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都議会質問都民の声を都政に届ける

決算委員会で高齢、子育て、障がい者支援を質問しました

10月18日、都議会で昨年度の税の使い方を審査する各会計決算特別委員会の第二分科会に出席し、福祉保健局と病院経営本部に対して質問しました。福祉や医療は暮らしそのものであり質問を通して都民生活の向上を目指しました。具体的には、病院の災害対策、特別養護老人ホームの整備、介護人材確保、地域の居場所づくり、ホームレス支援、中国残留邦人支援、ひきこもり対策、児童虐待対策、子ども食堂支援、障がい者施策と多岐にわたり質問しました。

 

○中村委員 それでは、福祉保健局の平成三十年度決算について質問します。
  初めに、施設の災害対策について伺います。
  さきの台風十九号は各地に甚大な被害をもたらしました。都でも台風、地震などの災害に備えることは極めて重要です。
  決算報告書を見ると、社会福祉施設の耐震化の推進が予算では二十三カ所となっていますが、決算ではわずか一カ所で、執行率は四・四%になっています。また、医療機関の耐震化は、予算では執行率こそ九二・三%と高いものの、百二十一カ所の見込みが、決算では四十五カ所となっています。とりわけ医療機関においては、災害時における医療の確保、入院患者の安全確保が重要になります。
  災害拠点病院を初めとする都内全ての病院を対象に、耐震診断、新築、建てかえ、耐震補強などを支援する耐震化補助事業の平成三十年度の実績と、昨年来の台風などに備える病院の災害対策を支援する都の取り組みについて伺います。

○矢沢医療政策部長 都は、病院の耐震化を促進するため、耐震化補助事業を実施しておりまして、平成三十年度は十五の施設に対して補助を行いました。
  また、今年度から、災害拠点病院等に対しまして、水害による自家発電装置の浸水対策として、地下に設置してある自家発電装置の移設などの経費や、地震の揺れによる損傷対策として、燃料配管の補強のための経費を支援する事業を進めております。
  今後とも、都内病院の災害への備えが一層進むよう支援してまいります。

○中村委員 耐震診断や耐震化はすぐにできるわけでもなく、また、病院の経営判断にもよるとは思ってはいます。とはいえ、病院ですから、本当に都民の皆様の安全・安心のために、医療機関の耐震化に向けて、できれば、例えば目標数値等を定めるなどもして、一層の取り組みということをしていただければということを求めたいと思います。
  次に、高齢者施策について伺います。
  かねてから私は、都の最重要課題の一つとして、超超高齢社会ではないかというふうに、質問するたびに申し上げてはいるんですが、なかなか知事の所信表明などを聞いていても、扱いなどを見ても、知事にはもっと積極的に取り組んでいただきたいというふうに思っています。
  決算年度でもある平成三十年九月には、専門家による超高齢社会における東京のあり方懇談会から、知事は政策提言を受けました。私はこれを機に全庁的に取り組むことを期待したんですが、残念ながら各局に配られたという程度の扱いのようです。
  知事は公約に介護離職ゼロを掲げました。これはどちらも大事なんですが、同じ公約である待機児童ゼロへの取り組みに比べると、十分とはいえないような気がします。
  介護離職ゼロは、職場環境や介護休暇という就労という観点からすれば、産業労働局が担当するのかもしませんが、一方では、介護施策が充実していないと、そもそも仕事と介護の両立はできないため、離職を余儀なくされてしまいます。都としての目標を定め、関連部門が協力して実現すべき課題でもあります。
  この決算書を見ると、昨年度、高齢保健福祉施設は、特別養護老人ホームが、予算では八十八カ所が決算では五十九カ所、老人保健施設は、予算では十三カ所が決算では七カ所、認知症グループホームは、予算では百十三ユニットが決算では三十一ユニットとなっており、平成三十年度の包括外部監査で目標が達成できないと指摘されましたが、このままでは本当に達成しないのではないかと懸念されます。
  介護は施設と在宅の両方のサービスの充実が重要ですが、とりわけ整備に予算も時間もかかる施設の整備は、計画的に進めていただくことが重要です。
  介護離職ゼロを達成するには、介護施策の充実が必要であり、とりわけ特養などの整備に加えて、グループホームのような身近な地域で支援を受けられるサービスの充実が重要です。
  介護基盤整備の状況と取り組み、あわせて計画に対する達成状況への認識を伺います。

