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都議会質問記録

2018/03/19 都議会警察・消防委員会で消防行政について質問しました

3月19日、都議会の警察・消防委員会が開催され、警視庁、消防庁に質問をしました。警視庁への質問に次いで、消防庁に消防行政について質問しました。
 
○中村委員 東京消防庁の来年度の予算案の審議に際して、何点か質問します。
  消防庁の役割として、火災から都民の生命を守るのが何より重要です。ただ、消防庁の発表によると、ことしに入り、大変残念ながら、三月十八日現在で、住宅火災における死者は三十二名となり、昨年の同時期と比較すると十三名の増加で、一・五倍を超え、急増しているとのことです。消防庁も消火活動には全力で当たられたと思いますが、大変残念なことに、この住宅火災で亡くなられた三十二名のうち、住宅用火災警報器等を設置していたのは十一名で、二十一名は設置していなかったのです。改めて、住宅用火災警報器の一〇〇%設置への取り組みを求めるものです。
  ところが、この住宅用火災警報器について、新築に続いて、既設の一般住宅に設置が義務化されたのは二〇一〇年四月で、既に八年近くが経過をしています。日本火災報知機工業会によると、機器本体の目安は十年とのことで、あと二年です。設置に向けて、消防庁が懸命に広報してもまだ一〇〇%になっていないことを考えると、機器の交換を呼びかけるのは困難をきわめることが想定されます。もちろん、十年たってすぐに動かなくなるのではないのですが、義務化する前から設置されているものがあることを考えると、機器が使えても、それ以前に電池が切れていれば、当然効果がなくなりますので、定期的な点検も必要です。
  東京でオリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年、四月は、住宅用火災警報器が義務化されて十年目の年となりますが、この住宅用火災警報器の普及啓発についての東京消防庁の取り組みを伺います。
 
○鈴木防災部長 住宅火災による被害低減のためには、住宅用火災警報器の設置が重要であることから、東京消防庁では、パンフレットや区市町村の広報誌など各種媒体を活用し、広報を行ってまいりました。
  また、消防職団員の戸別訪問による設置の働きかけや、町会、自治会への共同購入依頼など、積極的に設置促進に取り組んでまいりました。
  その結果、消防に関する世論調査では、平成二十七年以降、設置率は八割を超え、住宅火災による死者が減少傾向にあるなど、効果があらわれております。
  今後とも、住宅用火災警報器の設置を促進するとともに、設置された機器につきましては定期的な点検を呼びかけるなど、適正な維持管理の周知に努めてまいります。
 
○中村委員 この間も広報活動していただいたんですが、なかなか一〇〇%になっていない状況です。
  今、答弁の中で、点検を呼びかけるとか、適正な維持管理ということもお話をいただきました。これはなかなか新しくつけるという部分は、ある意味でわかりやすいんですけれども、あるものを変えていくのは大変なことだというふうに思っています。特にこれは日常的に使っている機器ではないので、十年たってすぐに動かなくなるわけではないとはいうものの、動かなくなっていることに気づかないということがあるわけですから、こういった点では、これからより一層、こういった普及啓発等、まさしく十年過ぎる二〇二〇年のオリンピックのころには、本当に切れ始めるものが出てきてしまう可能性もありますので、より普及啓発をきちんとやっていただきたいと思っています。
  また、昨年の八月、中央区の築地場外市場で、建物の全焼火災が発生しました。飲食店で調理後に火は消していたのですが、長年の熱で壁の中に熱が残り、火災が発生したものです。また、老朽化した木造店舗が密集していたこともあり、周辺の店舗に延焼し、大火災となってしまいました。
  また、一昨年十二月には、新潟県糸魚川市で店舗から発生した火災が強風にやられて大火災につながってしまいました。
  今後も、都民の生命、安全を守るために、火気を使う飲食店、とりわけ老朽化した店舗や狭隘な店舗における火災の予防について、厨房機器を壁に近づけて使用しないよう啓発することが必要です。来年度は、熱画像直視装置を五台購入するとの予算も計上されていますが、都内にある店舗数を考えると、啓発にも効果的な方法が求められます。
  先日、総務局が、各丁目ごとに火災の危険度判定を発表しましたが、より危険な地域を重点的に点検を行うことも考えられます。
  この築地場外の火災や糸魚川の火災を受けて、飲食店における火災予防対策について東京消防庁の取り組みを伺います。
 
○柏木予防部長 築地場外市場の火災や糸魚川市の火災は、いずれも火元が小規模な飲食店であることから、東京消防庁では、小規模飲食店の出火防止対策が重要であると認識しております。
  当庁では、築地場外市場の火災を受けて、類似の飲食店に対する立入検査などを実施し、厨房設備や消火器の取り扱いなどを重点に指導を行ってまいりました。
  一方、国では、小規模飲食店に消火器の設置を義務づける予定であり、当庁では、来年度に、その対象となる小規模飲食店の火気管理などに関する実態調査及び火災予防の啓発などを行うこととしております。
 
○中村委員 築地場外市場の火災でも、まさに消したのにもかかわらず火災が起きたということもあったわけですから、本当にこれはしっかりと注意喚起を促していただきたいと思っています。とりわけ、小規模店主の方にも、どうしても小さいお店の場合、商店街全体も古いことも多いので、そこから火が出れば全体に広がってしまうということもありますので、普及啓発をぜひともしていただいて、都民の皆様の生命、安全を引き続き守っていただくようお願いをいたしまして、質問を終わります。
 

 

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