2020/10/08 文書質問でコロナ、防災、障がい者、情報公開、歩道整備の対応を求めました
2020年10月8日の都議会定例会最終日に、議長から文書質問が提出されたことが報告されました。本会議場で質問する機会を得られなかった議員に、文書で質問を提出した場合に本会議での質問と同じ扱いをするこになっています。毎議会、議場での質問か文書質問か必ずどちらかを行っています。今回は6つのテーマで28問質問をしました。新型コロナウイルス感染症対策を中心に、その他にも、災害対策、障がい者施策、決算の情報公開、都道における歩道の整備、行政手続きのデジタル化について質問しました。答弁書は次回の定例会前に送付されます。
1 新型コロナウイルス感染症対策について
2 災害対策について
3 障がい者施策について
4 決算の情報公開のあり方について
5 都道における歩道の整備について
6 行政手続きのデジタル化について
1.新型コロナウイルス感染症対策について
問1:保健所は、新型コロナウイルス感染症について最前線で対応しています。しかし、23区と八王子市、町田市には自治体ごとに保健所があり、都は、その他の多摩地域に5か所、島嶼部に1か所の保健所があります。とりわけ多摩府中保健所は6市で100万人以上の人口を担当しており、きめ細かな対応が難しい状況にあります。かつては三鷹市や武蔵野市にはそれぞれ東京都の保健所があり、感染症の脅威が小さくなるとともに統廃合されてしまいました。しかし、国際化の進展や気候変動の影響もあり、今後、新型コロナウイルスだけではなく、未知の感染症の対応も可能性があります。新型コロナへの対応は現在の保健所に都から応援を派遣して対応していますが、都として三鷹市に保健所を設置するなど再配置を検討する必要がありますが、見解を伺います。
問2:都は、PCR検査の1日の検査能力1万件に向けて取り組んできました。しかし、今後、冬の本格的な感染拡大の予測もある中で、これでは十分ではないとも言えます。感染者の周辺で濃厚接触者ではない方も、希望すれば公費負担で検査ができるようにすること、そのためにも検査能力の拡充が必要です。都として、さらにPCR検査の拡充の必要がありますが、見解を伺います。
問3:新型コロナウイルスの陽性となっても軽症や無症状の場合には感染拡大を防ぐためホテル療養を要請しています。しかし、食事を受け取りに行く以外にはホテル内といえども客室から出られず、精神的に厳しい状況にあるとのことです。その状況下で外出しないことを強制したり罰則を課す前に、ホテル内でストレスの発散ができるよう療養環境の改善を図るべきです。見解伺います。
問4:感染者が都の要請に応ぜず家族の事情で在宅療養せざるを得ない場合もあります。すでに保健所設置区市では、健康管理と食料配布を行っているところもありますが、保健所のない市町村は感染者の個人情報がなく対応できていません。保健所のない市町村に情報を提供し在宅療養者の健康管理と食料配布について協力を求めることが必要ですが見解を伺います。
問5:都と市区町村の協議会ができましたが、全市区町村で1つの協議会では個別に対応ができません。都は当初、夜の街対策を自治体とともにきめ細かく行う方針でしたが、途中で全都一律にステッカーを貼る方針に変わりました。しかし、引き続き各市区町村と連携してきめ細かな対応が必要です。今後、各市区町村ごとに担当を置くなどきめ細かな対応を行う必要がありますが見解を伺います。
問6:新型コロナウイルスの感染拡大のため、病院に行くのを控える方も多く、がん検診などの健康診断の受診率の低下が懸念されます。新型コロナへの感染を防ぐため、それ以外の病気にならないとも限りません。通常の健康診断やがん検診を受けるよう推奨することが必要ですが、見解を伺います。
問7:健康診断やがん検診の受診控えと同様に、新型コロナウイルスの感染を防ぐためとして病院に行かない傾向は、子どもを持つ保護者にもあり、子どもの予防接種が行われないことがあるのも懸念されます。子どもの予防接種を受けるよう推奨することが必要ですが、見解を伺います。
問8:国の包括支援の予算により、医療、介護、障がい福祉で働く人に慰労金が支払われました。しかし、高齢者集合住宅(シルバーピア)のように都独自の制度は対象外とされました。施設内でのクラスターを防ぎ、危険を顧みず入居者と接する方々で国の制度から漏れている方々を都独自の制度を新たに創設し慰労金を支給することが必要ですが、見解を伺います。
