍率一・九三倍で、全日制合計を大きく上回りました。

 都教委は、来春の入試の実施要綱において、新たに四校に枠を設けること、また、日本国籍の生徒の受検を認めることも公表いたしましたが、都自身が、人口増の大部分は外国人だというふうに説明しているように、今後のニーズはさらに高まるものと予想がされます。

 プラン案には、継続的に受入れ体制を充実させることが示されていますが、さらなる在京外国人等の受入れ拡充について見解を伺います。

 

○教育長(浜佳葉子君)  次に、日本語指導が必要な生徒の受入れについてでございますが、都教育委員会は、在京外国人等生徒数の推移や居住する地域のバランスに加え、入学者選抜の応募状況などを踏まえ、募集枠を設定しており、令和七年度入学者選抜から募集枠を拡大することを九月十九日に公表したところでございます。

 

○竹井ようこ君 次に、高齢者施策について伺います。

 価値観や生活の多様化、その他の理由から、単身生活を送る人が増加をしています。結婚しないことを選択したり、一人であることを楽しんでいる人も多いですが、健康を害したり、経済的に行き詰まると途端に苦しくなるのが現実です。

 私たちはコロナ禍を経験し、社会的な孤立が人をいかに弱らせ、健康を害するか、人とのつながりがいかに大切かを痛感させられました。私は、孤立、孤独対策は、東京都の重要な課題の一つだと考えています。

 小池都知事は選挙公約で、お一人様高齢者への支援強化を掲げました。これには期待を寄せている人も多いのではないでしょうか。

 私は、誰にでも身近な地域に居場所がある社会こそ、健全で強い民主的な社会であり、孤立を防ぎ、人々を守る社会の在り方まで深く掘り下げて検討し、しっかりと都民に寄り添った施策を構築していただきたいと考えます。

 そこで、知事は、お一人様高齢者にどのような思いを持って、どのように支援を強化しようとしているのか、知事の公約ですので、ぜひ知事の胸のうちを伺いたいと思います。

 

○生活文化スポーツ局長(古屋留美君) 次に、中高年単身女性についてでございますが、女性が置かれている状況は、同居家族の有無や就業形態などにより様々であります。

 都では、各種調査等により、様々な女性の状況を把握しながら、全ての女性が自らの希望に応じた生き方を選択できるよう、施策に取り組んでおります。

 

○竹井ようこ君  次に、中高年単身女性施策について伺います。

 次に、中高年単身女性施策について伺います。

単身女性の貧困率は、二十歳から六十四歳では四人に一人、六十五歳以上では二人に一人が貧困というデータがあります。全世代で最も貧困率が高いのは、六十五歳以上の高齢単身女性です。

 その方々の非正規雇用率の高さから、不安定な生活を余儀なくされ、四十年以上、厚生年金に加入してきても、年金額は十万円未満。また、生涯独身であった場合には、夫と死別した専業主婦よりも金額が低いことも少なくないといいます。

 こうした観点から、私は、六月五日の一般質問において、知事のご答弁を求めたところですけれども、答弁はありませんでした。

 年を重ねても安心して、一人であっても安心して暮らせる制度を整えて、自己責任を求めがちな社会の変革に取り組んでいくべきだと考えます。

 日の当たらない存在になっている中高年単身女性の課題にしっかりと光を当てて、多角的に分析して可視化していくことが重要であると考えますけれども、改めて知事の見解を伺います。

 

○福祉局長(山口真君) 次に、一人暮らし高齢者への支援についてでございますが、都は、第九期高齢者保健福祉計画等に基づき、地域包括ケアシステムの深化、推進を進めており、区市町村が実施する見守りや、単身高齢者等を対象とした総合的な相談窓口の設置などを支援しております。

 

○竹井ようこ君 シルバーパスの改善、あるいは多摩モノレールのさらなる延伸や多摩モノレールをシルバーパスの対象にというのが今回の小池都知事の選挙公約でもありました。

 とりわけ多摩地域では、シルバーパスが利用できる公共交通機関が少ない上、多摩都市モノレールの開通で、それまで無料で乗れていたバス路線が廃止になることを踏まえれば、多摩都市モノレールが対象になることは当然です。多摩都市モノレールの延伸ですね。

 また、住民税が非課税か否かで、パスの費用が千円あるいは二万五百十円と大きな格差がある状況も、これは改善すべきだと考えます。

 シルバーパスの対象交通機関の拡大や費用格差の改善について、知事の見解を伺います。

 

○福祉局長(山口真君) 最後に、シルバーパスについてでございますが、現行制度導入以降の健康寿命の延伸や、交通事情の変化等を踏まえ、アクティブな長寿社会の実現を目指し、高齢者施策全体を総合的に議論する中で、シルバーパスについても検討することとしております。

 