○村田高齢社会対策部長 都は、二〇二五年度末までに、特別養護老人ホームを定員六万二千人分、介護老人保健施設を定員三万人分、認知症高齢者グループホームを定員二万人分の整備目標を掲げております。
  平成三十年度末現在、特別養護老人ホームは、第七期高齢者保健福祉計画に定める必要入所定員総数四万九千八百四十一人に対し、実績は四万八千四百二十九人、介護老人保健施設は、必要入所定員総数二万三千百二十五人に対し、実績は二万一千六百三十五人、また、認知症高齢者グループホームは、一万一千九十三人分を整備しております。
  整備に当たりましては、都有地の減額貸し付けや都独自の整備費補助など、多様な手法を活用しておりまして、今後も介護基盤の整備を進めてまいります。

○中村委員 一生懸命取り組んでいただいていることはわかりますし、目標年次というのはまだ二〇二五年だということではあるんですけれども、途中経過とはいえ、昨年度の決算の数字でいえば、目標に達成していないということになります。
  これからオリンピック等、いろいろと建築の関係でなかなか逼迫しているところもあるということなので、加速していただきたいという期待はしたいと思うものの、こういう施設の整備というのは、おくれる要因はあっても、なかなか前倒しというのは難しいところもありますので、本当に目標を達成しようと思うと、かなり急ピッチで進めなきゃいけないというふうに思いますので、私はこれ局の皆さんも一生懸命取り組んでいらっしゃると思うんですが、もっと保育園同様、知事も先頭に立って旗を振っていただいて、高齢者の施設についても目標を達成するように取り組んでいただきたいというふうに思います。
  次に、介護人材について伺います。
  介護施策の充実には介護サービスを担う人材が必要です。ところが、介護職場では常に人材不足がいわれ、都としてもさまざまな施策に取り組んでいることは承知をしています。
  ところが、例えば昨年度の東京都介護職員キャリアパス導入促進事業は、さまざまなメニューがあるのですが、いずれも執行率が低く、合計では五六・八%となっています。
  都は、第七期高齢者保健福祉計画で、二〇二五年に介護職員が三万五千人不足すると推計していますが、この需給ギャップを埋めるため、積極的な取り組みが必要です。昨年度における介護人材確保のための事業の取り組み状況と課題を伺います。

○村田高齢社会対策部長 都は、第七期高齢者保健福祉計画において、介護人材対策の推進を重点分野の一つとして位置づけておりまして、職場体験事業などの多様な人材の参入促進、介護職員宿舎借り上げ支援事業などの労働環境の改善、現任介護職員資格取得支援事業などの資質の向上の視点からの対策を進めてございます。
  平成三十年度からは、企業等が従業員に対して介護に関する研修を実施する場合に、実務や指導経験の豊富な講師を派遣する介護講師派遣事業や、奨学金返済相当額の手当支給と計画的な人材育成に取り組む事業者を支援する介護職員奨学金返済・育成支援事業など、新たな取り組みを開始しております。
  一方、少子高齢化による労働力人口の減少や、他の業種の求人状況の動向にも影響されまして、平成三十年度の東京都における介護関係職種の有効求人倍率は六・七七倍と、全職業平均の一・八七倍を大きく上回ってございます。
  都は引き続き、介護人材の確保、定着、育成に向けて、介護人材対策を総合的に進めてまいります。

○中村委員 本当に人が一番大事なかなめになると思いますので、介護人材の確保、取り組んでいただいていると思いますけれども、さらにやっていただきたいというふうに思っております。
  とりわけ都の方の計画になれば、サービスの見込み量の方が計画の数値になっていくので、必ずしも職員が三万五千人不足しているということは、直接的に目標とはリンクしていないようなんですけれども、それでも、当然、人がいてサービスを供給できるわけですから、私はできればここは当然関係づけをさせて、どのくらいの人数を確保しなきゃいけないのかということの目標を立てていただいて、その目標に向けて取り組んでいただければというふうに思います。
  さて、先ほど述べた懇談会の提言書の中でも、ポイントとして、多様で持続可能な地域づくりに取り組むことが重要とありました。そうした点では、昨年度、住みなれた地域での居場所づくり事業に注目していたのですが、残念ながら、これも執行率はわずか二〇・〇%と十分ではありませんでした。
  地域における居場所づくりの必要性は、誰もが認めるところでありながら、この住みなれた地域での居場所づくり事業についての執行率が低かった原因と、今後、地域における居場所づくりをどのように推進していくのか伺います。