問9: 高齢者が自宅に閉じこもり、介護予防やフレイル対策ができなくなったことによる、健康への影響が心配される。高齢者の介護予防、フレイル対策について、都は今後どうしていくのか見解を伺います。
問10:福祉現場においてアルコールが不足しています。マスクなどのように流通で入手可能なものは現物支給ではなく施設の実情に合わせて購入する際に補助を行えばよいのですが、流通では入手できないアルコールなどは現物支給することが必要です。入手の困難度合いで資金の補助か現物支給かを分ける方が施設の実態にあっていますが、見解を伺います。
問11:感染拡大防止のために一定の距離を保つことは不可欠ですが、その距離について、「ソーシャル(社会的)」ディスタンスという言葉が使われています。しかし、地域では社会的にはつながる必要があり、物理的な距離をとればよいのに、人間関係が空疎化する一因となっています。そのため、「フィジカル(物理的)」ディスタンスという用語に変えてはどうかという意見があります。単なる用語の問題だけではなく、コロナ禍が長期化する中で、地域の再結合を図る必要があります。都が積極的に用語の使い方を改め、地域の再結合を支援すべきと考えますが、見解を伺います。
問12:地域で社会福祉などについて活動するボランティア団体が活動資金集めのチャリティーバザーなどができず資金難になっています。また、地域のボランティアが意気消沈しています。地域ボランティアの意欲向上や資金の援助などの支援を行うことが必要ですが見解を伺います。
問13:新型コロナウイルスへの対応として、情報収集やデータベース化、システム化が求められます。クラスター発生場所とPCR検査者、陽性者、ホテル(滞在日数)、入院(滞在日数)、重症、死亡の紐づけなどの分析を可能にすることが必要です。都の取り組み状況を伺います。
問14:コロナ関連業務の全体を一元把握管理し、最適化を図ることが必要です。10月1日から東京感染症対策センターが設置されましたが、従来の福祉保健局もあり、役割分担が分かりにくくなっています。どの部署が全体を把握し最適化を図るのか伺います。また、膨大な業務の中で、都が自ら行うもの、PCR検査、病院の利用状況把握、データ入力業務など民間委託でも可能なものを仕分けして、個人情報保護は当然の前提としつつ、迅速かつ効率的に取り組む必要がありますが、見解を伺います。
問15:新型コロナウイルスの感染が続く中で景気が厳しく、失業者が増えています。仕事は生活そのものなので、都としてはさらなる雇用対策が必要です。とりわけ、就職氷河期世代対応はコロナ禍前に厳しい状況のためようやく対策を始めたところでしたが、コロナ禍でさらに状況は悪化していると推察され、さららなる取り組みが求められます。就職氷河期世代のコロナ禍における雇用の状況と今後の対策について伺います。
2.災害対策について
問16:都は災害時の避難場所については市区町村の仕事としてガイドラインをつくるだけですが、新型コロナウイルス感染において、早急に感染症に対応した避難場所の準備が必要です。体育館のエアコン設置、個人的な空間整備などを市区町村が整備する際の費用の補助を拡充が必要ですが見解を伺います。あわせて業務の担当について、福祉保健局ではなく日常的に市町村と関わる総務局総合防災部が担当するほうが望ましいのですが、見解を伺います。
3.障がい者施策について
問17:都は東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例を制定し、第7条に「障害を理由とする差別の禁止」を規定したことは評価します。罰則を伴わない条項ですが、差別解消から差別禁止に大きく踏み込んでいます。条例制定により差別はなくなったのか、現状と取り組み状況、課題を伺います。
4.決算の情報公開のあり方について
問18:都が編成する予算案については、資料が充実し、事業についての予算や数値目標が掲載されています。都においても予算同様に決算も重要なため法律で求められている資料だけではなく、予算書に対応した各事業の決算と実績を示す必要があります。情報公開は最低限決められたものを公開するだけではなく、都民が知りたいことを積極的に公開していくことです。予算書に対応した決算書の作成が必要ですが、見解を伺います。
