2020/11/12 総務委員会で雇用、監査、ICT戦略、新型コロナ対策、等を質問
2020年11月12日、都議会総務委員会で質問しました。所管の人事委員会事務局、監査事務局、都民安全推進本部、戦略政策情報推進本部の4部門の事務事業について順次質問しました。障がい者や就職氷河期世代の雇用、住民監査請求、若者支援、自転車の交通安全対策、ICT戦略、新型コロナ対策等を質問しました。
1 人事委員会事務局への質問
○中村委員 それでは、私からは、障害者の採用について伺います。
障害は多様で、主なもので知的、身体、精神の三障害があります。本委員会の要求資料である障害者を対象とする東京都職員Ⅲ類採用選考実施状況によれば、令和二年度は、申込者三百五十一人に対して合格者が四十六人、その内訳を見ると、精神障害者は三十二人、身体障害者は十四人、知的障害者はゼロ人となっています。
人事委員会は採用選考を行っていますが、そもそも採用の計画をつくる総務局からは、障害者の採用人数についてどのような依頼が来ているのか、そこには障害種別ごとの採用数は示されていないのか伺います。
○神山試験部長 毎年度、総務局からは、任命権者として計画をした障害者採用の総数が示されておりまして、知的、身体、精神といった障害種別ごとの人数は示されておりません。
○中村委員 先ほど、都の資料で採用人数を述べましたが、当事者団体の方からお話を伺うと、採用が身体に偏っているといわれます。数では精神障害の方は多いのですが、受験している人数からするとかなり狭き門であるし、知的障害者についてはゼロ人と全く採用していません。
先ほどのご答弁でも、総務局からは障害者採用の総数だけが示され、障害種別ごとの採用数は示されていないとのことですが、法的には法定雇用率を満たせばいいというものの、公的な役割として、雇用が厳しい方々を採用することは必要です。
そこで、多様な障害者を採用するために、どのように取り組んでいるのか伺います。
○神山試験部長 障害者Ⅲ類採用選考の実施に当たりましては、精神障害者等に対する合理的配慮としまして、筆記試験時間中の服薬を認めております。
個別面接では、受験者が登録等をしている就労支援機関の職員の同席を合理的配慮として認めております。
今後も引き続き、さまざまな障害を持った方に対する合理的配慮を行いながら、選考を実施してまいります。
○中村委員 選考のときには合理的配慮をしているということですけれども、結果としては、やはり偏りがあるということなので、抜本的な見直しを求めたいと思います。
とはいえ新たな取り組みが始まっているとも聞きます。総務局では、知的障害者を非常勤として採用するオフィスサポートセンターを運営しており、そこで働く非常勤職員を後に正規雇用として採用すると聞いています。障害者に正規雇用の道を開くことは重要であり、健常者と違い、最初に非常勤として働いてみて仕事になれることで、ご本人にも自信を持ってもらうという点では意味があると思います。
しかし、種別ごとの障害者の雇用、とりわけ知的障害者の雇用を促進することは重要ですが、局において非常勤職員を正規に転換するとなると、公平な採用が行えているか不安に思います。
公平で公正な採用試験を実施する人事委員会として、公平性をどのように担保するのか伺います。
○須藤任用公平部長 非常勤職員として一定期間勤務している障害者を常勤職員として採用することについて、選考前に任命権者から協議を受けるなど、公平で公正な選考となるよう、既に検討を進めているところでございます。
○中村委員 知的障害者に常勤職員への道が開かれることは、歓迎すべきことだと思いますので、ぜひ進めていただきたいのですが、前提として公平性の担保が必要になります。政策的に必要であっても、公平性の担保は人事委員会制度の存在意義として重要なので、協議を受けるということにとどまらず、新たな選考方法の構築に向けて、積極的にかかわることが大切と考えます。その上で、多様な障害種別の方が常勤の職員として採用されることへの道を開いていただくよう要望します。
次に、就職氷河期世代の採用について伺います。
バブル崩壊後に就職の門が著しく狭まり、他の年代であれば正規雇用として就職できたであろう方々が非正規雇用となり、その後長期間にわたって非正規の状況が続いてきた方々が多くいます。
今年度は、就職氷河期世代を対象とした採用試験を行ったとのことでした。改めて、対象年齢、募集人数と、実際に何人申し込みがあったのか伺います。
○神山試験部長 就職氷河期世代を対象とした東京都職員採用試験は、出題レベルが大卒程度のⅠ類Bと高卒程度のⅢ類の二種類ございます。
受験資格については、Ⅰ類B、Ⅲ類のいずれの種類も、三十五歳から五十歳までを対象年齢としており、採用予定者数はそれぞれ十人として、申し込みの受け付けを行いました。
申込者数につきましては、Ⅰ類Bが千七百二十九人、Ⅲ類が千二百九十七人でございました。
○中村委員 二つの類型で二十人の枠に約三千人が応募しているので、倍率では百五十倍という狭き門になっています。新卒の採用の倍率が約六倍と聞いていますので、それと比べてもはるかに厳しい状況です。