○村田高齢社会対策部長 お話のありました住みなれた地域での居場所づくり事業は、都民からの提案を踏まえて、地域で暮らす高齢者や障害者、子供など多世代が交流でき、高齢者を中心としたボランティアが運営する居場所づくりを進める区市町村の支援を目的としております。
  本事業については、平成三十年度、五区市町、六つの居場所で活用されておりますけれども、この居場所を運営する担い手の確保等が課題であると考えております。
  このため、本事業につきましては、本年度から、人生百年セカンドライフ応援事業に統合いたしまして、引き続き居場所づくりの改修費用や運営経費を補助しているところでございます。
  また、地域の担い手づくりに向けて、社会福祉協議会等と連携して、地域活動の担い手の掘り起こしなどを行う生活支援コーディネーターの養成研修のほか、住民が主体となって体操等を行う通いの場の運営ノウハウの提供や、ボランティアの養成などを行う介護予防による地域づくり推進員の配置等により、区市町村の取り組みを支援しておりまして、今後とも、これらの事業を活用して、地域の実情に応じました居場所づくりを推進してまいります。

○中村委員 これからの社会の中で、居場所づくりというのは大変重要なキーワードになっていくと思うんですけれども、いろいろと場所の確保とかお金の問題でいろんなことが出てくるんですけれども、地域を見ていると、やはり一番大事なのは担う人なのかなと思っています。中心になって引っ張っていただける人がいると、かなり進むところもありますし、とはいえ、人だけに依存するわけにいかないところもありますので、都としても、地元のそれぞれの市区町村と連携しながら、そういった担い手の発掘や育成の方をお願いしたいと思います。
  次に、生活福祉について伺います。
  福祉保健局の資料によると、都における高齢者、六十五歳単身世帯のモデルケースでは、最低生活費として、生活扶助七万八千四百七十円、加えて住宅扶助費が五万三千七百円となっています。しかし、老齢基礎年金は六万四千九百四十一円で、不足額は六万七千二百二十九円となるとのことです。これでは、年金を満額もらっていても民間賃貸住宅では暮らしていけず、都営住宅も何十倍もの倍率で、ほとんどの人は当たりません。
  国では、人生百年時代には二千万円でも不足するとして大問題になっていますが、この二千万円のモデルケースでも、夫婦二人世帯で厚生年金を受給して、持ち家の家庭がモデルになっているわけです。
  国では社会保障制度を真剣に考えていただきたいと思います。そして、都としても、格差や貧困の解消に取り組むとともに、低所得者の生活支援に取り組むことが重要です。
  そこで、最初に、ホームレスの支援について伺います。
  まず、都はホームレスの方の人数をどのように調査し、何人と認識しているのか伺います。そして、都の支援を受けて自立に向かって地域生活を始められた方は何人いるのか伺います。

○藤井事業調整担当部長 都では、平成七年より毎年、冬季の一月と夏季の八月の年二回、都内の道路、公園、駅舎、河川敷等において、日中の時間帯のホームレスの概数調査を実施し、人数を把握しております。
  平成三十一年一月時点での概数調査結果では、ホームレスの人数は千百二十六人、その内訳は、国管理河川で五百十四人、国管理河川以外の二十三区内で五百九十四人、市町村で十八人でありました。
  また、ホームレスに対する支援といたしましては、都は特別区との共同事業として、二十三区を五つのブロックに分け、五カ所の自立支援センターを設置し、緊急一時保護から職業紹介などの就労自立に向けた支援まで一貫した取り組みを実施しております。この取り組みによりまして、平成三十年度は五百十二人の方が就労による自立に結びついております。

