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水道局に水道民営化反対、談合事件の解明を求める

3月19日、都議会公営企業委員会で下水道局と水道局に質問しました。水道局には水道法改正とはいえ民営化はすべきでないこと、談合事件などが頻発したため徹底した対応を行うこと、震災対策等を質問しました。

○中村委員 初めに、水道法改正について伺います。
  今回の法改正はいろんな項目がありますが、いわゆる水道民営化を進めるためのコンセッション方式の導入が最も注目をされ、国会では野党がこの点を追及し、反対をしています。
  導入するかどうかは事業者である自治体の判断とはなりますが、水という命に欠かせないものであり、水道はその命を支える重要な生活基盤であることから、私も導入の必要はないと考えます。
  今回の法改正を受けて、小池知事から水道局にどのような指示が出ているのか伺います。

○石井経営改革推進担当部長 水道法改正を受け、知事からは、事業運営のあり方について、外部有識者のご意見も聞きながら調査研究などを行うように指示がございました。
  当局ではこれまでも、監理団体の活用やPFIの導入など、多様な官民連携の取り組みを進めてきております。今後とも、都の広域水道の一体性の確保を前提に、一層の効率化を追求する観点から、コンセッション方式も含め、さまざまな官民連携を幅広く検討してまいります。

○中村委員 まだ、今後検討ということのようです。
  先日の新聞のアンケートでも、多くの自治体の首長が導入を検討しているというわけではないようですから、これはぜひ、後にも質問しますけれども、災害時の対応など行政の責任でもってやっていくべきことがあるわけですので、慎重な判断を求めます。
  また、法改正の他の内容として、広域連携の推進があります。他県と違い、都では二十三区ではもともと一体として扱っていますが、多摩地域でも、もともとは各市や町で担っていたものが都への一元化が進み、現在では、武蔵野市、昭島市、羽村市の三市以外の市と町は既に都に一元化をしています。基本的には各自治体の判断になりますが、現在の状況を伺います。

○坂井調整部長 都では、昭和四十六年に策定いたしました多摩地区水道事業の都営一元化基本計画に基づきまして、多摩地区における市町村水道の都営一元化を全国に先駆けまして推進してまいりました。一元化に当たりましては、各市町からの申し出に応じまして、個別に協議を重ねまして、協議が調った市町から順次統合してきたという経緯がございます。
  一方、武蔵野、昭島、羽村の未統合三市につきましては、平成八年度及び平成十二年度、二回にわたりまして、都が都営一元化の意向調査、この確認を実施しましたところ、当面は市の事業として行う旨の回答を受けております。このため、現在、多摩地区では、二十六市町を都営水道といたしまして運営しているところでございます。

○中村委員 現時点では、各自治体から一元化の意向はないということのようですが、先々その意向が出されることがあれば真摯な対応をすることが必要ですのでお願いいたします。
  また、今回の改正では余り報道されていませんでしたが、指定給水装置工事事業者制度に五年の更新制が盛り込まれました。これまでは更新の必要がなかったため、問題のある事業者があったということが背景にあったようですが、現状どのような問題があるのでしょうか、伺います。また、他県の事業者で、都内に電話一本だけ引いて実態のない企業が受注をしているという問題もあるようですが、その対応について伺います。

○尾根田給水部長 現在、都が指定している指定給水装置工事事業者数は約五千八百社と非常に多く、そのうち約六%に当たる約三百五十社が所在不明であるなど実態把握に苦慮しております。
  また、一部の指定給水装置工事事業者における無届け工事や不良工事が発生しており、工事を適正に行うための資質の保持が必要となっております。
  現行の水道法に基づく指定給水装置工事事業者制度では、新規指定の際に、事業者の所在地を把握しているものの、休廃止等の実態が反映されにくいといった課題がございますことから、ご指摘のような実態との乖離を防止するため、今回の水道法改正に至ったと認識しております。