他の自治体などの動向を報道で見てみても、就職氷河期世代の試験には多くの方が殺到しています。厳しい状況に長年置かれてきた方々には、正規雇用への道を切望している方が多くいます。これは、毎年人事委員会勧告とあわせて人事制度及び勤務環境等に関する報告として提出をされていますが、採用試験が高倍率で多くの方が職を希望しているという状況を、積極的に都に対しても提案していただくよう要望いたしまして、私からの質問を終わります。
2 監査事務局への質問
○中村委員 それでは、住民監査請求について質問します。
住民監査請求は、都民が損害を受けた場合の補償を求めるものではなく、住民が自治体に信託している財産の管理の適正化のため、住民に認められた特殊な制度です。請求者本人は、たとえ主張が認められても直接的に金銭をかち取るものでもありません。
最初に、住民監査請求の過去十年間の実績はどうなっているのか伺います。
○山田監査担当部長 住民監査請求は、地方自治法第二百四十二条に基づき、普通地方公共団体の住民が当該普通地方公共団体の執行機関または職員について、違法または不当な財務会計上の行為があると認めるときに、監査委員に対して監査を求め、損害の補填など必要な措置を請求できる制度でございます。
平成二十二年度から令和元年度までの十年間の住民監査請求は百六十二件であり、そのうち監査を実施したものは十四件、却下したものは百四十六件、取り下げられたものが二件でございます。監査を実施した十四件のうち、勧告を行ったものが一件、請求を棄却したものが十三件でございます。
○中村委員 十年間で百六十二件が提出され、そのうち監査が実施されたものは十四件とのことでした。
案件はケース・バイ・ケースでありますが、全国的な傾向としても、監査を実施しない却下が多く、事案そのものが判断に及んでいません。もちろん請求を受けて判断した結果として棄却の場合もありますが、そもそも事案そのものの判断ができるような積極的な姿勢が必要と考えます。
監査の対象となる具体的な財務会計上の行為とは、どのようなものですか。そして、監査は支出行為の適法性だけではなくて、先行する行為の適法性も問われるべきではないでしょうか。見解を伺います。
○山田監査担当部長 住民監査請求の対象としましては、財務会計上の六つの行為が規定されております。具体的には、公金の支出、財産の取得・管理・処分、契約の締結・履行、債務その他の義務の負担、公金の賦課徴収を怠る事実、財産の管理を怠る事実でございます。これらの財務会計上の行為自体に違法、不当があるか否かが監査の対象となります。
財務会計行為の原因となる先行行為の違法、不当につきましては、その行為が著しく合理性を欠き、そのために予算執行の適正確保の観点から看過し得ない瑕疵が存在し、その原因行為を前提にしてなされた財務会計上の行為自体が法規上の義務に違反する場合に限定されるものでございます。
○中村委員 監査に及ばずに却下となる案件が多いのですが、先行する原因行為と支出行為が一体的な関係であれば、監査の対象として認められるべき事案はもっとあるのではないかと思います。監査をして、勧告するか棄却するかは案件にもよりますが、多くの案件が内容についての審査にたどり着いていません。制度の趣旨に基づき、住民自治の発展につながることを望みます。
さて、本制度は、住民訴訟の前置主義になっていますが、訴訟が提起されたときに、都の監査委員に対して裁判所から何らかの確認があるのでしょうか。また、監査委員は、自身が監査した案件についてその後訴訟が提起されたのか、提起された場合にその判決をどのようにして知ることができるのか伺います。
○山田監査担当部長 普通地方公共団体の住民は、地方自治法第二百四十二条に基づきまして、監査委員の監査の結果や勧告等に不服があるときに、訴訟を提起することができます。
住民監査請求を経て訴訟が提起された案件について、裁判所から監査委員に対して確認が来ることはございません。住民監査請求に対する訴訟が提起された場合には、監査委員は当該案件の都の対象部局から情報を得ることができます。
○中村委員 前置主義であるにもかかわらず裁判所から連絡が来ないとのことですので、請求を受けた部門からすれば、監査事務局も準司法機関として、緊張感を持って接するのでしょうが、当該部門から情報を得るのが最も確実だと思います。情報を得ていただいた上で、判決をもとに監査結果を検証することも必要です。
住民訴訟が結審し、判決が確定した場合で、仮に監査の結果と判決の結果が違った場合には、司法が最終的に判断するのですから、監査の判断が間違っていたことになります。今後、同様のケースがあれば、当然監査の際の判断も変わることになります。
そこで、監査委員は、みずからの住民監査請求に対する監査結果の事後検証を行うのでしょうか、伺います。
○山田監査担当部長 監査委員は、公正かつ公平な立場で監査を行う必要があるため、住民監査請求がなされた場合には、請求内容が類似した過去の住民監査請求案件も含め、裁判判例なども検証し、監査結果に適切に反映させております。
○中村委員 最終判断は司法なので、過去の判例を反映させるのは必要なことだと思います。ただ、それは一般論や類似事例としてではなくて、実際に監査を行った判断について司法がどう判断したかを検証することが重要ですので、取り組んでいただきたいと思います。