○中村委員 毎年行っている国の概数調査に都も協力をしていますが、平成三十年度に行った調査では全国的に減少しているとされています。
  ホームレスの数が都道府県中で最も多かったのは、東京都で千百二十六人とのことですが、この数字をどう捉えるかなんですけれども、東京全体でですから、実際に本当にそういう方が少ないのならいいんですけれども、もう少しいるんじゃないかなという感じもするのではないかと思います。そう感じる理由は、調査方法と時間にあるのではないでしょうか。
  例えば、都議会から新宿駅までの通路とか西口の広場あたりを帰りに通るだけでも、夜になると、段ボールなど敷いて寝ていられる方がいますが、先ほどの答弁でも昼間に調査しているということなので、こういった方は昼間にそこにいないわけですから、現在の調査は昼行っているとすると、数に入っていないということになります。
  支援を行うには実態の把握がまず必要です。数が減ったとのことですが、調査は昼間でなく夜やるべきだと思います。昼間、公共施設やインターネットカフェにいる可能性もあります。調査方法を変える必要があると思いますが、見解を伺います。

○藤井事業調整担当部長 夜間の時間帯では、昼間の概数調査結果に比べホームレスの人数が多い傾向にあることにつきましては、巡回相談を委託している社会福祉法人を通じまして把握をしているところです。
  こうしたホームレスの方々に対しましても、特別区等と連携し、夜間の時間帯においても、巡回相談によるアウトリーチを実施するなど、実態を把握するとともに、関係を構築し、ホームレスの方々が路上生活からの脱却を図れるよう、支援に取り組んでいるところです。

○中村委員 この調査方法の問題は、かねてから指摘をしているんですが、調査方法は残念ながらずっと変わってはいません。数字で見れば、だんだん減ってきているという発表があるんですけれども、実際に本当にそうならいいんですけれども、そうじゃない実態の中で対策をしているということであれば、これはやはりちゃんと調査した方がいいのかなという思いはします。
  ただ、調べていらっしゃる方も、もっと多くいるんじゃないかと感じているということですので、対策はしっかりしていただいているんだろうなとは思うんですけれども、ぜひこれは実態の把握をちゃんとすることは大事だと思いますので、毎年毎年、定点で観測していくので、途中で変えてしまうとわかりづらくなるということなのかもしれませんけれども、そしたらいつまでたっても変えられませんから、やはり一度どこかできちんと調べて、実態の把握をきちんとしていただいた上での対策を立てていただきたいというふうに思います。
  さて、近年、ホームレス支援の新たな課題として、さらに、長期化や高齢化もいわれています。ご本人の価値観、人生観などもありますが、長期化、高齢化に対して、アウトリーチなど支援側から働きかける取り組みの強化も必要と考えますが、見解を伺います。

○藤井事業調整担当部長 平成二十八年十月に国が実施しました生活実態調査では、二十三区のホームレスのうち、路上生活期間が五年以上の者が六三・四%、また、七二%が六十歳以上であり、平成二十四年度に行った調査と比べ、長期化、高齢化が進んでおります。
  都は、特別区との共同事業といたしまして、路上生活が長期化、高齢化したものに対して、重点的な巡回相談や借り上げアパート入居後の見守り支援等を行う支援付地域生活移行事業を平成二十九年度からモデル事業として実施し、今年度からは二十三区全体で実施しているところです。
  引き続き、ホームレスの方々に対し、アウトリーチによる丁寧な相談を行い、状況に応じた支援を行ってまいります。

○中村委員 次に、低所得高齢者等の住まい対策について伺います。
  都では、無料低額宿泊所の支援に取り組んでいますが、さらに、介護が必要な方が施設に入るまで暮らせるよう、機能を強化した寄りそい型宿泊所事業も行っています。
  昨年度の決算では、寄りそい型宿泊所事業は、予算では七件とありましたが、決算で五件となっています。
  需要はあると思うのですが、予算どおりにいかなかった原因を伺います。

○藤井事業調整担当部長 都では、平成二十六年度から、居宅生活が困難な、または住居を喪失した低所得の高齢者などが不安なく居住できるよう、生活支援のための職員を配置するなど、一定の条件を満たした無料低額宿泊所を支援する区市に対しまして、寄りそい型宿泊所事業として、開設準備経費などの初期費用や運営経費について補助を行っております。
  平成三十年度予算では、平成二十九年度末までに開設している五カ所の運営費に加えまして、新たに二カ所開設することを見込んで予算を計上したところです。しかし、平成三十年度に新規開設する寄り添い型宿泊所はなかったため、五カ所の運営費補助の支出にとどまったものでございます。

