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都議会質問記録

2022/03/15 都議会財政委員会で公金管理、税務システムを質問

2022年3月15日、都議会財政委員会において会計管理局、主税局に質問しました。ウクライナ情勢による影響等のリスクに対して安全性の確保を最優先にした公金管理を求めました。また、税務基幹システムの再構築における個人情報保護や太陽光パネル付きゼロエミ住宅導入促進税制についての公平性の担保について質問しました。

〇会計管理局質問への質問と答弁の概要

 公金管理について質問する。新型コロナウイルスの感染が始まって2年以上経つが終わりが見えない。そのうえ、ロシアのウクライナ侵攻によって、世界経済情勢はより一層厳しくなっていると考えられる。公金管理については安全性の確保が最優先であるが、そのためには的確に世界経済情勢を把握する必要がある。ウクライナやロシア等紛争当事国との関係が気になるところである。そこでまず、

Q1 公金の保管・運用先選定の考え方及び公金運用の現状について伺う。

A1・公金の保管・運用に当たっては、安全性の確保を最優先とするため、破綻するおそれが極めて低い金融機関や債券発行体を選定し、預金や債券の買入れを行っていくことが重要である。

・このため、預金先金融機関の選定に当たっては、格付けや自己資本比率、利益の推移等を組み合わせた厳しい基準を設定し、これを上回るところのみを預入の対象としている。現状、都市銀行、信託銀行、地方銀行及び外国銀行等に分散して預入している。

・また、債券については、日本国債に準じる信用力を有するなどの極めて安全性の高い機関が発行する債券に対象を限定して運用している。現状、比較的利回りの見込める地方債や財投機関債等での運用に重点を置いている。

・なお、こうした考え方に基づき、公金の保管・運用を行っていることから、現在、紛争当事国の金融機関への預金や、これら国々の機関が発行する債券での保管・運用は行っていない。

 都の公金は、紛争当事国の金融機関等での運用はしていないことが確認できた。一方、ウクライナ情勢は、国内大手銀行にも影響を与える。都が取引する金融機関が世界経済情勢によって影響があれば、都の公金管理にも影響を与えかねない。もちろん戦争はあってはならないことだが、それ以外にも自然災害や政変、さらには急激な経済の動向の変化など、さまざまなリスクがある。国際化が進めば進むほど、より一層、危機を早期に察知し対応することが必要になる。そこで、

Q2 都の公金管理において、突発的に発生するリスクへは、いかに対応するのか、伺う。

A2・公金のリスク管理に当たっては、刻々と変化する経済金融環境がもたらす金融機関への影響等を多角的視点から的確に捉え、預金先金融機関の経営状況等を適時・適切に把握するなどにより、リスクの端緒を早期に捉えることが重要である。

 ・そのため、普段から幅広くリスク想定をしたうえ、金融機関等のディーリングルームで採用しているものと同水準の情報端末などを活用しながら、世界の経済動向や金融情勢はもとより、金融機関の社債利回りや株価の推移などの監視や分析を日常的に行なっている。

 ・その上で、万一、預金先金融機関について、健全性の著しい低下の恐れがあると判断した場合、東京都公金管理アドバイサリー会議委員など専門家の意見を聞いたうえ、運用金額や期間の上限変更や、預金の停止等を検討するなど、公金の安全性確保の措置を迅速に行うこととしている。

 都の公金は、突発的リスクにも対応できることがわかった。引き続き的確な情報収集と迅速な対応をお願いする。さて、昨年11月の財政委員会の事務事業質疑で令和3年度の公金管理計画について質問した。毎年、新年度の冒頭に、その年度の公金計画が発表されるため、令和4年度の公金管理計画の策定も大詰めの時期である。都の公金全体の年間平均残高は昨年度の5兆8,673億円から減少したとはいえ、令和3年度第3四半期末時点で5兆3,105億円と、大変大きな規模である。どのような考え方で策定するかは非常に重要である。

 冒頭に述べた新型コロナに加えてウクライナ情勢など厳しい社会経済状況がある中、当然のことながら安全性の確保を最優先に公金管理に努めていただきたい。そこで、

Q3 令和4年度の公金管理計画の策定に向けた基本的なスタンスを伺う。

A3・国内経済については、昨年度と比べ、景気は持ち直してきたものの、依然として、感染拡大等による下振れリスクを抱えていることに加え、ウクライナ情勢による影響も懸念され、不透明感が増している。