さて、過去の住民監査請求について都民が知ることができる機会を設けることも重要です。住民監査請求の実績について情報公開をどのようになされているのか伺います。
○山田監査担当部長 監査事務局では、情報発信の拡充に向け、平成三十年三月にホームページの全面リニューアルを実施し、タブレット端末やスマートフォンにも対応しております。
また、住民監査請求検索システムを新設し、平成十一年から現在までの住民監査請求の結果を公表しております。監査結果の公表につきましては地方自治法第二百四十二条第五項に規定されており、都では、都民サービス向上のため、平成二十八年以降については監査を行わなかった案件も情報として公開しております。
○中村委員 検索システムの導入などを取り組んでいただいていることはわかりました。今後はさらにその内容の充実が必要ですので、監査を行わなかった案件は、平成二十八年以降については公開しているとのことですが、それ以前の分についても公開していただきたいと思います。
さて、住民監査請求制度について具体的な案件がなくても、こうした制度があることが周知され、都民がみずからも都政をただしていくことを念頭に都政を見るようになれば、具体的な請求がなくても都政の緊張感が高まり、そのことは、ひいては都民の利益になります。もちろん、必要があれば都民が積極的に活用できることも重要です。
住民監査請求制度を広くPRすべきと考えますが、所見を伺います。
○山田監査担当部長 住民監査請求は、普通地方公共団体の住民が、当該団体の執行機関や職員等について違法または不当な公金の支出や財産の取得、管理、処分等があると認めるとき、必要な措置を講ずるよう請求するもので、住民の発意によるものであり、その活用は住民に委ねられております。
都民への住民監査請求制度の周知に関しましては、都民に向けて発行しているパンフレット、監査のあらましにおいて事務手続をわかりやすくまとめ、手続の流れを図解しております。この監査のあらましは、多くの方々に閲覧していただけるよう、局のホームページにも掲載しております。
また、住民監査請求を行いたいとする都民へのサポートに関しましては、来所や電話等により個別の相談にも応じておりまして、引き続き、適切に対応をしてまいります。
○中村委員 近年、住民監査請求は、財政支出に関連させながら公金の支出の前提となった非財産的行為に関する間接統制機能との見方もあります。最近のこうした動きを踏まえ、住民監査請求に対してどのような姿勢で臨んでいるのか伺います。
○山田監査担当部長 住民監査請求は、住民の発意により、当該団体の執行機関または職員について違法または不当な財務会計上の行為があると認めるときに、監査委員に対して監査を求め、損害の補填など必要な措置を請求できる制度でございます。
このような制度の趣旨に鑑み、引き続き、公平かつ公正な立場から客観的かつ合理的に監査を実施し、都民の信頼に応えてまいります。
○中村委員 都政が適正に行われることは、まずは都みずからが律していくものであり、さらに、行政のチェックを行うのは議会の役割でもあります。その上で、住民がみずから住む自治体を監視するのですから、住民監査請求の制度は、改めて行政も議会も緊張感を持って取り組むことにつながります。制度の趣旨が生かされ、住民自治の発展につながるよう求めて、質問を終わります。
3 都民安全推進本部への質問
○中村委員 最初に、若者支援施策について質問します。
新型コロナは、多くの都民の生活や事業に大きな影響を与えています。
中でも若い世代については、仕事が不安定だったり、地域で孤立しがちです。とりわけ地方から出てきた学生は、学校にも行けず、バイトもなくなり、地域に知り合いもいない状況で、精神的に不安定になり、最悪の場合、自殺してしまうというおそれもあります。
都は、若者総合相談支援事業として若ナビαの運営をしていますが、コロナ禍における相談の状況と、相談を受けてどのように支援をしているのか伺います。
○小菅若年支援担当部長 東京都若者総合相談センター、若ナビαにおけることし四月以降の相談件数につきましては、新型コロナウイルス感染症による影響は余り見られないものの、新型コロナウイルス感染症に関連した悩みとして、将来への漠然とした不安、今後の就職活動への不安、オンライン授業への戸惑いなどが寄せられております。
若ナビαでは、これらの悩みを丁寧に受けとめまして、一人一人の状況に寄り添った対応をしております。
○中村委員 相談件数については影響は余りないとの答えでしたが、若い世代の不安がなく、相談が少ないのでしたらよいのですが、本当にそういえるのかわからないため、他局とも協力して実態を調べる必要があると思いますので、これはぜひお願いしたいと思っています。
また、多様な相談があり、本当に悩んでいる人は窓口を探す余裕がない場合もあるので、他局の相談窓口も含めて、どこかにはたどり着けるようにすることが必要です。
若ナビαも、電話やメール、来所に加えて、新たにLINE相談を始めたことはよいと思っていますが、ただ相談時間が十一時から二十時までということですので、この若い世代の時間帯からすると、もう少し時間の幅を広げた方がよいかとも思います。
今後、コロナ禍がいつまで続くかわからず、先行きが不透明な中で、若い世代により一層寄り添い、相談に応じられるよう対応を求めて、次の質問に移りたいと思います。