○中村委員 どうしても新規開設していただかないと補助ができないわけなんですけれども、こういった施設が必要だと思いますので、より一層ちょっと工夫をしていただいて、施設の拡充に努めていただきたいと思います。
  次に、同じ生活福祉の中から、中国帰国者等の援護について伺います。
  戦後七十四年が経過し、最も若い中国残留邦人は七十四歳となるわけです。いわゆる一世と同伴して、二世は、国家賠償請求訴訟の結果制定された法律により国の支援が受けられます。しかし、どういうわけだか、呼び寄せ家族については支援の対象となっていません。戦争がなければなかった悲劇だけに、その差は全く理解できません。
  中国残留邦人の二世ともなると高齢化が進み、ほぼ、孤児一世と年齢も近くなっています。今後、当事者が仮に亡くなったとしても、家族の別離から始まった問題だけに、家族がともに暮らすために日本に帰国した二世、三世の家族への支援は、継続する必要があると思います。
  都は、呼び寄せ家族を含めた中国残留邦人の支援にどのように取り組んでいくのか伺います。

○藤井事業調整担当部長 中国帰国者等への支援は、国の制度に基づいて、区市が実施主体として行われておりますが、後から帰国した二世等の家族、いわゆる呼び寄せ家族につきましては、国の支援対象となっていないところです。
  都は、呼び寄せ家族につきましても、言葉や生活習慣などの違いから生じる生活上の困難があることから、その自立、定着の促進を図るため、独自に生活相談員制度を設け、区市町村に相談員を派遣し、通院や都営住宅入居手続に同行するなど、日常生活の諸課題に関する相談、助言を行っております。
  また、中国帰国者相談窓口を設置し、親族間の悩み事の相談や福祉サービス、住宅、日本語学習などに関する制度案内などを電話及び来所により行っております。

○中村委員 これは国の方では援護ということで、どこまでの範囲を支援しようかというところで線を引いてしまっているんですけれども、自治体のように地域になれば、困っている方がいれば救わざるを得ないところがあるんだろうと思っています。
  ですから、都としても、自治体として現場で困っていらっしゃる方の状況を見ていただいて、国に対して、逆にこういったところまで範囲を広げるべきではないかということを意見をいっていっていただきたいと思いますが、当面、とりあえず都がこの部分まで支援していただいていることは評価したいと思いますので、引き続き継続して行っていただきたいと思います。
  次に、ひきこもり対策について伺います。
  ひきこもりは若者特有の問題ではなく、さまざまな要因による社会的孤立に対する福祉の課題との認識があり、これまで青少年・治安対策本部が行っていたのが、福祉保健局に移管した方が望ましいと主張もしてきましたが、年齢制限をすることなく相談を引き受け、ひきこもりご本人やご家族に寄り添った相談支援体制へと発展していくことを期待します。
  八〇五〇問題に代表されるように、かなり高齢の親や親亡き後の兄弟姉妹が、五十代、六十代のひきこもりにSOSを発するケースもふえていると聞いています。家庭内暴力や心の問題、発達障害、経済的な困窮など、福祉保健分野と親和性が高く、福祉保健窓口での対応が妥当であると思われる問題を抱える家族も多いと思います。
  ひきこもりの所管がえ前の平成三十年度において、生活困窮者自立支援法に基づく支援や保健所などでの対応で、背景にひきこもりがあるなどの状況はどうであったのか、そしてどのように対応してきたのか伺います。

○藤井事業調整担当部長 都は、ひきこもりに係る相談窓口である東京都ひきこもりサポートネットにおきまして、電話、メール、家庭への訪問により、悩みや相談を受け付け、区市町村などと連携し、適切な支援につなげてまいりました。
  一方で、自立相談支援機関や地域包括支援センターなど、区市町村の相談窓口において受けているさまざまな相談の中には、相談者のご家庭にいらっしゃるひきこもりの方の存在が判明するケースもあります。そうした場合には、本人や家族の状況に応じて、ひきこもりの専門相談機関やハローワーク、保健所などの関係機関と連携し、きめ細かい支援を行っているところでございます。