○中村委員 今回の水道法改正は、コンセッション方式など問題のある部分もあったんですが、ただ、この項目のように真面目に事業を営む事業者から改正の求めが出ているということもありました。
  今後、この法改正の部分には対応して、所在確認のとれない事業者の排除や無届け工事や不良工事の排除に取り組むよう求めます。
  次に、コンプライアンスと監理団体について伺います。
  既に多くの議員からも質問されていますが、ここ数年、この水道局をめぐる談合事件などがたびたび発生し、さらに今回、監理団体である東京水道サービスに不正の情報があり、特別監察が入りました。
  水道局グループとして、法令遵守、コンプライアンスが問われています。過日の委員会で、事件に関して、都庁内だけではなく第三者委員会を立ち上げて調査すべしと主張しましたが、四月から立ち上げるとのことでした。もっと早く立ち上げるべきだったとも述べましたが、今後、これまでの都庁内での検証を再検証することになりますが、第三者委員会は独立性を担保した組織にしていただくよう求めます。徹底した調査を行い、水道局グループ全体の信頼回復に努めることを重ねて求めます。
  さて、今般、この東京水道サービスに特別監察が入りました。とりわけ工事監督における竣工写真の改ざん指示は極めて悪質であり、これをもって水道局から水道サービスへの仕事の発注を本当に見直してもいいのではないかと思うぐらいの事件だというふうに思っています。
  大変重いことだと受けとめていただきたいと思いますが、いわゆる天下りによる退職職員の再就職と、特命随意契約など、もたれ合いがあるのではないでしょうか。PUCなど他の関連団体についても監査を行い、結果を公表すべきではないでしょうか、見解を伺います。

○石井経営改革推進担当部長 このたびの特別監察において、東京水道サービス株式会社及び当局に対して厳しい指摘がなされたことを大変重く受けとめております。
  同社は、都の水道事業を補完し、浄水場の運転管理業務など当局と一体となって事業運営上の重要な業務を担っており、これら民間委託になじまない業務を現場で支えるため、さまざまな水道技術や実務的な知識、ノウハウを有する当局のOBを活用しております。
  また、株式会社PUCにつきましては、来年度早々に特別監察の手法によって点検がなされるということを総務局から聞いており、当局としてもこれに協力をしていきます。

○中村委員 都政改革本部からの求めで水道局が提出した見える化改革報告書によれば、コンセッション方式を含め、幅広く官民連携手法を検討していこうということになっています。
  しかし、安易に事業を外出しするのではなくて、東京の水道を担う立場としての民間のノウハウを取り入れ、みずから民間にできることを実践できるようにすることも重要です。これは水道局と一体的に事業を担っている監理団体においても同様ですが、東京水道サービスやPUCはどのように民間のノウハウを取り入れているのか伺います。

○石井経営改革推進担当部長 当局所管の監理団体が水道事業の基幹的業務を担いながら、より一層、効率的な業務運営を行うとともに技術力を向上させていくためには、民間のノウハウを有効に取り入れていくことが重要でございます。
  そのため、民間企業の持つノウハウを事業活動に活用することを目的として、これまでに民間の出資者等と協働して技術開発を行ってきております。
  今後は、東京水道の経営基盤を一層強化するため、来年度中の監理団体統合に向けて、さらなる民間人材の活用を検討し、効率性や技術力の向上を図ってまいります。

○中村委員 今、水道局の二つの監理団体である東京水道サービスとPUCの統合の話が出ましたが、この意義は何でしょうか。何か急に決まった感はありますが、昨今、監理団体の数をなかなかふやせない状況といわれる中、教育庁の監理団体を新たにつくるために数合わせをしたというふうにも見えなくもありません。
  一般的には、組織の統合は間接部門の削減にもつながりますが、民間企業とはいえ、準公的組織でもあり、簡単に解雇していいものではないと考えますが、見解を伺います。

○石井経営改革推進担当部長 今回の監理団体の統合は、東京水道が広域水道としての一体性と責任を確保しつつ、将来にわたり持続可能な事業運営を行うため経営基盤の強化の必要性から、当局として実施する方針を打ち出したものでございます。
  そのため、技術系業務と営業系業務をそれぞれ担う監理団体二社を統合し、水道事業を包括的に担う体制を構築することにより、この新団体への業務移転を一層進め、さらなる効率化と経営基盤の強化を図ってまいります。
  また、水道法改正を踏まえ、全国の水道事業体が今後取り組む広域連携や官民連携に対して、当該団体が東京水道で培った技術、ノウハウを活用し、ニーズに応じた支援を進め、他の事業体の事業運営上の課題の解決に貢献してまいります。
  統合時の間接部門を含めた組織、人員構成につきましては、今後、両社において適切に検討していくものと考えてございます。