次は、交通安全対策について伺います。
コロナ禍において、交通量が減少したため、交通事故件数は減っているとのことです。一方、交通量が減ったため、猛スピードでの自動車の走行により重大事故がふえているとのこともあるようです。
コロナ禍で交通安全運動なども十分に行えなかったとはいえ、今後、都民のストレスもさらにたまると、運転が荒くなってしまう恐れもあります。
そこで、コロナ禍において交通安全施策にどのように取り組んでいるのか、現状と対策を伺います。
○斎田治安対策担当部長 都では、自転車、歩行者シミュレーターを利用した交通安全教室や事業者主催のセミナーへの講師派遣に取り組んでおりまして、派遣に当たり、換気、消毒、社会的距離の確保等の対策を実施しております。
さらに、緊急事態宣言後、六月の登校再開に合わせ、交通安全啓発コンテンツのリンク集を作成し、各学校に配布するなど、動画等による周知、啓発にも取り組んできました。
今後とも、新型コロナウイルス感染症等の状況に応じまして必要な対策を講じた上で、交通安全施策を徹底してまいります。
○中村委員 ぜひ徹底していただきたいと思います。
さて、コロナ禍で問題になっているのは、いわゆる自転車によるフードデリバリー事業者などの交通マナーです。コロナ禍でも、飲食店からいわゆる出前をとり、自転車で自宅に運ぶ手法が好調のようです。しかし、インターネットを巧みに利用した仕組みですが、配達する方の運転の荒さや、それに伴う事故が社会問題になっています。
そこで、フードデリバリーなど、事業で自転車を利用する場合の交通マナーの改善について伺います。
○斎田治安対策担当部長 事業で自転車を利用する場合の交通マナーについては、事業者による従業者に対する自転車の安全教育の強化が必要です。
このため、都は、事業者に対して自転車の安全利用に関する定期的な情報提供を行うとともに、交通安全教育等に取り組む事業所内リーダーを育成するため、自転車安全利用TOKYOセミナーを開催し、事故の現状や事業所における研修の実施方法、保険の必要性などを周知し、事業者の取り組みを支援しております。
○中村委員 もともと交通事故に占める多くの割合に自転車が関連していることから、自転車の対策が大きな問題になっていました。コロナ禍でフードデリバリー事業者の危険な運転が社会問題化しています。
今回、安全教育の強化に向けて取り組むとのことでしたが、コロナ禍が続くと新規に始める方も出てきますから、継続的に取り組むよう求めます。
さて、自転車の事故ということで、今年度から、都は、自転車の利用者の損害賠償責任保険への加入を義務づけました。
そこで、保険の加入状況及び加入促進の取り組みについて伺います。
○斎田治安対策担当部長 都では、自転車保険等への加入が義務化される直前のことし三月に、都内在住の二十歳以上の自転車利用者を対象に調査を実施しました。結果は、自転車を利用する都民の四六・六%が保険等に加入していることがわかりました。
また、リーフレットの配布や、自転車保険等の取扱事業者の情報を当本部ホームページに掲載するなどの周知活動にも取り組んでおります。
○中村委員 まだ初年度が終わっていないので、現時点での加入状況はわかりませんが、少なくとも開始直前の四六・六%という高い割合は、恐らく自転車保険や火災保険に付随するものであることが多いと思います。
それゆえに、この数値を一〇〇%に近づけていくのは大変なことですが、被害者が泣き寝入りにならないようにということはもとより、保険への加入が交通安全への意識づけになることが最も重要なことですから、引き続き普及啓発をお願いします。
最後に、横断歩道における交通安全対策について伺います。
交通安全に関して最近報道でも問題になっているのが、横断歩道を渡る歩行者がいるときに自動車がとまらないことです。
オリンピックは延期になりましたが、多くの海外からの観光客が来日すると見込まれた際に、海外の方が横断歩道を渡る際に車がとまらないと危険だということが懸念されていました。
確かに、自分がとまっても対向車がとまらずに事故に遭ってはと考えると、とまることをちゅうちょしてしまいます。改めて、普及啓発をしないと状況は変わらないと思います。
そこで、横断歩道における交通安全対策について所見を伺います。
○斎田治安対策担当部長 都は、交通安全運動等を通じ、交通ルールを守り、安全な運転を行うよう、幅広く啓発を実施しています。
横断歩道における交通安全についても、令和二年の春、秋の全国交通安全運動において、横断歩道は歩行者優先であることは道路交通法に定められたルールであることを繰り返し周知しているところです。
○中村委員 ルールの繰り返し周知というご答弁でした。もちろん法律上、横断歩道を渡ろうとする歩行者がいれば自動車は停止しなければなりません。信号無視をしてはいけないのと同じですが、信号無視する自動車を見かけることはほとんどありませんが、横断歩道でとまらない自動車は頻繁に見かけます。
違反だから取り締まれば済むということ以前に、とまらなければならないという意識を十分に広めていくことが必要と思います。これまでの交通安全運動などでも、交通ルールを守るようさまざま広報されてきたと思いますが、このことは少し取り出して、より強調して広報啓発することが必要と考えます。
