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知事与党の発言取り消し動議に対し須山議員が反対討論

2024年3月26日、都議会予算特別委員会で立憲民主党の関口委員が小池都知事が質問に答えない「答弁拒否」を問題視する発言をしたところ、知事が特別顧問を務める都民ファーストなど与党系会派から発言の取り消しを求める動議から出されました。立憲民主党からは須山議員が反論、言論の自由を保障しないのは憲法違反であり、民主主義の破壊につながることを厳しく指摘しました。動議は数の力で採決されましたが、発言の取り消しは行わず、民主主義を脅かすものとして強く抗議していきます。

→須山議員の反論は以下の通り

関口健太郎の発言の取り消しに対しての動議に対し、反対意見を述べます。

関口健太郎議員は3月13日の予算特別委員会の一般総括質疑において知事への答弁拒否について指摘をし、知事に見解を求めました。

●知事の答弁拒否とは、言うまでもなく、知事に質問したにもかかわらず、知事がお答えにならなかったことです。

●令和6年東京都議会第一回定例会本会議における代表質問と一般質問では、合計で28名が質問をしました。知事への質問は136問。そのうち知事がお答えになったのが、80問です。そして答弁拒否をされたのが56問でした。ここから計算すると、第一回定例会代表質問と一般質問の知事の答弁拒否率は41%になります。そのことに対し、知事の見解を伺いました。更には、代表質問と一般質問の質問をされた28人の質問数や知事への質問数、そして知事が答弁された数を見ながら、一つの法則が見えたとしました。

質問をした28人中21人は知事の答弁率が100%であり、知事の答弁拒否があったのは7人でした。その中には、知事に質問をしたにもかかわらず一問も知事が答弁に立たなかった議員もいます。この7人の議員が知事へ質問したのは74問です。そのうち知事が答弁されたのはたった18問です。ここから算出すると知事の答弁拒否率は76%です。

かたや21人に100%答弁をする、知事に対して厳しい質問をしたり、耳障りの悪いことをいう議員には76%の確率で知事が答弁拒否をしている。 このことについて関口議員は、知事の答弁拒否を通り越して、知事の答弁差別であり、耳障りの悪いことをいう議員への排除であると厳しく指摘をし、知事の見解を求めました。

本日、関口議員のこの一連の質問に対し、発言の取り消しを求める動議が出されたことに対し、強い怒りを感じています。

●日本国憲法第十九条は、「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」と定め、第二十一条では、「集会、結社及び言論、出版、その他一切の表現の自由は、これを保障する。」と定めています。我々都議会議員は、都民からの信託を受けてこの場にいます。そして、一人一人が異なる価値観と政治哲学を持ち合わせ、それぞれの議員が都政に対する問題意識を持ち、議論をする場であると考えます。言論の自由がなければ、各議員が議会活動をすることはできません。表現の自由がなければ、我々は都政に対して自由な発言ができません。この度の動議は大きな憲法違反であると強く強く指摘をしたいと思います。

●更には、知事の政治姿勢に対し、関口議員は答弁拒否や答弁差別、耳障りの悪いことをいう議員への排除と厳しく指摘をしましたが、それに対し、議会側から発言の取り消しを求める動議が提出されることは、二元代表制の危機と言っても過言ではありません。おかしいことには、おかしいと声を上げる。二元代表制の議会として当然のことではありませんか。

●そもそも、議事録は、我々都議会がどんな議論があったのかを、後世に残す重要な資料です。恣意的に削除するのは、もはや民主主義の破壊であると考えます。本日ここにいる多くの委員に対し、発言の取り消しを求める動議に対し、良識ある判断を求めるものです。

●さて、18世紀の啓蒙主義を代表するフランスの哲学者にヴォルテールがいます。彼は、フランス政府や政治家を風刺して投獄されたり、自国よりも言論に関して自由だったイギリスを賞賛する本を書き禁書になりました。波瀾万丈の人生でありました。そんな彼が残した言葉を紹介します。
「私は君の意見に賛成しない。しかし、君がそれをいう権利は命をかけても守ろう」
このことをこの委員会室にいる委員に送り、私の反対意見といたします。

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