○中村委員 大きな監理団体をつくって、他の自治体の仕事を受けるということのようです。他の自治体で困っていらっしゃるところはあるとは思いますけれども、ただ、この監理団体は、都が都民の税から出資して設立した会社ですから、まずは都民のための仕事をすべきではないかと思います。
  なぜ、他の自治体の仕事を受ける必要があるのか伺います。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道が広域水道としての一体性と責任を確保しつつ、将来にわたり持続可能な事業運営を行うためには、東京水道の経営基盤を強化し、効率経営を一層推進することが何よりも重要でございます。
  そのため、監理団体二社を統合し、新団体への業務移転を一層推進していくことが、まずは不可欠な取り組みとなります。一方、当局所管の監理団体は、売上高のほとんどを当局からの受託事業に依存しており、団体経営の自主性を高める必要も、これもあります。
  今後は、水道法改正を踏まえ、全国の水道事業体が、この後、取り組むであろう広域連携や官民連携に対して、新団体が東京水道で培った技術、ノウハウを活用した支援を進めることにより、他の事業体の問題解決に貢献してまいります。
  これらの取り組みを進め、団体経営の自主性を向上させ、その経営基盤を強化していく、こういうものでございます。

○中村委員 昨今、コンセッション方式が問題になっているのは、水という重要な事業を民間の責任にして大丈夫なのかということがあります。これは他の困っている自治体について、そのまま放っておいていいということではないと思ってはいるんですが、今、みずからの自治体の責任を他に任すことはいかがなものかという議論をしているそばから、他の自治体の責任を引き受けてくるということに問題はないのかということは疑問が残ります。
  都は他の自治体の水道事業の責任をとれるのでしょうか、見解を伺います。

○石井経営改革推進担当部長 水道法の改正後も、住民に水を供給する責任は、引き続き水道事業者が有するとされております。新団体が支援する内容は、水道事業の見える化改革報告書でもお示ししたように、コンセッション方式を導入する水道事業体が実施するモニタリングへの支援や、水道事業の部分的な受託から包括的な受託まで多様なものを想定しており、それぞれの受託に伴う責務やリスクもさまざまであると考えております。
  これらの支援に当たっては、業務内容を初め、採算性や将来負担などの責務とリスクを十分に精査した上で、東京水道事業運営に影響を及ぼすことのない範囲で行うよう留意をしていきます。

○中村委員 都の監理団体は普通の民間企業とは違いますし、本当に困った自治体が民間企業よりは都の監理団体にお願いしたいということもあり得るかもしれません。しかし、全国的な水道事業の課題について、都の監理団体だけで解決できるわけではありません。監理団体の経営の安定化も重要かもしれませんが、制度の根幹にかかわることなので慎重な対応を求めます。
  次に、震災対策について伺います。
  三・一一東日本大震災から八年が過ぎました。ここ数年でも、熊本、大阪、北海道など全国各地で地震が頻発しており、重要なライフラインを担う水道事業者にとって、いつ起こってもおかしくない災害への備えは待ったなしです。
  質問の冒頭で水道事業の民営化の質問もしましたが、都民の生命と安全を守る役割はまさしく行政が果たすべき最も重要な役割であり、人にとって欠かすことのできない水については、都みずからが責任を持って対応することを改めて求めます。
  現在の震災対策への取り組みを加速する必要があると考え、昨年の事務事業質疑でも、配水管の耐震継ぎ手化を一刻も早く進めるようお願いしました。配水管の耐震継ぎ手化を早期に実現するための取り組みについて伺います。

○狩野建設部長特命担当部長兼務 当局では、震災時の断水被害を効果的に軽減するため、水道管路の耐震継ぎ手化について、優先順位を明確にした上で重点的かつ効果的に整備を進めてきております。
  現在進めている重要施設への供給ルートの耐震継ぎ手化の中で、避難所となる大学、高等学校及び公民館等への供給ルートの耐震継ぎ手化については、当初の完了年度である二〇二五年度から三年間前倒しいたします。これにより全ての重要施設への供給ルートの耐震継ぎ手化を二〇二二年度までに完了させます。
  こうした水道管路の耐震継ぎ手化を着実に推進し、震災時の断水被害の低減に努めてまいります。

○中村委員 配水管の耐震継ぎ手化を前倒しで進めていくとのことです。ぜひ着実な取り組みをお願いします。
  水道局は、配水管の耐震継ぎ手化のほかにも、大規模な貯水池や配水池の耐震化等も実施をしています。しかし、震災時に、本当に住民の方々が水を手に入れることができるのか懸念をしています。都民の皆様には備蓄は要請はしていますが、必ずしも全ての方が備蓄をしているわけではないのは現状だと思います。
  そこで、給水拠点や避難所に確実に水が届くのか、改めて伺います。