とりわけ超高齢社会を迎える中で、ご高齢の方が安心して道路を横断できるようにして、事故を減らすことが重要です。さらなる安全への取り組みを求めて、質問を終わります。
4 戦略政策情報推進本部への質問
○中村委員 それでは、まず最初に、ICT戦略について伺います。
技術の進歩があり、さらにコロナ禍もあり、ICT化が促進されています。都全体でのICT関連予算は膨大なものになるのではないでしょうか。
さまざまな業務でシステムが使われており、その予算の具体をあらわすのは難しいかもしれませんが、例えば職員の皆さんが使われている都庁の業務遂行に係るシステム基盤の予算はどれくらいになるでしょうか。
各局では、専門知識がないと事業者のいい値になったりしかねません。戦略本部は情報システム等に係る企画、調整及び指導等を行っているとのことですが、各局に積極的に関与し、よりよいシステムを安価で使いやすいものにしたり、場合によっては他局でのシステムを活用もできるかと思いますが、見解を伺います。
○樋口ICT推進部長 都の職員が利用する情報基盤でありますいわゆるTAIMSの関連経費は、令和二年度予算では約百六億円でございます。
各局の予算要求におきましては、要求前の検討段階におきます相談、要求時におきますシステム構成や調達方法についての検証などを通じまして指導助言を行ってございます。また、調達時におきましては、仕様内容の確認、助言を行うなど、要求から調達までの各段階におきまして、より安価な、よりよいシステムの導入に向けて調整を行ってございます。
なお、個々の業務システムにつきましては、各業務要件がありますことから、局間で同じ仕様のものを使うことは難しくはございますが、局間での重複などについて横断的な観点で調整を行ってございます。
こうしたさまざまなタイミングや視点からの調整を図ることによりまして、都庁全体の効率的、効果的なシステムの導入及び運用に寄与してございます。
○中村委員 このTAIMS、大きなシステムだとは思いますが、とはいえ一年間の運用だけで百六億円というのは大変なことです。今後、予算に占めるこのICTの関連の割合というのはますます高くなってくると思われますので、このICT関連予算の全体像をどのように見える化して都民に説明できるのかということが求められると思いますので、その点、工夫していただきたいというふうに思っています。
さて、各自治体がそれぞれシステムを構築すると、同じような業務でもそれぞれに開発費がかかってしまいます。これまで、都と市区町村とは、入札システムに関して東京電子自治体共同運営システムを構築しています。
今後は、自治ではありますが、共通できる仕組みは統一することで、システムの開発、運用費用は低減できますが、今後の展開について見解を伺います。
○沼田情報基盤担当部長 都内の自治体では、ご指摘の東京電子自治体共同運営システムのほか、全自治体で協力して運用しています自治体情報セキュリティークラウドや、住民情報等の基幹システムを複数の自治体で共同運営する自治体クラウドを西多摩の四町村で導入しております。さらに、同様のシステム共同運営の導入に向けた検討が他自治体でもなされているところでございます。
また、国においては、自治体の基幹系業務システムの標準化の検討も現在進められているところでございます。
都は、都と区市町村が参加する都区市町村IT推進協議会などを通じて、これらの動向について区市町村に情報提供するとともに、必要に応じて技術的支援等を行ってまいります。
○中村委員 それぞれの自治体のシステムなので、全部同じということではないんだと思うんですが、同じところであれば共同でやることもできるでしょうし、その上で各自治体の独自の部分というのは選択できるようなシステムの組み方というのもあると思っています。
特に、こういったことをすると何よりも、入札でもそうだったんでしょうけれども、複数の自治体に申請するような事業者というのは大変助かると思っていますので、こういった動きを今後とも進めていただきたいと思っています。
さて、役所に提出する書類を電子化することで、都民の利便性が向上します。一方では、顔と顔を合わせるある意味では手間が、届け出や許認可申請の不正をなくしてきた部分もあります。
今後、マイナンバーカードや本人認証の仕組みなども出てきますが、一定程度、監督官庁の姿が見えることは、監督業務そのものにも意味があると思っています。電子化と同時に、監督官庁としての役割をどう両立するか、見解を伺います。
○樋口ICT推進部長 国におきましては、申請時の成り済まし等の防止対策といたしまして、行政手続におけるオンラインによる本人確認の手法に関するガイドラインを策定し、本人確認の必要性の検討の実施から、手続の性質上必要となる本人確認レベルに合わせたオンラインでの具体的な認証方法、例えばですが、厳密な本人確認なしから、ID、パスワードの活用、ICカードの活用といった手法を示しています。
都の手続におきましても、厳密な本人確認が求められていないイベント等の参加申請から対面での本人確認を求めている申請までさまざまございまして、手続のオンライン化に当たりましては、こうした国のガイドライン等を踏まえて、各手続にとって適切なデジタルでの認証手法を採用し、成り済ましによる申請を防いでまいります。
