> 最近の活動 > 都議会 > 都議会令和5年第2回定例会が議案を採決し閉会しました

最近の活動

都議会令和5年第2回定例会が議案を採決し閉会しました

2023年6月21日、都議会定例会の最終日、本会議が開催され議案の採決を行いました。各会派から議案に対する討論が行われ、立憲民主党からは竹井政務調査会副会長が議案に対する意見を述べました(以下に掲載)。

知事から提案された新型コロナウイルス対策や物価高騰対策としての補正予算2,219億円等、議案54件が全件可決しました。

議案の採決が終わり会議が閉じられ、定例会が閉会しました。終了後、幹事長の談話を発表しました(末尾に掲載)。

◆竹井政務調査会副会長の討論

「討論に先立ち、6月18日、鈴木錦治都議会議員が逝去されました。ここに謹んで哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈りいたします。

 私は、東京都議会立憲民主党を代表し、知事提出の全議案に賛成し、議員提出議案第9号に反対の立場から討論を行います。

 今、最重要課題となっているのは、少子化対策、子ども子育て支援です。
 小池知事が、所信表明で述べた問題意識は、私たちも共有しますが、格差の是正や雇用の安定など、若い人たちが安心して子育てができる環境の整備が重要です。
 コロナ禍では、非正規労働者や女性にしわ寄せがいきました。また、超低金利が続くなかで資産格差も拡大しています。さらに、この間の物価高騰によって、所得の低い人たちは、ますます厳しい生活を強いられています。とりわけ、若年層では、非正規雇用率が高まるなど、格差拡大が顕著であり、その早期是正が求められています。
 このことは少子化対策にとっても有効で、非正規雇用の正規化促進、同一労働同一賃金の徹底など、若い人たちが、将来を展望できる施策を実施していくことが、持続可能な東京を実現するためにも必要だと考えます。
 また、子ども子育て支援では、子育て世帯の経済的負担軽減も重要かつ喫緊の課題であり、学校給食の無償化や018サポート事業、いわゆる東京都版子ども手当の恒久化などは、是非とも実現すべきだと考えています。
 本会議の代表質問では、小池知事が答弁拒否をされたことは極めて残念ですが、改めて、知事の真摯な答弁を求め、これからの東京のために、議論を深められればと願っています。

 まず、第113号議案「令和5年度東京都一般会計補正予算(第3号)」について申し上げます。

 本案には、新型コロナウイルスの5類移行に伴う医療提供体制の整備が計上されています。5類移行とはなりましたが、第9波とも言われる中、社会経済活動を再び活発化させるとともに、引き続き感染状況を十分注視して、医療提供体制の確保に取組んで頂きたいと思います。
 また、救急搬送時間はコロナ前から年年延伸傾向にあるため、入院調整、医療提供体制の確保、後遺症も含めた都民相談など、都が担うべき役割については、引き続き力を注いで頂くよう求めます。

 そもそも、私たちが再三にわたって求めてきた、東京都のコロナ対策の検証が行われないままなのは問題です。
 代表質問でも申し上げましたが、再度、申し上げます。2020年以来、十分な準備や想定がないまま、職員の皆さんが懸命に対処されてきた中で、様々な課題や教訓も痛感されたはずです。
 コロナ禍が人々や社会に与えた影響、爪痕は急には消えません。この間の経験や教訓は、次の感染症危機における対処要領の羅針盤になり得るかもしれません。未来の都民・都庁職員に伝えるためにも、この間の対応を客観的、科学的に評価することは必要であり、歴史に対する責任です。
 まだまだ油断はできませんが、5類移行で大きな節目を迎えました。東京都のコロナ対策について、外部の第三者も含めた検証をすべきと、強く求めるものです。

 また、補正予算には、都民生活・中小企業者等への支援も盛り込まれています。
 医療機関物価高騰緊急対策事業に関して、今回の補正予算では、病床を有しない診療所、助産所、歯科診療所、施術所にも対象を拡大しています。そのこと自体は、現場からの要望にも応えたものとして評価するものです。
 今回の医療機関等の等のように、価格転嫁ができない公定価格を主な収入源としている医療・介護・福祉施設に対しましては、引き続き、幅広い支援を実施していただくよう求めるものです。