○竹井ようこ君 今定例会では、全ての自治体での学校給食費無償化に近づける総合交付金の拡充に係る補正予算が提案されました。私たちは、都内全ての自治体で学校給食を無償化できるようにすべきと都知事に対して求めてきましたので、市町村の財政負担が八分の一まで軽減可能になったことは、率直に評価をいたします。

 ただ、これは学校給食の無償化に係る一点のみであって、多摩格差はまだまだ解消されたわけではありません。

 所信表明で知事が言及された子供の医療費助成における所得制限撤廃、これも私たちがこの間求めてきたものですけれども、そういったものもはじめ、多摩格差の解消に向けて、より一層総合交付金を拡充すべきと考えますが、知事の見解を伺います。

 

○総務局長(佐藤智秀君) 市町村総合交付金についてのご質問にお答えいたします。

 この八年間で百三十億円増額し、令和六年度当初予算では、過去最高の六百二十億円まで増額としたところでございます。

 なお、今般、さらに市町村の学校給食費無償化を後押しするため、補正予算案に十七億円計上いたしました。

 

○竹井ようこ君 もっと!暮らし向き向上緊急サポート事業については、事業目的が極めて不明確であり、また、都が百五十億円もの税金を投じて消費喚起を行うべき時期とは思えません。今の都政に足りないことは、政策効果の検証です。

 令和五年度十二月補正予算で実施された暮らしを応援!TOKYO元気キャンペーンを検証し、都民や中小事業者により効果が波及する事業にすべきです。都が単独で同様の予算を使うのであれば、なおさらです。対象店舗を中小企業に限定する、市区町村が実際に事業を行うなど、スキームをより進化させる必要があります。

 もっと!暮らし向き向上緊急サポート事業は、物価高騰の中にある都民生活を支援する最も効果的な支援であるのか明確な目的を示すとともに、前回事業の検証を踏まえたものであるべきと考えますが、見解を伺います。

 

○産業労働局長(田中慎一君) 最後に、もっと!暮らし向き向上緊急サポート事業についてでございます。

 物価高騰が続く中、経済を活性化させるためには、消費を喚起し、事業者の収益向上につなげることが必要です。本年三月のキャンペーンでは、期間中の売上げが増加したなどの声もあり、経済活性化の効果があったと認められます。

 今回は、QRコード決済の利用拡大の状況等も踏まえ、ポイント還元の原資を前回より約五十億円増額して実施いたします。

 

○竹井ようこ君 神宮外苑の樹木の保全。九月九日、三井不動産、明治神宮などの事業者は、公共空間である神宮外苑の再開発に関して、樹木を移植することや、新野球場棟のセットバック幅を拡大することなどの修正案を都に提出し、公表をいたしました。

 知事は、中身を精査すると語り、事業者には都民の理解、共感が得られるよう説明することを求めました。事業者も、共感、理解を得てというふうには述べています。

 有識者らは、この修正案について、樹木や環境が犠牲になる構図は変わっていない、生態系の視点に欠けるとしています。

 昨日は、日本イコモスの国内委員会が記者会見で、今回は樹木の本数のみの報告で、緑の質への検討が、これは欠落しているんではないかと批判をしています。

 樹木の保全は、私たちも同様に求めてきたところであって、改めて都が対応を求める必要があると考えますが、知事の見解を伺います。

 

○環境局長(松本明子君) 神宮外苑の樹木保全についてでございますが、今回の見直し案につきましては、今後、環境影響評価審議会に報告がなされるとともに、住民説明会なども行われると聞いてございます。

 引き続き、都民の理解と共感を得られるよう、事業者に適切な対応を求めてまいります。

 

○竹井ようこ君 最後に、東京都青少年健全育成条例について伺います。

 九月九日、東京都青少年健全育成審議会において、青少年健全育成条例に基づく不健全図書類の名称が八条指定図書類に変更されることが報告されました。前回、六月四日の本会議において、私たちの代表質問に対して、検討していくとの答弁を着実に履行されたものとして評価をしたいと思います。

 その上で私は、今回の名称変更の趣旨を、とりわけ大手通販サイト等に周知することが必要であると考えます。

 また、名称変更で指定のハードルが下がるとの懸念の声も聞きますが、指定の基準に変更はないのか、併せて見解を伺います。

 

○生活文化スポーツ局生活安全担当局長(竹迫宜哉君) 青少年健全育成条例で指定する図書類についてのお尋ねでございます。

 今回、東京都青少年の健全な育成に関する条例第八条の規定による図書類として指定した旨、販売事業者に周知をしております。

 なお、指定に係る根拠条例及び施行規則に変更はございません。

 

○竹井ようこ君  以上、都議会立憲民主党を代表しての質問を終わりますけれども、私は、都知事に、都知事の公約に様々掲げていただいたものを聞いておりますので、ぜひ都知事の方から、都知事からお答えをいただきたいということを改めて申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ご清聴ありがとうございました。

 

 

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