問19:都の事業は大規模なものも多く単年度で終わらないものも多くあります。そこで、当該年度の決算の法的に求められる情報ではありませんが、複数年にわたる事業のうち、その年度中に完了した大型事業については、資料として事業に係る総額と成果を公開することが必要ですが見解を伺います。
5.都道における歩道の整備について
現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、都の様々な事業が中止や延期になっています。道路整備事業についても用地の買収など所有者との交渉が必要な事業は遅れがあると聞きます。しかし、日々、多くの都民が利用する道路において、狭隘な場合の歩道設置など交通安全の視点から迅速に対応が求められる事業もあります。そこで、三鷹市近隣における以下の都道の事業について質問します。
問20:人見街道、東八道路以南の都道114号線、都道117号線は都市計画道路になっていない一方で、交通量が多く、また歩道が狭く、大変危険な箇所が多く見られます。とりわけ、第一小学校交差点以北の人見街道は児童の登下校時に大変危険であり早急な対策が求められます。これら都道における歩道の拡幅整備や無電柱化事業の推進に取り組む必要がありますが、現状と今後の取り組みについて伺います。
問21:都道134号線(連雀通り)の牟礼団地入口交差点について、杏林大学井の頭キャンパスが開校し、日本無線株式会社三鷹製作所の移転による大規模マンションや大型商業施設の設立に伴い、交通量が増加し大変危険な状況になっています。早急に交差点改良事業等の実施が必要ですが、現状と今後の取り組みについて伺います。
問22:三鷹市都市計画道路3・4・7号線(連雀通り)の南浦交差点から狐久保交差点については、拡幅事業が行われていますが、より早急な対応が必要になります。さらに、拡幅だけではなく、まちづくり協議会等の意見を聴きながら、まちづくりと一体となった整備を着実に進めることが必要ですが、現状と今後の取り組みを伺います。また、南浦交差点から連雀コミュニティセンターの区間の都施行拡幅事業についても迅速な対応が必要ですが、現状と今後の取り組みを伺います。
問23:三鷹市都市計画道路3・2・6号線(調布・保谷線)と3・4・7号線(連雀通り)の交差部(塚交差点)において、連雀通りを東から西に向かって交差点に入る場合に右折禁止になっています。両方の道路とも幹線道路なので、右折ができないことで生活道路への通過交通の流入が問題になっています。右折レーンの設置による交差点の早期の改善が必要ですが、現状と今後の取り組みについて伺います。
問24:三鷹市都市計画道路3・4・7号線(連雀通り)とかえで通りとの交差点付近(井口3丁目1番地)の交通安全施設事業区間より西は事業決定していません。都道と並行している生活道路がないため、連雀通りを通らざるを得ないため、歩道が狭く危険な状況になっています。早期の歩道の拡幅が地域からも求められています。この区間の都市計画道路の整備について、現状と今後の取り組みを伺います。
6.行政手続きのデジタル化について
問25:官公庁への許認可の申請等がオンライン化されますが、高齢者や生活困窮者などの情報弱者にとってはパソコンやインターネットが使えず配慮することが必要です。都としてどように取り組むのか見解を伺います。
問26:高齢者は一般的にインターネットなどをうまく使えないと言われます。しかし、高齢者にあわせて、最低限の必要な機能を備えた、使いやすい機器があれば、むしろ外出できない高齢者などにとっても大変助かります。高齢者に使いやすい機器の開発を企業に促すことが必要になりますが、見解を伺います。
問27:許認可の代理申請を業として行うことができる資格は行政書士ですが、オンラインでの申請システムを構築する場合には、代理権を持って行政書士が申請できるシステムを構築することが必要です。それがないと本人の名義で申請することになり、行政書士の資格のない人がなりすましで申請をすることが懸念されます。行政書士の代理行為を前提としたシステムを構築する必要がありますが、見解を伺います。
問28:オンラインでの申請に順次切り替わっていきますが、現在の手続きでも添付書類が多く必要でないと思われる書類や重複しての提出など煩雑な手続きが散見され、早急に改善が求められます。オンライン化は効率化の手段であり、すぐにでもできる非オンラインの段階でも手続きの簡素化も可能な限り行うことが必要ですが見解を伺います。
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