・一方、日銀は前回の金融政策決定会合において、これまでの金融緩和方針の継続を示しており、令和4年度についても極端な金利上昇は見込み難く、国内金利は引き続き低い水準での推移を想定している。こうした状況のもと、多くの金融機関において新たな預金の受け入れを回避する傾向の継続が見込まれる。

・令和4年度の公金管理計画策定にあたっては、このような、内外経済の不確実性の高まりや運用環境の厳しさに加え、金融資本市場の変動拡大が、金融機関等の経営に与える影響についてもしっかりと注視していく必要があると認識している。

・今後とも迅速かつ的確なリスク対応を行いながら、安全性を最重要視し、流動性を十分に確保した上で、柔軟かつ効率的な保管・運用を目指していく方針である。

 令和4年度についても極端な金利上昇は見込み難いとのこと。厳しい状況の中ではあるが、何より安全性を最重要視していただきたい。そのためにも、一日も早くコロナ禍が収束し、また、ロシアのウクライナからの早期撤退を願う。不安定要素のある金融市場だが、引き続き、安全性の確保を求めて質問を終わる。

〇主税局への質問の概要

 来年度の税収は堅調とのことだが、ロシアのウクライナ侵攻によって下方修正される心配がある。下振れリスクも指摘されているようなので、これまで以上に的確に見極めていただきたい。すでに歳入増にあわせて歳出は過去最大規模になっているので、万一、下方修正ということになると、コロナ対策の予算を始め都民生活に影響が出てしまうので早急な対応が必要になる。杞憂で終わっては欲しいが幅広い情報収集のうえ、的確な見極めを求める。

Q1:都の税収は大企業の業績が堅調で増加するが、一方では新型コロナの影響で中小企業や都民にとっては必ずしもよいわけではない。とりわけコロナによって厳しい状況にある方々は決して自己責任として切り捨ててはならない。先ほど質問したようにさらにウクライナの危機により景気が下振れすればより困窮する方が増える可能性も否定できない。税は公平でなくてはならないが、こうした状況で支払いが滞る状況については丁寧な対応が必要となる。

 数値を見てみると、都税一般分の徴収率が令和元年の99.5%まで着実に伸び、滞納繰越額は136億円となっている。令和2年度の実績は98.4%と低下し、滞納繰越額は157億円となった。都民・事業者は引き続き厳しい状況にあるので、滞納された方への丁寧な対応が必要だが取り組みを伺う。

コメント:それぞれの事情に応じた対応をするとのこと。コロナ禍やウクライナ危機がある状況において、引き続き丁寧な対応をお願いする。

Q2:次に税務基幹システムの再構築について伺う。昨年7月に発表された「主税局ビジョン2030更新版」によれば、主税局が目指す2つの柱として「1納税者へのクオリティオブサービスの向上」「2税務行政の構造改革」を掲げ、それを実現するために主税局のデジタルトランスフォーメーションを推進するとある。その中に税務基幹システムの再構築も盛り込まれている。

 来年度予算案には「税務基幹システムの再構築」として44億円が計上されている。現在のシステムは、平成17年に稼働し16年が経過しているため、再構築を行うというが、再構築のための総事業費は600億円と膨大な予算である。再構築の内容と総額、今後の計画について伺う。

Q3:技術の進歩は早いため定期的なシステムの更新はやむを得ない。とはいえ、IT化には膨大な経費がかかる。新システムが経費以上の効果を出すことが必要と考える。今回再構築する税務基幹システムの導入により、どのくらいコストダウンや省力化ができるのか伺う。

Q4:都としてもシステムにかかるコストが妥当かどうかしっかり見る目が必要になる。試算の数値を用いれば、670億円の効果があるとのこと。システムを導入した後も、維持管理も大変であり、コストとして妥当かどうかを継続的に見ていく必要がある。検証もしっかり行うことを求める。また、同じ効果を出せるなら少しでも安い方がよい。行政のシステムは他の自治体が使うシステムと似ているため同様のシステムの導入でコストダウンを図れないのか伺う。