○中村委員 生活の困窮や心の問題、発達障害など、これまでの福祉保健分野における対応実績を生かし、さらには、中間的就労を含む居場所づくりといった地域と協働した相談支援体制が、都内どの自治体に住んでいても年齢制限なく受けられるよう、都としても早急に取り組みを進めていっていただきたいと思います。
  次に、少子社会対策として質問します。
  この分野で、保育園の待機児童とか児童虐待、子供の貧困などが大きく注目されています。この委員会でも、今までの議論の中で、ベビーシッターのことについてはさまざま議論があったので、ここでは質問はせず、意見だけは述べさせていただきますが、このベビーシッター利用支援事業については、利用者の目標の千五百人が、実際の利用者はわずか十四人、執行率にするとわずか〇・八%という結果ではありました。
  私たちはもともと、保育園の待機児童の解消を求めるとともに、解消までの期間は何のサービスも受けられない家庭に対して、経済的な支援をすべきだという提案もしたんですが、それが現金支給ではなくて、ベビーシッター利用支援に形を変えたものとして、この事業には一定の理解はしています。
  ただ、保育園に入れず働くことができないという悲鳴に近い声を真摯に受けとめて、早期の待機児童解消とともに、このベビーシッターの制度も、よりニーズに合った取り組みへと改善をしていただくことも含めて、解消までの期間に子供を預けて働けるような制度の充実を求めます。
  さて、先ほど問題になった別の話で、また児童虐待についてなんですが、昨年、目黒区で起きた児童虐待死事件の判決が今週出されたなど大きな問題になっています。これまでも主張してきたように、児童相談所の体制強化を引き続き要望します。
  ここでは、虐待を受けた後の社会的養護について伺います。
  虐待だけではないのですが、都内には、親の病気や虐待等の事情で親元で暮らせない子供が四千人もいるとのことです。養護施設も大切ですが、家庭的な環境のもとで暮らせる里親の存在が欠かせません。
  そこで、社会的養護のうち、家庭的養護といわれる里親、ファミリーホーム委託が占める割合について、直近の三年間の推移を伺います。

○谷田少子社会対策部長 社会的養護のもとで生活する児童のうち、里親及びファミリーホームへの委託率は、平成二十八年度は一二・六%、二十九年度は一三・五%、三十年度は一四・三%となっております。

○中村委員 少しずつふえているとはいうものの、まだ一〇%台ということで、都における値は大変低くて、これにグループホームを加えても三五・六%ということだそうです。
  ところが、他の先進諸国に比べ、里親のもとで暮らす子供の割合は著しく低く、これは何も日本だからということではなくて、国内では五割を超える自治体もあるようです。今後、国の方針も変わり、里親、ファミリーホームだけでも、二〇二一年には七五%を目指すとのことで、大変高い目標になりますが、もちろん子供のためには高くても超えなければならないと思っています。
  しかし、里親のなり手が大変不足しています。毎年、都も市区町村と協力し、里親発表会をやっています。私の地元三鷹市でも毎年行われているので、参加をしているんですが、今年度初めて週末の開催にしたところ来場者が多くなりました。やり方の工夫では、まだまだ余地はあるのかなと思います。
  一方では、子供のいない家庭などでは、本来、子供のための制度ではあるんですが、どうしても育てるためにということもあるんだと思いますが、乳幼児への希望が多く、マッチングが難しいという状況にあります。
  そこで、養親家庭等の登録拡大に向けて、どのように普及啓発を進めてきたのか都の取り組みを伺います。

○谷田少子社会対策部長 都は、養育家庭の登録数をふやすため、十月、十一月の里親月間を中心に、区市町村や民間団体と連携して、養育家庭体験発表会を実施しておりまして、平成三十年度は都内五十二会場で開催をいたしました。
  また、養育家庭等の里親制度を広く都民に周知するため、新宿駅でのデジタルサイネージの掲出、都営地下鉄全駅や民間企業約八千五百社へのフリーペーパーの配布、医療機関や薬局でのポスターの掲示等を実施しております。
  加えて、里親支援機関が、小中学校、高校等の教員や子育て支援の社会貢献活動を行う企業の社員に向けた説明会を開催しております。
  さらに、平成三十年度から新たに都が指定している特定不妊治療を実施する医療機関へリーフレットを配布しているほか、平成三十年十月には、里親家庭の体験談や登録希望者向けのQアンドAを主な内容といたします、ウエブサイトTokyo里親ナビを新たに開設しておりまして、養育家庭等の登録数の拡大に取り組んでおります。

