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都議会質問記録

2021/03/18 総務委員会で来年度予算案に意見を述べました

2021年3月18日、都議会の総務委員会が開かれ、今週質疑を行ってきた来年度予算案や条例案について審議を行いました。予算案に対する会派としての意見を会派を述べました。

 

以下、意見の全文です。

 

私は、東京都議会立憲民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された令和3年度予算案にかかる議案について、意見の開陳を行います。

 

 令和3年度予算案は、「厳しい財政環境の中にあっても、都民の命を守ることを最優先としながら、東京の経済を支え、その先の未来を見据えて、都政に課せられた使命を確実に果たしていく予算」と位置づけられています。

 しかし、この間、私たちが再三求めてきたコロナ禍で拡大する格差や貧困問題に対しては、当該予算案では、まだまだ不十分であるとも考えます。

 今後、国に対する要請も含めて、都民一人当たり10万円以上の定額給付金をはじめ、子育て家庭、とりわけ、ひとり親家庭に対する給付金の支給に取り組まれることを求めるものです。

 併せて、学校給食の無償化や家賃補助の拡充など、都民の暮らしを底上げし、格差や貧困の解消に向けて積極的に取り組まれることを強く要望するものです。

 一方で、今後の都財政は、極めて厳しい舵取りが予想されます。

 今回の組織改正によるデジタルサービス局の創設に伴い、「行政改革」の文言が見られなくなりましたが、財政も含めて、東京の行財政改革が後退することのないよう、より積極的な取り組みを求めておきます。

 また、事業評価の見直しに当たっては、「事業の見直し専門チーム」を設置するなど、より一層の歳出の精査を強化するとともに、新しい事業評価においても、外部の目を積極的に活用することを強く求めておきます。

 

 以上、私たちの総括的な意見を述べ、以下、各局にかかわる事項について申し上げます。

 

 まず、政策企画局関係について申し上げます。

一 「未来の東京」戦略については、記載されたプロジェクトの進捗や成果も含めてしっかりと検証し、必要に応じて随時見直しを図ること。その際、外部の目も入れた検証を行うこと。

一 「未来の東京」戦略については、都の長期計画として、現在進行形の新型コロナウイルス感染症対策だけでなく、収束後の未知の感染症に備えた保健所の配置見直し、医療体制の強化などの備えも盛り込むこと。

一 都市外交については、コロナ禍でもオンラインによる取組などを推進するとともに、収束後において、トップ外交の成果の見える化、知事だけでなく職員や都民により活発化するよう取組むこと。

一 首都圏の広域的な行政課題に積極的に対応するため、近隣自治体との連携を強め、国の政策形成に反映するよう取り組むこと。また、地方分権のより一層の推進に向けて、地方自治体との連携を強め、引き続き取り組むこと。あわせて、都民に対しての情報発信を体系的に行うこと。

 

 次に、都民安全推進本部関係について申し上げます。

一 自転車の安全利用の推進については、自転車も車輌の一種であるという自覚をもって、ルール・マナーを守った運転が徹底されるよう取組むこと。

一 青少年のスマートフォン等の利用については、フィルタリングなどの利用を制限する方法だけでは限界があるため、使いこなし、犯罪に巻き込まれない力をつけるためのインターネットリテラシー教育をより一層強化すること。

一 青少年の居場所づくりについては、コロナ禍における学校や職場での交流の減少を踏まえ、都としてしっかりと促進すること。

 

 次に、戦略政策情報推進本部関係について申し上げます。

一 都全体のICT関連予算は膨大であるため、導入や更新に際しては、適正価格でより使いやすいシステムやハードウエアとするよう取組むこと。

一 DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進にあたっては、利便性や効率性の向上とともに、個人情報保護やヒューマンエラーによる情報流出防止策、また、各種許可申請等についてはなりすまし防止などの不正対策もしっかりと行うこと。

一 都民サービス向上に資するため、デジタルに置き換えるだけでなく、いわゆる「お役所仕事」「縦割り行政」といった仕事の仕方や意識を改革するものとするよう取組むこと。

一 いわゆるデジタル・デバイドへの対応については、高齢者等への啓発で利用を促すだけでなく、高齢者等を含む誰もが使いやすいサービスを提供するよう十分配慮すること。

一 デジタルサービス局への移行に伴い、業務の効率化や正確かつ的確なデータ収集はもとより、情報として活用出来、迅速で効果的な政策立案に資する、そして仕事に変革をもたらす取組を推進すること。

 

 次に、総務局関係について申し上げます。

一 新型コロナウイルス感染症対策については、科学的根拠に基づく政策決定と情報開示、また、都民の理解と協力を得るための丁寧な説明を徹底すること。

一 新型コロナウイルス感染症対策として、飲食店への営業時間短縮要請の科学的根拠、効果について明らかにするとともに、一律の協力金ではなく、事業規模等に応じた金額とすること。

一 新型コロナウイルス感染症対策として、保健所や医療機関、福祉施設等を担当する福祉保健局に対しての応援体制は、短期の派遣ではなく人事異動で行う、定数の改善で対応するなど、より一層の人員体制強化を行うこと。また、超過勤務や精神的負担の軽減など、担当職員の心身の健康にも十分配慮すること。

一 都の新型コロナウイルス感染症対策を都民の目に見える形で検証し、今後の対策に活かすこと。

一 コロナ禍での防災対策として、帰宅困難者の一時滞在施設における感染防止対策の徹底、収容人員の見直しとさらなる確保策、避難所の感染防止対策の徹底と民間施設を活用した確保策、在宅避難を想定した日常備蓄への支援、暑さ対策など、区市町村への支援をより一層充実・強化するとともに、都としての取組も強化すること。障害者や高齢者などの避難者については、とりわけ感染防止対策を徹底できるよう取組むこと。

一 人権施策については、都関連施策における同性パートナーに対する不利益な取り扱いをなくすよう、早急に対応をとること。また、ヘイトスピーチについて、具体的な事例を積み上げ、実効性を高めるよう取組むこと。さらには、東京都人権施策指針に掲げられている人権課題への取組をより一層強化すること。

一 政策連携団体については、公益的な役割に注力し、管理業務など民間でも行えるものについては、民間に任せること。

 

 次に、選挙管理委員会事務局関係について申し上げます。

一 コロナ禍にあっても、感染拡大防止措置を十分にとるとともに、安全に投票ができるよう期日前投票所の増設などを行い、投票率向上に取組むこと。

 

 次に、人事委員会事務局関係について申し上げます。

一 障害者の採用については、3障害で偏りのない採用となるよう、合理的配慮や公平な採用に向けてより一層の取組を進めること。

 

 次に、監査事務局関係について申し上げます。

一 コロナ禍にあっても、不適正な事務や支出を見いだすことができるよう、実効性の高い監査を行うこと。加えて、デジタル技術を活用したデータ分析など、より一層の効率化を進めること。

 

 以上で、東京都議会立憲民主党を代表しての意見開陳を終わります。

 

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