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文書質問「介護職場におけるハラスメント防止」等3項目について提出

2018年10月5日、本会議場で質問の機会を得られない代わり行う文書質問を都に提出しました。項目は大きく3点で、「1.介護職場におけるハラスメント防止について、2.障がい児、障がい者の居場所について、3.多文化共生社会への取り組みについて」を質問しました。都民からいただいた要望を質問という形で提出しました。次回定例会の初日に答弁がされます。

1.介護職場におけるハラスメント防止について

 最近、介護事業所において、訪問ヘルパーが要介護者やその家族からのセクシュアルハラスメントやパワーハラスメントを受けることがあると報じられました。労働組合の日本介護クラフトユニオンによるアンケート調査によって判明し大きな反響を呼びました。

 通常の仕事でも顧客からのクレームがあった場合には従業員を守るのは事業主の責任ではありますが、一般の事業とは違い、正当な理由がなければサービス提供を拒めないこと、長時間単独で自宅に滞在すること、身体的な接近があることなど、他の業種とは必ずしも同列に扱えません。また、介護人材の不足も言われるなか、行政でも補助などにより賃金の向上等 の待遇改善 を図っていますが、安心して働ける職場環境の整備は何より重要です。こうした状況を改善することは、働く人を守ることが第一ですが、介護保険制度が円滑に運営されることにもつながります。以下、都の対応について質問します。

質問1-1 最初に、介護職場におけるセクシュアルハラスメントやパワーハラスメントについて現状をどう認識しているか伺います。また、都としてどのように対応しているか伺います。

回答1-1 公益財団法人介護労働安定センターが介護労働者を対象として平成29年度に実施した調査によれば、過去1年間に仕事中に利用者やその家族から受けた経験として、「暴言」との回答が26.5パーセント、「暴力」との回答が13.3パーセント、「セクハラ」との回答が8.3パーセントとなっています。
  都は、介護保険の指定居宅サービス事業所等の新規指定や更新の際に、事業者に対し、法令遵守のための独自の研修を実施しています。研修では、労働関係法規等について周知徹底を図るため、東京労働局から講師を招き、事業者が遵守すべき労働基準や労働安全衛生のほか、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメントに対する事業者の対応などに関する講義を行っています。

質問1-2 介護職場の特殊性はあるものの、まずは事業主が従業員を守ることが第一です。事業主に対して適切な対応をするよう、より一層の指導をすべきですが、見解を伺います。

回答1-2  都は、介護保険の指定居宅サービス事業所等の新規指定や更新の際に、独自の研修を実施しており、労働関係法規等について周知徹底を図るため、事業者が遵守すべき労働基準や労働安全衛生のほか、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメントに対する事業者の対応などに関する講義を行っています。 

質問1-3 介護サービスは公共サービスであることを利用者に理解してもらい、違法行為をしてはならないことは当然ですが、ハラスメントを行わないよう、利用者に対して啓発をする必要があります。見解を伺います。

回答1-3  介護保険サービスの利用に関する相談は、一般的に、保険者である区市町村や地域包括支援センターが受け付け、要介護(要支援)認定の申請の仕方、介護を必要としている本人の状況や希望等を踏まえた必要なサービスの種類・内容の説明等を行っています。
  また、サービスの利用に当たっては、ケアマネジャーが、本人の状況、本人やその家族の希望、住宅の状況などを総合的に把握して、利用するサービスの種類及び内容等を定めたケアプランの原案を作成し、本人又はその家族に対して説明した上で、文書により本人の同意を得ています。
  これらのことにより、介護保険サービスが公的なものであることなどについて、本人やその家族の適切な理解が促される仕組みとなっています。
  都は、介護保険制度について解説したパンフレットを作成し、サービスの利用に係る流れや利用できるサービス等について、都民に周知しています。 

質問1-4 被害を受けて事業主が十分な対応をしない場合に通報できる体制や、相談できる窓口が必要です。また、悪質なクレームなどに対して、小規模な事業所の場合には事業主も相談できる窓口が必要にもなります。設置について見解を伺います。