 補正予算には、都立学校における学校給食費支援事業が盛り込まれています。
 しかし、そもそも、学校給食は無償化すべきです。
 統一地方選挙を経て、学校給食を無償化する自治体が増えるなか、財政力の違いなどから、無償にできない自治体が、とりわけ多摩地域では多いのが実態です。自治体ごとの創意工夫を否定はしませんが、あまりにも格差が大きいと感じざるを得ません。
 そしてまた、学校給食の無償化は、子育て家庭の負担軽減のみならず、費用徴収などの保護者や現場の負担も大いに軽減できるのです。
 さらに、学校給食の無償化は、東京都が設置主体である都立学校においてこそ、率先して実現していくことも可能であると考えています。
 「国がやらないから都がお手本示す」とおっしゃって小池知事は018サポート事業を始めましたが、是非とも、学校給食の無償化についても、積極果敢なご決断をされますことを強く求めるものです。

 運輸事業者向け燃料費高騰緊急対策事業についてです。コロナ禍で厳しい状況にあった交通運輸事業者は、燃料費の高騰でさらに厳しい状況になっています。国際的な燃料価格は一段落していますが、価格転嫁が難しく、2024年問題を含めた人材確保・人件費上昇への対応も迫られています。
 都民・国民の生活を支える円滑な物流や利用者が安心して利用できる交通の確保は、社会にとって必要不可欠であり、引き続き支えていく必要があります。トラック、バス事業者への支援を継続するとともに、タクシー事業者も支援の対象にするよう求めておきます。

 次に、第120号議案「東京都立学校設置条例の一部を改正する条例」について申し上げます。
 本改正は、都立特別支援学校の移転に伴い規定を整備するものですが、知的障がいのある小中学生を受け入れる都立清瀬特別支援学校では、仮移転に伴う児童生徒の通学ルートの変更に対して、保護者や本人の意向や特性を踏まえながら、できるだけスムーズに移行できるよう柔軟な対応が求めるともに、スクールバスの安全確保についても、引き続き、取り組まれることを求めるものです。
 また、肢体不自由の小中高校生を受け入れる都立村山特別支援学校では、仮設校舎にプールはありませんが、近隣施設の借り受けなどを含め、子どもたちの楽しみであるプールの利用機会を確保することも求めておきます。

 次に、第137号議案「駒沢オリンピック公園総合運動場体育館改修工事」等について申し上げます。
 駒沢オリンピック公園総合運動場体育館は、2025年に開催されるデフリンピック東京大会の競技会場としての利用が予定されており、東京が、多様性を認めあうインクルーシブな都市づくりを進めるためにも、より高いレベルでの整備・改修が求められています。
 委員会の質疑では「大型映像装置と観客席の位置関係にも配慮して、観客用の集団補聴設備であるFMワイヤレス補聴システムを設置する」などの答弁もあり、トイレやエレベーターなどでの対応も確認できました。
 デフリンピックに参加する人たちや、それをサポートする人、あるいは観戦する人にも聞こえない人が多いと思われますので、今後、当事者のニーズを確認しつつ、非常時も含めて対応できる整備を一緒に考えて準備をして頂くよう改めて要望するものです。

 以上で、東京都議会立憲民主党を代表しての討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。


◆幹事長談話

「本日、第2回定例会が終了しました。

 今定例会には、新型コロナの「5類」移行後における医療提供体制の整備や物価高対策等を盛り込んだ6月補正予算案などが提案され、東京都議会立憲民主党は、知事提出の全議案に賛成しました。

 都議会立憲民主党は、代表質問において、東京都の新型コロナ対策の検証、学校給食の無償化、東京都版子ども手当の恒久化などの政策を提案、また、持続的な賃上げ、激甚化する風水害対策などについて知事に答弁を求めました。
 しかし、一部の質問に対して、知事が答弁を拒否するという場面も見られたことは残念でなりません。改めて、知事の真摯な答弁を求め、これからの東京のために、議論を深められればと願っています。

 一般質問では、宮瀬英治都議が、精神科病院の死亡退院率の公表と立入調査の徹底、災害拠点連携病院の電源確保などを取り上げ、また、阿部祐美子都議が、「出産・子育て応援事業」での未登録家庭への対応、都における偽装請負問題などを取り上げ、それぞれマスコミからも注目をされました。

 意見書・決議では、各常任委員会で調整がついたものが1件もありませんでしたが、特に、私たちは、国政では給特法の廃止を含めた法律案を議員提案しており、引き続き、教員確保に向けて取り組んでいきます。また、トラブルが相次いでいるマイナ保険証の運用についても中止すべく取り組んでいきます。

 立憲民主党は、「立憲主義と熟議を重んずる民主政治を守り育て、人間の命とくらしを守る」ことを基本理念に掲げています。引き続き、都議会の場においても、知事との熟議を通じて、よりよい都政の実現に向けて尽力していく決意です。」」

ユーティリティ

最近の活動内検索

Search

活動履歴