○中村委員 児童虐待などでは、最近では、やっぱり社会全体で、多くの目で早く通報していただいて、子供たちの命を守ろうということをやっていただいているんですけれども、その後でも、社会全体の中で子供たちが育つ環境をつくっていこうというムードをつくっていただくなど、いろんな取り組みをしていただければと思っておりますので、今後の取り組みに期待したいというふうに思っています。
  次に、子供の貧困対策として広まった子供食堂について伺います。
  とはいえ、最近では、貧困家庭と普通の家庭を分けることにもいろいろ課題があるため、どちらかというと、子供の居場所事業として広がっているという感もあります。市民団体が先行して取り組んできていることから、都も支援を行いました。
  そこで、子供食堂推進事業について、自治体間に取り組みへの温度差はあるとはいえ、かなり多くの団体が取り組みをしています。
  平成三十年度決算は執行率が八七・二%と高くなっていますが、その理由を伺います。

○谷田少子社会対策部長 平成三十年度の子供食堂推進事業の当初予算額は一千二百万円でございましたが、予算規模の五十カ所を大きく上回る百十七カ所の交付決定を行うに当たりまして、不足額を転用したため、予算現額は一千六百三十九万二千円となったところでございます。
  その後、実績に基づきまして精算を行いました結果、約二百万円の返還金が生じまして、執行率は八七・二%となったものでございます。

○中村委員 先ほど、八七・二と高いとはいったんですが、当初予算で見ると、転用しているので一〇〇%を超えるという状況で、本当に多くの取り組みがなされたということだと思います。
  ただ、今述べたように、各市区町村での対応で違いが出てきています。明確な定義もないということもありますし、支援の対象範囲で意見が分かれるということもあり、自治体ごとに取り組み状況に温度差がまだあります。
  私は、社会全体で子供を育てるという観点から、幅広い支援を行うことで、貧困対策を包含した子供の居場所づくりとなるため、積極的な取り組みは重要だと思っています。
  子供食堂の質の担保と取り組みの底上げに向け、都は、事例集の作成や市町村に対して公共施設の活用を働きかけるなど、より積極的な支援が必要と考えますが、見解を伺います。

○谷田少子社会対策部長 都は、子供食堂推進事業を活用する民間団体等に対し、事業の開始前に、管轄の保健所に相談し、指導助言を求めること、食品の安全確保を図るため適切な衛生管理体制を構築すること、参加する子供の食物アレルギーの有無を確認すること、事故発生時の対応のために保険に加入することなどを義務づけておりまして、本事業を推進することで、一定の質と安全性が担保された子供食堂の確保につながるものと考えております。
  また、子供食堂の取り組みが地域において効果的に行われるよう、都は、子供食堂推進事業を実施する際の留意点や取り組み事例をホームページを通じて広く周知しております。
  引き続き、公共施設の活用も含めまして、子供食堂に対する支援について、区市町村に働きかけてまいります。

○中村委員 次に、障害者施策について質問します。
  障害児の居場所として、放課後等デイサービスの制度が行われています。しかし、地域によっては、事業者が急増し、サービスの質の担保が課題になったり、重い障害児の施設が足りていないなどの課題もあります。
  一方、障害児の居場所はありますが、成人した障害者の居場所は十分ではありません。都としても、包括補助事業により市区町村の補助をしていますが、取り組みをしている自治体は一昨年度でわずか七自治体とのことでした。
  そのため、昨年、文書質問でこの問題を取り上げたところ、都から多くの区市町村において実施されるよう働きかけていますとの答弁がありました。
  改めて、障害者施策推進区市町村包括補助事業などで行われる青年、成人の障害者の余暇活動の充実を図る居場所づくりの実績を伺います。あわせて、青年、成人の障害者の余暇活動の充実を図るため、より一層の取り組みが必要と考えますが、見解を伺います。