また、申請内容の真偽に関しましては添付書類等により確認していくことになりますが、申請者の利便性とのバランスとなりますことから、個々の手続においての判断となるものと認識をしてございます。
○中村委員 この添付書類の関係でいうと、通常の紙の手続でもそうなんですけれども、余り多ければ大変になってしまいますので、最後おっしゃったように利便性とのバランスということで、しっかりこのことは検証していただきたいというふうに思っています。
さて、ICT化に関して、民間が都に期待するのは、実証実験する機会が得られることとかということが大きいようですが、例えば、都は技術を持っていないわけですが、技術的には民間がリードするわけです。内容によっては、事業者の利益と一般の都民の意見が相反する場合もあります。都も専門のICT人材を活用しますが、基本的にはそれだけの技術を身につけるには民間企業での経験があるからでもあります。
最終的に都として、事業者だけではなく、一般都民の利益にも資するようにするためには、外部からの人材を進めるだけではなくて、都自身がしっかりと方向性を持たなければなりません。
ICT化に際して、都として方向性を持って、民間の力をうまく活用しながら取り組むことが必要ですが、見解を伺います。
○有金戦略事業部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長東京テックチーム事業推進担当部長兼務 都では、都政のDXの推進に向けまして、民間企業において高度な専門性や豊富な経験を有する人材の採用などを進めております。
本年二月に公表いたしましたスマート東京実施戦略におきましては、都庁の行政系職員とICT系職員、さらには外部の専門人材の三者でスクラムを組んで取り組むこととしております。
例えば、今年度立ち上げました東京テックチームでは、戦略事業部長、私が、東京テックチーム事業推進担当部長、こちらを兼務しております。これのリーダーといたしまして、全局からの問い合わせの窓口を一元化するとともに、行政系職員と民間から採用したICT系職員を配置し、それぞれが連携しながら取り組みを進めております。事業ごとに行政系職員と民間から採用したICT系職員がタッグを組みまして、両者の強みを生かし、相乗効果を発揮しながら業務を進めているところでございます。
○中村委員 方向性としては、ICTの技術がどんどん進んでいけば便利になっていくと思うんですけれども、利便性だけ追求するのであれば、徹底的に管理する方向に向いてしまうということのおそれもありますので、そのあたりは本当に技術だけではなくて、全般的な、総合的な判断をすることによって、このバランスというか、利便性の向上につなげながらも、その都民の皆様の思いもしっかりと酌んでいただけるような取り組みをしていただければというふうに思っています。
さて、次に、新型コロナウイルス対策について伺います。
対策として、使用料や申請等の手数料の非対面納付、キャッシュレス納付の推進が必要です。状況として、対応が必要な手続はどのくらいあるでしょうか。いつまでに実現するのか伺います。
○樋口ICT推進部長 平成二十九年度に行いました行政手続の棚卸しにおきまして、その時点での全行政手続、二千七百八十一手続のうち、有償の手続は三百四十九手続でございました。
これを踏まえ、都は、区市町村と共同で調達しております東京共同電子申請・届出サービスにおきまして、今年度よりペイジーによる手数料のキャッシュレス納付を可能としてございます。
今後、東京デジタルファースト条例施行後に策定いたします情報通信技術を活用した行政の推進に関する計画、これはいわゆる推進計画と申しておりますけれども、こちらにおきまして、現在着手しております手続の現状把握を踏まえて、デジタル化の対象となる手続を明確にするとともに、有償の手続も含め、原則デジタル化を目指してまいります。
○中村委員 新型コロナの対策として、都の新型コロナ見守りサービスが都立の施設に導入をされましたが、その活用状況について、サービス提供のための予算として、初期費用、運用、メンテナンス費はどのくらいか伺います。また、利用件数は何件ほどあったのか伺います。
○有金戦略事業部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長東京テックチーム事業推進担当部長兼務 東京版新型コロナ見守りサービスは、百六十七の都立施設で導入され、利用者累計登録数も五万件を超えております。初期費用といたしまして約二十万円、令和二年度の運用、メンテナンス費用として約百万円でございます。
また、民間店舗を対象といたしました店舗型東京版新型コロナ見守りサービスは、決済事業者などテックパートナー六社が参加をしており、サービス提供可能店舗が二十三万、登録者数も二十一万件でございます。テックパートナーのシステムを活用しているため、初期費用、運用、メンテナンス費用の負担はございません。
○中村委員 さて、この都のシステムとは別に、厚生労働省のアプリのCOCOAがあるわけですけれども、接触の確認者に対して、保健所が一時期この対応でかなり多忙だったということも報道されておりました。
