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都議会質問記録

2018/12/03 都営浅草線泉岳寺駅の改良工事で質問

12月3日、都議会公営企業委員会が開催され、交通局から都営浅草線泉岳寺駅の改良工事が報告され質疑を行いました。

○中村委員 それでは、私からも、都営浅草線の泉岳寺駅の改良について質問します。
  今回の工事は、JR山手線の新駅の新設で多くの乗降客が見込まれることもホームの拡幅の理由かと思いますが、改めて、今の駅の状況と、なぜ改良工事が必要か伺います。

○野崎建設工務部長 浅草線泉岳寺駅につきましては、空港と都心を結ぶ重要な交通結節点でありまして、今後、JR東日本による新駅の設置や周辺の開発により、さらなるお客様の増加が見込まれます。
  このため、現状狭隘な駅施設につきまして、ホーム幅を約二倍に、コンコースも大幅に拡張するとともに、エレベーターの増設など、バリアフリー機能をより充実させていくこととしております。

○中村委員 浅草線はホームドアの設置も進めていますが、時間軸でいえば、この工事はホームドアを設置してすぐの工事になりますが、これは再利用はできるのでしょうか。
  また、現状は、駅の両端に出入り口があるのですが、JRの新駅との接続によるエレベーター、エスカレーターなどのバリアフリーの設備も増設する必要があると考えますが、設置をされるのか伺います。

○野崎建設工務部長 東京二〇二〇大会までに、現在のホームに設置することとしておりますホームドアにつきましては、改良工事後も再利用する予定でございます。
  また、エレベーターやエスカレーターの増設を行うこととしておりますけれども、詳細については今後検討してまいります。

○中村委員 今回、大変大きな工事の一期目の工事ということですので、最初なので、あえて全体像を伺います。
  今回報告された工事は十二億円の工事ですが、事業全体での総事業費と工期を伺います。また、この駅は京急線の始発駅になっているので、工事による利益を京急も得ますが、全体の費用のうちの京急との負担の割合はどのような取り決めがあるのか伺います。

○野崎建設工務部長 泉岳寺駅の大規模改良における拡幅ホームの供用開始は、二〇二四年度を予定しております。現段階における概算工事費は約五百五十億円となっております。
  また、この駅は、京急電鉄との共同使用駅であるので、双方の財産区分に基づいて費用を負担することとしております。

○中村委員 今の質問で、総工費が約五百五十億円と、大変大きな事業であることがわかりました。普通に駅を一つつくるのでもおおむね二百億円と聞きました。一つの駅にしては破格の金額です。
  昨年度決算でも、地下鉄全体で、乗車料収入が約一千四百二億、経常損益は三百四十億、累積欠損金は二千六百四億円、長期債務は七千二百三十三億円です。今回の工事がいかに大きいかわかります。なぜこのような大きな金額となるのか伺います。

○野崎建設工務部長 泉岳寺駅の大規模改良につきましては、駅部分約三百メートルに加え、列車の折り返し施設を含めると、工事範囲が約一キロに及ぶこと、夜間の限られた時間での工事となること、さらに、日中は列車の安全運行に支障を来さないよう十分な対策を講じる必要があることなどから、新線建設時の駅の工事費に比べ多くの費用を要することとなります。

○中村委員 必要な工事であれば進めていただきたいとは思いますが、こうした大規模な工事によくあるのですが、当初の見込みをいつしか大きく超えてしまうことがあり得ます。先行して行っている勝どき駅の改良でさえも、約百六十億円と聞いていますが、それを超える大規模工事です。
  JRの新駅の効果で、収益も増加が見込まれるとは思いますが、それ以上の額でもあり、むしろ地下鉄事業全体に与える影響は極めて大きい事業ともいえます。運賃値上げも簡単にできるものではありません。今後、見込んだ予算内の執行に向けて適切な執行が求められますが、そこに向けての取り組みを伺います。

○野崎建設工務部長 泉岳寺駅の大規模改良工事を含め、工事を行うに当たりましては、安全の確保はもとより、工程管理やコスト管理を徹底し、適切に事業を進めていくこととしております。

○中村委員 一つの駅の改良とはいえ、注目される事業でもあり、金額の大きさも事業全体に影響を与え得るものです。事故があってはなりませんので、安全には万全を期しつつも、見込んだ総事業費が膨れ上がることのないよう、計画的な工事の進捗と予算の管理、安全な工事を求めて、質問を終わります。

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