○松山障害者施策推進部長 青年、成人の障害者の余暇時間における交流や集団活動は、障害者総合支援法に定める地域生活支援事業の日中一時支援や、地域活動支援センターとして区市町村が実施しておりますが、国から事業実績に応じた財源が交付されないため、都は国に対し、十分な予算措置を講じることを要望しております。
  お尋ねの包括補助事業による青年、成人期の余暇活動支援は、地域生活支援事業と重複しない、地域の実情に即した区市町村の取り組みを支援するものであり、平成三十年度は八区市が実施しております。
  今後も、区市町村に対する説明会等において、地域における実践事例を紹介するなど、青年、成人の障害者の余暇活動の居場所づくりに向けた取り組みが、より多くの区市町村で進むよう働きかけてまいります。

○中村委員 障害のある子供の親からすると、十八歳までは法で使えて、そこから使えなくなるとかいうことで、かなりそこで差がある、大変だという声も聞こえてきます。
  とはいえ、市区町村が手を挙げなければということなんですけれども、その親が一人で頑張ろうと思っても、市や区がなかなか動くわけでもないところもありますから、東京都の方からももう少し積極的に働きかけていただいて、いろいろ自治体ごとの取り組みというのはあるとは思うんですけれども、できるだけこういった動きが広まっていくように取り組んでいただきたいというふうに思っております。
  次に、障害者の介護サービスについて伺います。
  障害者が日常生活を送っていると介護サービスを受けられますが、就労すると事業主の負担になるため、就労中は介護サービスを受けられなくなってしまいます。
  以前からこの問題はいわれていましたが、障害者が国会議員に当選したことで注目されました。参議院では介護サービスの費用負担はできますが、障害者を雇用する中小企業や福祉施設では費用負担が重く、障害者の就労を妨げてしまいます。
  現在、国で議論しているとはいえ、現場では問題に直面し困っている方がいるため、都からも早急に国に改善を要望するとともに、対応までの間、都独自の対策をとる必要があるかと思います。
  そこで、障害者が就労中に介護サービスを受けられないことについて、都は課題をどう認識し、取り組んできたか伺います。

○松山障害者施策推進部長 障害者の就業中の支援については、障害者雇用促進法の規定に基づき、事業主が、障害者である労働者について必要な措置を講ずることとされております。
  一方で、重度訪問介護は、就業時間中には利用することができないことから、重度障害者は、雇用主からの援助がない場合には、在宅勤務が困難になるなどの事例が生じているため、支援のあり方が課題となっていると認識しております。
  このため、都は、制度を所管している国に対して、福祉施策と労働施策との役割分担を踏まえ、障害者の在宅勤務への支援のあり方について検討し、必要な措置を講ずるよう提案要求を行っております。
  なお、現在、国においては、本年六月に成立した改正障害者雇用促進法の附帯決議において、通勤にかかわる障害者への継続的な支援や、職場等における支援のあり方等の検討を開始することとされたことを踏まえ、障害者にかかわる雇用施策と福祉施策の連携強化に向けたプロジェクトチームを立ち上げて検討を開始しており、都としてはその動向を注視してまいります。

○中村委員 今の法律でいえば、事業主が措置をとるということだということは理解はしているんですけれども、そうするとやっぱり、障害のある方が、自分が行動していて普通のときは介護サービスを受けられて、仕事になるとそうじゃなくなるというふうになってしまいます。そうすると少し何か、普通の健常者であればそういうことはないわけですから、企業主に利益があるからといって、障害者だけがそこでおかしな取り扱いをするというのは少し変な気もしています。
  私はこれ、自治体として、やはり国の状況を注視するだけではなくて、現場でそういった方々がいらっしゃれば、自治体としてそういう声を聞いて、積極的に国に対して意見を出していただければなというふうに思っていますので、今、福祉の施策と労働施策との関係でということなんですけど、できれば私は、福祉施策の方からの解決が望ましいんではないかというふうには思っていますが、今後、都の方では、現場から、また、当事者の声を聞いていただいて、国に意見を出していただければというふうに思っています。
  さまざま質問させていただきましたが、今後とも、局の皆様にはさまざまな福祉政策の取り組みを進めていただくことをご要望しまして、質問を終わります。

 

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