都のこの新型コロナ見守りサービスについては、問い合わせの状況はいかがでしょうか。仮にクラスターなどが発生しない場合であっても、どのような対応をしているのでしょうか、伺います。
○有金戦略事業部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長東京テックチーム事業推進担当部長兼務 新型コロナ見守りサービスの対象となります都立施設や民間店舗において、これまでクラスターは発生していないため、本件に関連した問い合わせはございません。
対象施設でクラスターが発生した場合、福祉保健局と連携し、メール等で利用者に通知をする際、発熱等の症状に応じまして東京都発熱相談センターもしくは新型コロナコールセンターを案内するとともに、対象施設などにも周知をするなどきめ細かな対応を行っております。
○中村委員 当初、COCOAの場合には、感染者と接触したということがあったとしても、その次じゃあどうすればいいんだというのがなかったりとか、PCR検査を受けられるわけじゃなかったとか、いろんなところで課題になったようです。
今回、とりあえず都の方ではいろいろ情報の周知ということはしていただいているようなんですが、まだ今後こういったシステムをいろいろつくったりすることがあるかもしれませんが、そういう場合、最後まできちんと、そういった通知を受け取った都民はどうすればいいのかというところがわかるようなシステムのつくり方をしていただければというふうに思っています。
さて、今、新型コロナウイルスへの対応は、オール都庁で最優先課題として取り組むべき課題だと思っています。いろいろとこちらの部門としても判こレスもペーパーレスも大事だと思うんですが、まずはそういったいろんなリソースがあれば、コロナ対策に投入すべきだと思っています。
厚生労働省が開発した新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システムであるいわゆるHER−SYSは、なかなか導入が進まず、戦略本部も支援をしたのですが、最前線で活動する福祉保健局では対応するのに時間がかかってしまいました。
福祉保健局は今でも余裕のない状況の中、今後、コロナ対策に必要なシステム導入などに取り組んでいく必要性があると考えますが、見解を伺います。
○有金戦略事業部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長東京テックチーム事業推進担当部長兼務 新型コロナ対策につきましては、福祉保健局とも連携をし、本年三月に立ち上げました新型コロナ感染症対策サイトを初め、ICTの活用に向けた技術的支援を行ってきております。
具体的には、四月に新型コロナ感染症の患者情報を管理するデータベースを構築するとともに、五月に厚生労働者が導入いたしましたHER−SYSとのデータ連携を行ってまいりました。
今後とも、新型コロナ感染防止に向けまして、HER−SYSへの対応を含め、福祉保健局との連携を密にしながら、さらなるICTの活用についても積極的に取り組んでまいります。
○中村委員 大分このHER−SYSを導入するのにも時間がかかったんじゃないかと思っています。もちろん、福祉保健局の方はかなり多忙だということだとは思っていますので、連携ということではあったんですけれども、積極的にどういった必要性があるのかとかニーズとかを聞き出してもらって、これから冬の感染者がふえる可能性もありますから、そういったことへの対応ということにも努めていただきたいというふうに思っています。
さて、コロナの対応として、都庁の各局の連携、役割分担について、民間データを含むデータ活用は、戦略本部が率先して取り組むべきではないかと思います。ビッグデータの収集や活用と対策、予防策への還元の取り組みを戦略本部が行うことで、より積極的な展開をすべきと考えますが、見解を伺います。
○高橋事業調整担当部長 新型コロナウイルス感染症拡大防止と社会経済活動の両立を図るためのデータ活用の取り組みとして、まず、現在実施しているデータ利活用実証プロジェクトは、三密回避、混雑回避や交通上の混雑などをテーマに実施しております。
また、多くの混雑データの収集、活用を図り、一元的な混雑情報の発信に向け、施設系混雑ワーキンググループを立ち上げまして、データ利活用に向けたニーズや課題出し、混雑の表示方法やデータ形式などについて運用ガイドラインづくりに着手いたしました。
現在、店舗等の疎密情報を都民に幅広く届ける取り組みに参画していただける協力事業者を募っておりまして、審査した上で公表を予定しております。
このような戦略政策情報推進本部での取り組みを、さまざまな機会を通じて関係各局に周知するとともに、積極的にその成果の横展開を図ってまいります。
○中村委員 ぜひ積極的にデータの方の活用もしていただいて、コロナの感染拡大の防止に努めていただきたいというふうに思っています。
さて、リモートやキャッシュレス、デリバリーなど飛躍的に進んでいますが、情報技術に疎いご高齢の方には厳しいコロナ禍ともいえます。エイジテックといわれる高齢者対応のIT活用の市場も急激に拡大するといわれていますが、デジタル化を推進する上で、高齢者にわかりやすい、使いやすいことは不可欠ですが、見解を伺います。