回答1-4  都は、指定居宅サービス事業所等を新たに開設する事業者等を対象とした研修を実施しており、事業所の規模の大小にかかわらず、常に法令や基準等を遵守することを求めています。
  なお、介護職場に限らず、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメントを含む労働相談については、都内6か所にある労働相談情報センターで対応しています。
  また、中小企業に対し経営に係る様々な助言を行う相談窓口を設け、悪質なクレームなどを含む顧客とのトラブルの解決についてもサポートを行っています。 

質問1-5 単独で訪問をしてハラスメントを受ける場合があるため、解決策として複数での訪問があります。しかしサービス料が上がるため、複数での訪問する場合への補助制度が有効な対策となります。制度の設置について見解を伺います。

回答1-5  訪問介護等の事業者は、訪問介護員等から、利用者やその家族からのハラスメント等を経験したとの報告・相談があった場合には、サービス提供の状況を把握するとともに、担当者を変更するなど、トラブルを予防するための必要な配慮をすることが求められます。
  また、ハラスメント等の事例が事業者のみの対応では困難な場合は、事業者は、ケアマネジャーと連携し、同時に2人の訪問介護員等によるサービスの提供や、他の訪問介護事業所の利用なども必要に応じて検討することとなります。
  さらに、ケアマネジャー等は、法令等に基づき、利用者のサービス提供に支障等を生じないよう、保険者である区市町村や地域包括支援センターとの相談・連携に努めるものとされるなど、介護保険制度においては、事業者が適切にサービスを行うよう、様々な措置が講じられています。 

質問1-6 都では対応できない国における制度の見直しが必要なこともあります。保険者で ある市区町村の意見も集約し、国に必要な措置をするよう求めることが必要ですが、見解を伺います。

回答1-6 国は、平成30年度、老人保健健康増進等事業において、介護現場におけるハラスメントに関する調査研究を実施し、訪問介護等の介護現場におけるハラスメントの実態把握や介護事業者におけるハラスメント対策の取組事例の収集等を行い、介護現場の実態を踏まえ効果的な対策を検討していくとしており、都は、こうした国の動向を注視していきます。 


2.障がい児、障がい者の居場所について

質問2-1 障がい児の居場所として放課後等デイサービスの制度が行われています。しかし、急速な制度の拡大から、事業者が急増しサービスの質の担保が課題になっています。そのため、国は報酬改定を行い、事業所区分を導入しましたが、急な改定のため、市区町村による利用児童の指標判定に混乱が生じ、また、報酬額の低下により、事業所によっては運営が危ぶまれるところがでてきています。今回の報酬改定に関して適切な運営がなされることが必要ですが見解を伺います。

回答2-1  都は、平成30年度障害福祉サービス等報酬改定に向け、平成29年11月に、報酬改定や、制度改正の具体的内容について、「区市町村、事業者の準備期間や、障害者とその家族への周知のための期間が適切に確保できるよう、早期に提示すること。」や放課後等デイサービスについて、「障害の程度や特性に応じた支援内容を適切に評価し、サービス提供の実態に即した報酬単価とすること。」等を国に対して緊急要望しました。
  また、報酬改定後の平成30年6月にも、「肢体不自由のある児童や重度の障害のある児童等の受入れに対する評価を更に充実するなど、サービス提供の実態に即した報酬水準となるよう一層の改善を行うこと。」等を国に対して要望したところであり、今後も区市町村や事業者の状況等を踏まえ、必要に応じて要望を行っていきます。 

質問2-2 放課後等デイサービスにより障がい児の居場所はありますが、成人した障がい者の居場所は十分ではありません。20 16年3月、都議会としても制度の充実を求める意見書を国に提出しました。都としても包括補助事業により市区町村の補助をしていますが、取り組みをしている自治体はわずかしかありません。あらためて、青年・成人の障がい者の余暇活動の充実を図るため、より一層の取り組みが必要と考えますが、見解を伺います。

