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都議会定例会最終日の討論と幹事長談話

2024年6月13日、都議会本会議が開催され議案の採決を行いました。各会派から議案に対する討論が行われ、立憲民主党からは西沢議員が登壇し、小池都政についての問題点を指摘し新しい都政に向けて力強く訴えました。討論は若手議員が立つことが多いなか、立憲民主党だけが幹事長が立つ異例の対応としましたが、党としての意気込みを示したものです。議案の採決が終わり、会議の最後に知事から立候補の表明がなされ、定例会が閉会しました。終了後、幹事長の談話を発表しました。

以下、討論と談話を掲載します。

◆本会議最終日の西沢幹事長の討論の概要

 はじめに、第149号議案「東京都児童相談所条例の一部を改正する条例」について申し上げます。本条例案は、品川区を都の児童相談所の所管区域から除外することに伴うものであり、今後も、区における児童相談所の設置が進むことが見込まれますが、かといって、東京都の体制強化に向けた取り組みを怠ってはなりません。そもそも東京都の児童相談所には、政令で定められた基準に見合う人員さえ確保されていません。一時保護施設での正規職員の確保をはじめ、児童相談所の体制強化を、この際、強く求めます。また、都の児童相談所では、子供家庭支援センターなどの関係機関との連携強化に向けても、引き続き、積極的な取り組みを要望するものです。

 次に、第164号議案「東京都PCR等検査無料化事業に係る補助金返還等請求に関する民事訴訟の提起」について申し上げます。PCR検査の水増し請求は、まさに火事場泥棒であり、断じて許すことができません。今回、返還命令を受けた18事業者のうち、1事業者に対する民事訴訟の提訴ですが、都においては、水増し請求されたすべての補助金の返還が確実になされるよう取り組むとともに、再び、水増し請求、不正請求という事態を招くことのないよう、何が課題であったのかを検証し、今後の制度構築に活かすことを求めておきます。

 続いて、知事の基本姿勢について申し上げます。
 東京都議会立憲民主党は、「都議会立憲 東京ビジョン」を策定し、東京都の子育て支援に、数多く設けられている所得制限の撤廃、給食無償化・学校教育の無償化、家賃補助、カスハラ対策条例、また神宮外苑の再開発事業の見直しなど、最重要事項を厳選して知事に提案してきました。この中には、一部実現するものや、カスハラ対策条例のように、私たちの提案を大きな契機として動き出したものもあります。

 一方、残念ながら、私たちが知事に求めてきた、全ての自治体での給食無償化、学校教育の無償化、家賃補助、格差解消、多様性のある東京について、十分な予算は措置されていません。さらに、物価高を上回る賃上げやコロナ検証など、知事が答えるべき質問に、知事自身が答えない「答弁拒否」を繰り返す、都民への説明責任を果たさない、大きな問題も明らかになりました。

 今回、第2回定例会の代表質問の15問中7問に対して、知事は答弁拒否をしました。さらに、知事が答弁した学歴詐称とその隠蔽工作に関する質問への答えは、極めて不誠実な内容です。再質問への答弁に至っては「先ほど述べた通り」という答弁拒否以下。答弁拒否と言われたくないから答弁席に立っただけです。学歴詐称の隠蔽工作について、エジプト並びにカイロ大学関係者に働きかけをしたかどうかの質問に対しても、「声明は大学当局の意思の下に発出された」、と述べ、働きかけの有無については答えませんでした。そのため、再質問を致しましたが、知事は「先ほど述べたとおり」と言ったのみで、答弁の体をなしていません。

 中田たかし議員が指摘したとおり、答弁の繰り返しは再質問の形骸化を生んでおり、また、質問への答弁をしないのに、自席からヤジを飛ばす知事の姿に驚いた都民も多いと思います。

 また、知事は、卒業証書等をプレスに見せたことをもって、既に公開していると答弁しましたが、私たちは、議会に提出すべき、と聞いたのであって、プレスに見せて公にしたかどうかは聞いていません。カイロ大学の卒業証書、卒業証明書、そしてカイロ大学で学んだ事実を示す成績証明を、まずは議会に提出すべきです。議会からの質問に対し、「記者会見で答えた通り」という答弁は極めて議会を冒とくするものです。都民の代表である議会からの質問には答えず、自ら指名した記者の質問に答える。知事は議会を軽視し、二元代表制の仕組みをご存じないのだと言わざるを得ません。議決機関である我々議会は、それぞれ地域の住民代表として、執行機関である知事に質問を行い、答弁を得て、議決を行うのです。議会からの質問に答弁拒否を繰り返し、議案審査のために質問を行う議会側に対して、知事席からヤジを飛ばすなど言語道断です。議会の質問に答えないのに、この後、自分から発言を求める、ご都合主義にもほどがあります。