○樋口ICT推進部長 高齢者等が使いやすい情報機器の開発につきましては、都のみならず社会全体の課題でございます。
このため、国では、平成三十年に、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律を制定し、高齢者等が円滑に必要な情報を取得し及び利用することができるよう各施策を進めており、都も、国と連携し、引き続き適切に対応してまいります。
○中村委員 なかなかコロナの状況でご高齢の方、外出できない方もいらっしゃいますので、ぜひ、むしろ高齢者の方の方が、こういったいろんなデジタル機器等を活用しながら情報が得られたりとか通信ができるようにしていただければというふうに思っております。
さて、次に、ファンドについて伺います。
ファンドは、以前は会計管理局の所管でしたが、戦略本部に移管されました。官民連携ファンドについて運営状況を監視するとのことです。以前、会計管理局が所管していたころ、福祉貢献型建物の整備促進などを目的に掲げ、東京版CCRCなど、先進的な売り出しをしてはいたんですが、結局は保育園等をつくっただけになってしまったのではないでしょうか。投資としては損はなかったようなんですが、何のためにやっていたのかというところで疑問を感じます。電力供給についても、国内電力設備をつくるとしながら、海外設備へ投資をしたと報道されたこともありました。
これまでのファンドについてどう総括するのか、まず伺います。
○三浦国際金融都市担当部長 戦略政策情報推進本部は、現在、会計管理局から移管されました三つの官民連携ファンド事業を所管しております。この事業は、行政と民間の連携による新たな政策手法として実施しているものでございます。
一つ目の官民連携インフラファンドでございますが、東日本大震災後の喫緊の課題でありました電力の安定供給などのために平成二十四年度に組成したもので、これまでに十九件、出力約六十二万キロワットの発電所への投融資を実施し、発電所の整備を通じて東日本大震災後の電力供給の安定化に寄与しております。ファンドへの出資額三十億円に対しまして、令和元年度末までの累積回収額は約三十四億八千六百万円となっております。
二つ目の官民連携再生可能エネルギーファンドは、再生可能エネルギーの広域的な普及拡大と都内での導入促進等のために、東日本大震災の被災地を含む東北電力管内及び東京電力管内を対象に平成二十六年度に組成したもので、これまでに十三件、出力約十七万キロワットの発電所への投融資を実施し、発電所の整備を通じて再生可能エネルギー発電の普及促進及び東日本大震災の被災地復興にも貢献しております。こちらのファンドにつきましては、出資額十二億円に対して、令和元年度末までの累積回収額は約七億七千万円となっております。
三つ目の官民連携福祉貢献インフラファンドでございますが、都内における子育て支援施設を含む福祉貢献型建物の整備促進等のために平成二十七年度に組成したもので、これまでに三件、保育所の定員で計二百名分の福祉貢献型建物への投融資を実施しており、認可保育所を含む福祉貢献型建物の整備を通じ、待機児童数の削減に貢献しております。出資額三十七億五千万円に対しまして、令和元年度末までの累積回収額は約二十五億一千万円となっております。
三つの事業ともに出資金の回収フェーズに入っておりまして、それぞれ電力供給の安定化、再生可能エネルギーの広域的な普及拡大、福祉貢献型建物の整備などといった政策目的の達成促進に一定の成果が得られているものと認識しております。
○中村委員 これまでの取り組み成果ということはお話しいただいたんですけれども、では、今後はどのようにこのファンドというのを考えているのか、今後もどう展開するのか伺いたいと思います。
○三浦国際金融都市担当部長 官民連携ファンドは、政策目的の達成促進のため、直轄事業や補助事業といった政策手法とは別に、行政と民間の連携による新たな政策手法としてパイロット的に実施しているものでございます。
先ほど答弁いたしました三つの官民連携ファンド事業を着実に推進することによりまして、再生可能エネルギーの広域的な普及拡大や福祉貢献型建物の整備などといった政策領域におきまして、官民連携ファンドという新たな政策手法は有効に機能することを明らかにしていくことが大切であると考えております。
この手法の他の政策領域への展開につきましては、本ファンド事業のパイロット的な取り組みの実績を踏まえながら、政策課題に対しまして、直轄事業や補助事業に加えて官民連携によるファンドの手法をとるのが適切であるかどうかを判断していくことになるものと認識しております。
○中村委員 このファンドの方も、都が税金を使ってやるわけですから、当然投資ということになるんですけど、回収できなきゃいけないとは思っているんですが、ただ、これをやる際において、目的をどう明確化して、その中身をどう公開していくかということは大切なことだと思っていますので、ぜひ、今後もまた検討されることもあるのかもしれませんが、その目的の明確化や情報公開の徹底ということをきちんと考えてやっていただければというふうに思っています。
以上で質問を終わります。
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