回答2-2 青年・成人期の障害者の交流や集団活動は、障害者総合支援法に定める地域生活支援事業として、区市町村が日中一時支援やレクリエーション活動等支援を実施していますが、国から事業実績に見合った額の財源が交付されておらず、区市町村に超過負担が生じています。
  このため、都は、区市町村が利用者のニーズに応じて必要な給付を行えるよう、国に対し、十分な予算措置を講じることを要望しています。
  また、都は、青年・成人期の障害者が日中活動や就労後に、障害者相互や地域住民等、様々な人々と交流し、集団活動等を行う区市町村の取組を、包括補助事業で支援しており、平成29年度では7区市が実施しています。
  今後も、青年・成人期の余暇活動に関する取組を区市町村に対する説明会等において周知を図るとともに、地域における創意工夫を凝らした取組を紹介する事例集に盛り込むなど、多くの区市町村において実施されるよう働き掛けていきます。 

 
3.多文化共生社会への取り組みについて

質問3-1 国際化社会が進展するなか、東京に滞在する外国人も多くなっています。都は観光振興については注力していますが、現に居住している外国人に対する政策は十分とはいえず、真に国際都市としてふさわしい体制を整備する必要があります。

 都はかつてあった国際部は廃止され、現在は多文化共生担当課長を置いているに過ぎ ません。また、任意団体である国際交流委員会もありますが、十分な規模とは言えません。都として国際社会にふさわしい体制を構築し、在日外国人を含めた多文化共生社会への取り組みをより一層行う必要があると考えますが、見解を伺います。

回答3-1 東京の在住外国人は54万人を超え、政府の外国人材受入拡大方針等を背景に、今後も増加が見込まれており、外国人が地域社会で安心して生活できる環境を整備する必要性が高まっています。
 都は、在住外国人に向け基本的な生活習慣等を紹介する冊子「Life in Tokyo:Your Guide」を発行するとともに、東京都国際交流委員会と連携し、区市町村やNPOにおける外国人支援を担う人材の育成や、ホームページで生活に役立つ情報を多言語で提供するなど様々な施策を展開してきました。
 今後、区市町村等に対する東京都国際交流委員会の支援機能を拡充するなど、外国人と日本人が共に活躍できる多文化共生社会の実現に向けて取り組んでいきます。

質問3-2 日本に滞在する外国人が増加するなる中で、日本語を母語としない子どもの教育の充実が求められます。しかし、教育委員会には政策をつくり運用する部署がありません。今後、政策の充実のため部署の設置を求めますが、見解を伺います。

回答3-2 日本語を母語としない児童・生徒の教育については、就学支援や日本語学級の設置、日本語指導の問題など多岐にわたる課題があります。
  これまでも都教育委員会では、こうした課題についてそれぞれの専門部署が連携・協力して適切に対応するとともに、区市町村教育委員会とも連携し、丁寧な対応に努めてきました。
  また、東京都教育相談センターにおいては、日本語による相談に加え、通訳を介した外国語による相談も受け付けるなど、教育相談体制の充実にも努めてきました。
  今後とも組織間の連携を密にし、より一層きめ細かい対応に取り組んでいきます。

質問3-3 各市区町村における日本語学級の設置状況についても自治体間により格差があります。都としても市区町村への支援が必要です。見解を伺います。

回答3-3 区市町村は、都の定める要綱に基づき、公立小・中・義務教育学校に就学している外国人児童・生徒で日本語能力が不十分な者に対し、日本語の習得を目的とする授業を行うことにより、通常の教科についての学習理解及び生活習慣の習得を容易にして、教育効果の向上を図るため、日本語学級を設置しています。
  都教育委員会は、毎年度実施する区市町村の学事担当職員向けの連絡会において配布する「学事事務取扱解説集」に要綱を掲載し、日本語学級の設置に関する手続について詳細に説明するとともに、設置を希望する場合の相談方法についても周知するなど、区市町村に対してきめ細かく支援しています。

質問3-4 日本語教育の政策立案に際して、 実態調査を実施、公表する必要があります。見解を伺います。

回答3-4 文部科学省は、日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査を、隔年で実施しています。
  都教育委員会は、文部科学省が調査を行わない年には、同様の調査を行い、実態把握に努めています。
  また、この調査結果については、毎年、日本語指導に関する資料としてまとめ、区市町村教育委員会及び都立学校に配布しています。

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