 8年前、小池知事が就任した直後の都議会で、通告がほとんど行われなかった多くの質問に対し、そのほとんどに自ら答弁していた姿を覚えています。「すごい」「かっこいいい」「都政が変わる」と私も思いました。今では、答弁拒否を繰り返すほど都政に関心をなくしてしまった知事は、あの時の姿勢もパフォーマンスだったのでしょうか。次に、都内自治体の首長に対する、小池知事の選挙応援・出馬要請の賛同圧力についてです。
この件が世論の反発を招いているのは、そのやり方自体がおそろしく古い政治そのものだからです。都から区市町への莫大な補助金、すなわち知事の強大な予算編成権を背景にした、選挙を利するための圧力は、あってはならない大問題です。

 私たちは、知事サイドから働きかけたのかを問いました。ポイントは「知事サイド」です。この質問に、知事は「定例会見で答えたとおり」、「その事実はない」と主語を抜いて答えました。定例会見では、「私からは、していない」と答えているのであり、結局「知事サイドから」あったのか、という問いへの答えになっておらず、議会軽視だけでなく、詭弁を弄し、答弁をごまかしたと言われても仕方ない内容です。

 6月7日の定例記者会見でも、7つのゼロ公約について聞かれた際には、公約は「ゼロへ」であって、「ゼロ」ではない、ネガティブキャンペーンある旨、答えていました。この発言は本気なのでしょうか。ゼロであるべきだと考えたなら、ゼロに向けてどう努力したのか、何が課題で今後どうするのか、真面目に取り組んでいないことが問題であって、ゼロがどうなったのかという真っ当な質問に、ネガキャンだと反論するなど言語道断です。知事には自らの公約をごまかすのではなく、真摯に説明することを求めます。

 今定例会で報告事項として、審査された「築地市場跡地のまちづくり事業」についても同様です。2017年6月20日、小池知事は、緊急記者会見を開き、「築地は守る。豊洲は活かす」との基本方針を示しました。築地の将来のイメージとして「食のワンダーランド」ということも掲げていました。これが、なぜ5万人収容のスタジアムを中心としたまちづくりになるのか、理解に苦しみます。当時の知事の緊急記者会見を聞いて、5年我慢すれば、築地に戻れると期待していた仲卸の人たちは、口をそろえて「小池知事に裏切られた」と怨嗟の声を上げています。築地市場移転問題は、小池知事のウソ・ごまかしの最たるものです。

 また、ブラックボックスを声高に主張していた小池知事ですが、事業者の選定過程などは、まさにブラックボックス。細かい内容についても、あえて指摘させていただいたのは、一見小さなウソ・ごまかしが数限りなく積み重ねられてきたからです。小さなウソが積み重なって大きな山となり、これ以上放置はできません。私たちは、ウソやごまかしのない、新しい都政を実現するため、挑戦して参ります。

 以上で、東京都議会立憲民主党を代表しての討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。

◆第2回定例会を終えての西沢幹事長の談話の概要

今定例会は、小池知事の現任期最後の議会であり、東京都議会立憲民主党は、小池都政の8年間をしっかり検証し、都政への説明責任を果たすべきとの立場から、知事の答弁を求めました。

しかしながら、小池知事からは、自らの学歴詐称疑惑や知事公約の「7つのゼロ」の検証に対して、明快な答弁はなく、義務教育の無償化や神宮外苑、築地まちづくりなどの質問には答弁拒否をしました。私たちの代表質問で、知事に答弁を求めた15の質問のうち答弁拒否は7問。極めて不誠実です。

知事が答弁した学歴詐称とその隠蔽工作に関する質問への答えは、極めて不誠実な内容です。再質問への答弁に至っては「先ほど述べた通り」という答弁拒否以下。答弁拒否と言われたくないから答弁席に立っただけでした。
一般質問では、「知事公約の『多摩格差ゼロ』は何をもって達成とするのか」との竹井ようこ議員の質問にも、答弁に立つことはありませんでした。

中田たかし議員の一般質問にも答弁に立ちませんでしたが、質問の最中、知事が自席からヤジを飛ばすなど言語道断です。
議会の質問にさえ答えないのに、本日の本会議で、自らが「都知事選への出馬を決意した」と述べるために、発言を機会を求めるというのも、ご都合主義そのものです。

今定例会で報告のあった「築地市場跡地のまちづくり」でも、小池知事が言っていた「築地は守る」は、どこにいったのか。明らかに公約違反です。5年我慢すれば、築地に戻れると期待していた仲卸の人たちは、口をそろえて「小池知事に裏切られた」と怨嗟の
声を上げています。

小池都政では、ウソ・ごまかしが数限りなく積み重ねられてきました。小さなウソが積み重なって大きな山となり、これ以上放置はできません。私たち東京都議会立憲民主党は、ウソやごまかしのない、新しい都政を実現するため、挑戦していく決意です。

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