○尾根田給水部長 給水拠点には、浄水場や給水所と公園等に応急給水槽を設置しているものを指定しております。浄水場や給水所の配水池と応急給水槽は常時水がたまっており、発災時にも確実に水を確保することが可能でございます。
  また、区市町が指定する避難所につきましては、先ほどの答弁にもありましたとおり、供給ルートとなる配水管の耐震継ぎ手化に加え、避難所への給水を確実なものとするため、配水管から分岐する水道メーターまでの給水管の耐震化を進めるとともに、迅速な応急給水に向けた応急給水栓の設置を鋭意進めているところでございます。
  こうした避難所等の給水管耐震化及び応急給水栓の設置につきましては、平成三十一年度の整備事業費として十八億七千万円を計上しており、全ての避難所約二千六百カ所を完了する予定でございます。

○中村委員 大規模震災時にも住民の方々に確実に水を届けるために、給水管を含めて水道施設全体の耐震化を着実に進めていただきたいと思います。
  しかし、災害はいつ起こるかわかりません。耐震化の取り組みを進めている途中の段階で被災する可能性も考えられます。この場合、避難者が多く集まる避難所に水が届かないことも考えられますが、どのように対応するのか伺います。

○小山サービス推進部長 当局では、災害時においても区市町が避難所で給水できるよう、給水ルートの耐震継ぎ手化や給水管の耐震化を図るとともに応急給水栓の設置を進めております。
  また、消火栓を活用した応急給水も行えるよう、あらかじめ区市町に資器材を貸与しているところでございます。しかし、管路の被害によって避難所への給水が停止した際は、消火栓を活用した応急給水ができなくなることもございます。こうした場合は、区市町からの要請を受け、給水車による応急給水を実施いたします。

○中村委員 現在、水道局が保有する給水車は十四台あるそうですが、給水車による給水の優先順位は病院が第一順位であると聞いています。避難所へ給水車が来ることはなかなかないのではないかと考えます。
  そこで、給水車が必要な避難所などに水を届けるために、どのように取り組んでいくのか伺います。

○松丸総務部長 発災時における給水車による応急給水の優先順位は、第一順位に病院、第二に水を供給できない給水拠点、第三に避難所に対応することと定めております。
  給水車につきましては、当局では、平成三十一年度から二カ年で十六台を追加配備し、合計三十台に強化してまいります。また、発災時に他都市等から多くの給水車の支援を受けられるよう、仙台市、大阪市、岡山市と覚書を締結し、広域的な支援を受ける枠組みを構築するとともに、本年一月には、全国の大都市が参加し、応急給水活動等を行う訓練を実施するなど救援活動の実効性確保にも努めております。さらに、発災時に区市町等が避難所に仮設水槽を設置することとしており、給水車はその仮設水槽まで水を運搬し、住民に対し、この仮設水槽から応急給水を行うこととなります。
  このように、発災時に都内で活動できる給水車の数を増加させるとともに、給水車を最大限効率的な活用を図ることで、多くの施設に給水車が派遣できるようにしております。

○中村委員 大規模震災時に想定外の事態が発生した場合も、住民の方々に水を届けるためには、訓練などを通じた職員の対応力、組織全体としてのスキルアップが必要と考えます。大規模震災時等の対応力強化に向け、水道局は二〇一九年度にどのように取り組んでいくのか伺います。

○松丸総務部長 当局では、大規模災害やテロの発生など、さまざまな脅威に的確に対応するため、年間を通じて体系的かつ網羅的な訓練を実施しております。
  平成三十一年度におきましても、これまで積み重ねてきた実績の検証等を踏まえ、複数の大規模浄水場が被災し、広域的な断水が発生するような厳しい状況を想定し、実効ある訓練を着実に実施してまいります。また、訓練実施後、速やかに浮かび上がってきた課題や対応策を整理し、各部署で作成している行動マニュアルに反映いたします。
  このように訓練の計画から実施、検証、そして対策の見直しまでのPDCAサイクルを通じて、組織全体で危機対応力の向上を図ってまいります。

○中村委員 災害への水道局の取り組みについてここまで伺ってきました。懸命に取り組んでいただいていることは理解しましたが、この取り組みの途上で震災が来ることもあり得ます。耐震継ぎ手化の早期の実現や市区町村との連携による訓練、さらには水道局としても機会あるごとに水の備蓄を都民に呼びかけていただきたいと思います。
  繰り返しになりますが、都民にとって重要な水が災害時にも確保されるよう、都みずからが責任を持って取り組んでいただくことを求めて、質問を終わります。

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