【7】2010/05/21 東京都 都市計画審議会で飛田給駅(調布市)南口の都市計画について質問
2010年5月21日、東京都 都市計画審議会において議案について質問を行いました。以下に質問と答弁を掲載します(都市計画審議会の議事録全文)。
1.日程第1 議第7012号 調布市都市計画用途地域
【中村委員】 それでは、議第7012号、調布市都市計画用途地域について質問します。この議案になっております京王線の飛田給駅は調布市にありますが、近隣には三鷹市、調布市、府中市、3市にまたがる調布基地跡地に近く、味の素スタジアムの開設以降、北口は大きく変化をしました。さらに、これまでは東京都が財政上の問題で長年凍結していたスポーツ施設も、今後は多摩国体の開催に向けてようやく整備が進むことになりましたので、ますますにぎわいが増すことが予想されます。しかし駅の南口は道路が狭く、北口に比べて整備がおくれてきたことから、早期の整備を望む声があり、調布市や地元の尾崎都議会議員もその必要性をかねてから主張してきました。今回南口の道路整備に合わせて、調布市では地区計画を設定し、東京都は用途地域の変更を行うことになりましたが、より早期に取り組んでいただきたいという立場から質問します。
まず最初の質問として、今回諮問されている都市計画変更の概要と地域に与える影響、商店街の生活再建と振興について伺います。飛田給駅南口の商店街は早期の整備を望んでいると伺っていますが、道路の拡幅となると建てかえなども発生し、狭小なスペースでの再建が困難になることも考えられます。私も実際に現地に行って見てまいりましたが、道路整備の用地買収は始まっていますが、長期化すれば関係者の負担も大きくなってしまいます。当該道路は調布市の市道であり、まちづくりには調布市が関与する部分は大きいとはいえ、東京都としても積極的にこれを支援し、推進していくことを望みます。以上を踏まえてご所見を伺いたいと思います。
【安井幹事】 駅南口の都市計画道路でございますけれども、施行者である市が平成21年10月に街路事業認可を取得しまして、平成23年度までに整備に必要な用地を取得し、25年度の完成を目指しております。平成21年度末時点の用途地取得でございますけれども、面積ベースで約7%と聞いております。今回の計画は、都市計画道路の整備に合わせまして、地域の核となる魅力ある商業・業務複合市街地の形成を図るために、市において地区計画の整備計画を定めようとするこの時期に合わせまして、用途地域を適切に変更しようとするものでございます。市は、用地買収の後に残されることになる敷地面積と、そこで建築可能な床面積について、このまちづくりの中で調査を行ってございまして、都はこの調査結果を踏まえまして、都市計画道路の整備を契機に、駅周辺にふさわしい土地利用が実現されるよう、用途地域を変更するものでございます。具体的には、用途は近隣商業地域に据え置いたままで、容積率を200%から300%へ変更するものでございまして、これにより、沿道地権者等による現地での生活再建も図れる内容となってございます。また平成17年度より、地元商店街が中心となるまちづくりの勉強会なども行われてございます。こうした取り組みを受けまして、資料の44ページに計画図1がございまして、ここの商業・業務A地区でございます。すなわちここは現在、商店が立地する地区でございますけれども、ここにつきましては建物1階部分におけます居住の用途を禁止しまして、商業施設などを誘導することとしておりまして、商店街の振興を考慮した地区整備計画となってございます。市が中心となって進めておるまちづくりでございますけれども、都としても地元の取り組みを尊重しまして、地域の方々の生活再建が図れるような用途地域の変更を行うとともに、都市計画道路そのものの整備につきましても財政的な支援を行っているところでございます。
【中村委員】 ご答弁ありがとうございました。平成25年度の完成が目途というご答弁をいただきましたが、地域の方の声をしっかりと聞いていただいて、今後も調布市と協力しながら早期の整備を進めていただくことを要望します。また次に、都市計画変更による地域交通に関連して伺います。先ほども述べましたが、駅の北口は味の素スタジアムの開設以降、多くの乗降客が利用しています。現在も京王線をまたいで南北のまちは踏み切りでつながっていますが、南口のまちづくりが進めば、これまで以上に買い物客などが南北を行き来して、交通が盛んになる可能性はあります。この場合、通過交通の流入はあまり地域にとっては歓迎すべきことではありませんが、周辺道路の状況をかんがみると、旧甲州街道と品川通りをつなぐ道路として、自動車の交通量が増えることもあり得ないことではありません。南北ともに道路が拡幅されることになりますが、京王線の踏み切りについては特段変更の計画はないのですが、現実的に交通量が増えれば、特に歩行者の安全確保が望まれます。長期的に見て、南北の道路ネットワークをどのように考えているのか伺います。
【安井幹事】 飛田給駅南口の調布都市計画道路3・4・33号と北口の調布都市計画道路3・3・34号は、京王線の踏み切りを境といたしまして、昭和37年に別々の都市計画道路として決定されております。このため、駅北側の甲州街道、南側の品川通り、それぞれからの飛田給駅へのアクセスを可能とし、かつ駅前広場を整備するための道路として位置づけられているわけでございます。なお、踏み切りの部分につきましては、今ご質問の中で言及されましたように、都市計画道路としての拡幅が予定されていないことから、今後市におきまして、南北を往来する歩行者の安全確保について、鉄道事業者などと協議、検討を進めていくと聞いてございます。
【中村委員】 ご答弁ありがとうございました。お答えのように、計画自体は南北が別々にはなっているんですが、現実的な交通安全の対応は大変重要にもなって、そうしたことがしっかりと対応されていることが、今後のまちのにぎわいにもつながりますので、今後とも市や鉄道事業者とも協議しながら対応をお願いしたいと思います。以上で終わります。
Twitter
@Nakamura_Mitaka からのツイートfacebook