Q5:都は他の道府県と違い、市町村業務も行っているため、確かに他の自治体とし全く同じシステムとはいかない。しかし、他の道府県のシステムと同じ部分に追加することができないか検討する余地はあるのではないか。法律で決まっている業務はベースは同じだが、自治なので、細かいところは違うところもある。ただ、システム化により業務の見直しは必要であり、膨大なシステムの経費を考えると検討していただきたい。

 さて、計画の目的は都にとってのメリットである。大きな予算がかかるが、都民にとってのメリットは何か。デメリットはないのか、伺う。

Q6:高齢者などデジタルが苦手な人たちもいるので、答弁のあったようにきめ細かな対応を求める。どこかで完全に切り替わる時代は来るかもしれないが、現時点では取り残される人がでないよう求める。

今回、外部ネットワークと接続したオープン型システムの構築となる。これまではネットワークから遮断していたのが、専用回線とは言え、外部のネットワークとつなげば漏洩の危険がある。情報漏洩の懸念はないのか。

コメント:税は最も高度な個人情報であり、絶対に漏洩があってはならない。専用回線なので問題はないとのことだが、扱うのは人である。これまでもどれだけ高度なセキュリティーを構築しても、USBを持ち出してしまいなくすなどのヒューマンエラーが起きた。情報が集まると漏洩した時の被害は大きい。職員への教育も必要となる。徹底した個人情報の保護を求める。

Q7:次に太陽光パネル付きゼロエミ住宅導入促進税制の創設について質問する。気候変動危機への対応は全世界共通の課題であり、都の積極的な取り組みは評価する。一方で、そうした政策を誘導する際に、不公平が生じないようにすることも注意しなければならない。今回、太陽光パネルを設置すれば不動産取得税が軽減されるが、立地条件によっては日当たりが悪くて太陽光が使えない住宅もある。不公平は生じないか、伺う。

Q8:東京は地価も高く住宅事業が厳しい。経済的に厳しい人は戸建てを購入できず、賃貸アパートに住む人も多い。太陽光パネルの設置促進は必要だが、もともと自らの資産で購入できる人へも負担の軽減をすることになる。もとより住宅ローン減税など、そもそも集合住宅に住む人に比べると持ち家優遇とも言われた。今回の新たな制度は、それをさらに加速させてしまわないのか、見解を伺う。

Q9:戸建てだけではなく集合住宅にも適用されるようだが、固定資産税と違い不動産取得税は最初だけなので、継続的な家賃の減免につながることは考えにくい。一定の効果は賃借人にも及ぶとのことだが、全体的な税制の中でバランスをとることが必要であると申し述べる。

 また、都は2022年度、都内の新築一戸建て住宅の屋根に太陽光発電設備の設置を義務付ける条例制定を検討している。これと一体のものか。今回の促進税制はこれと表裏一体のものか。要件は一致するのか伺う。

Q10:まだ制度はこれからとのこと。太陽光パネルの設置は望ましいが、必ずしも戸建てを立てる人すべてが豊かでもなくぎりぎりで購入して夢をかなえる人もいる。太陽光パネルの設置が不動産取得税の軽減なら選べるが、義務化すれば選ぶことなくやらざるを得なくなる。義務に対して一方では税の軽減をセットとすることには一定理解する。ただ、時期のずれや、もしくは要件などに差異があると問題が生じかねない。今後、動向を注視するとのことだが、同じ都庁内のことなので、環境局と十分に協議をしていただきたい。

 政策減税についての意義を伺う。国は税政調会で税制大綱を定めて行う。都にも税制調査会はあるが、国への提言が中心で、税制を決めるわけではない。政策減税はあってもよいが、場合によっては、恣意的に導入される恐れもある。税制調査会に諮問するなど、チェックする必要がある。

コメント:先ほど、集合住宅の不動産取得税のところでも述べたが、政策減税は政策的な意味合いを持って例外的な扱いで行うため、全体としてのバランスは保つ必要がある。都の税制調査会の答申は非常によくまとめられているが、その中にあった一項目を今回採用したわけで、盛り込まれたすべてを採用はしていない。答申を受けて、どれを採用するかは知事の裁量になるが、全体のバランスや公平性をどこかで見ないといけない。改めて税制調査会に諮問するが、別の第三者の機関か、何等か必要ではないかい。税は公平性がなにより大切なので、恣意的な判断で行われることがないようにしていただきたい。

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