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都議会質問記録

2022/03/16 財政委員会で都債、施設の維持更新計画について質疑しました

2022年3月16日、都議会財政委員会で財務局に来年度予算案などについて質問しました。都債の中で環境改善等を目的とするESG債の発行について、議案の土地信託契約の延長について、第三次主要施設10か年維持更新計画について質疑を行いました。質問の全文の概要は以下の通りです(答弁は後日掲載します)。

〇都債について

 来年度予算について質問します。はじめに都債について伺います。
 令和4年度予算では、税収増を活用し、都債の発行額を抑制しています。
 そうした環境にあっても、都債の一種であるESG債については前年度と同規模となる1,000億円程度を発行するとのことです。環境改善や社会課題解決を目的としたESG債について市場が大変盛り上がっているようなので、いくつか質問します。

Q:ESG債の発行は、発行体である都にとって様々なメリットがあるからこそ、これだけの規模を発行するのだと思います。メリットとしてまず思いつくのが利率などの発行条件ですが、まず、ESG債は通常の都債よりも有利な条件で発行できるかについて、確認の意味で伺います。

 ESG債とすることで、市況や投資家の需要次第ということではありますが、通常の債券に比べてより低い利率で発行できる場合もあるとのことです。低い利率となれば、それだけ都債発行のコスト低減につながるわけですから、投資家の需要を集めることで有利な発行条件につなげていってもらいたいと思います。

 さて、都のESG債ですが、これまで東京グリーンボンドと東京ソーシャルボンドの2種類が亜発行されています。このうち東京ソーシャルボンドは、今年度から新たに発行を始めた債券ということですが、大変好評であったと聞いています。
 
このソーシャルボンドがどういった事業に充当されているかですが、都の事業は基本的には公共目的で実施しているものですから、いわばすべての事業が「ソーシャル」のようにも見えるわけですが、

Q:ソーシャルボンドの充当事業をどのような考え方に基づいて選定しているのか、伺います。

 社会全体で支援が必要となる人々が対象となる事業を選定のうえ、充当しているとのことでした。こうした発行目的を訴えていけば、より多くの投資家に共感を得られるでしょうから、いわゆる機関投資家だけでなく、東京グリーンボンドのように個人に対しても販売していってもよいのではないかと考えます。

Q:今年度は個人向けには発行していないとのことですが、その理由と今後の展開について伺います。

Q:先ほどの発行条件に関する質疑でも答弁がありましたが、ESG債といえども直ちに好条件で販売されるわけではないということで、それを踏まえて投資家への販売戦略もいろいろと練っていく必要があると思います。そこで今後もESG債の発行に取り組んでいくために、投資家への情報公開と都債への信頼感を醸成していくべきだと考えますが、その取り組みについて伺います。

 コロナの感染状況、各国の金融政策の動向、そしてここ最近ではウクライナ情勢など、市場を取り巻く環境の変化が非常に大きい中ではありますから、ESG債の発行条件の追及や個人向けの発行はなかなか難しい部分があるのかもしれません。ただ、本日ご答弁にもあった通り、環境が整った際に、発行条件の積極的な交渉、より幅広い投資家への販売に取り組んでいけるよう、引き続き投資家への説明は真摯に行っていただき、ESG債、そして都債への理解を深めていってもらうようお願いします。

〇土地の信託の変更について

Q:次に議案になっている土地の信託の変更について質問します。墨田区にある両国シティコアについて、5年間延長が知事から提案されました。バブル期の平成4年から期間20年間、その後2回にわたって5年間延長し、今回3度目の延長になります。
賃貸ビルである両国シティコアについて、当初見込んでいた収益目標はどうだったのでしょうか。また、実際の数値と大きな差があるのですがその原因を伺います。

 バブル経済の崩壊が大きく収益を変えたとのことでした。バブル前の状況においては地価の高騰に拍車をかけないように、都が所有する土地の売却をやめ、信託にしていました。現在でも都の信託物件は両国を入れて5件あります。バブルの崩壊によって大きく状況は変わりましたが、ずっと信託契約が続いています。

Q:今回は継続の議案ですが、仮に売却するという選択肢はないのでしょうか。それぞれの場合の収支の比較を伺います。

 売却ではなく、都で保有、活用するとのことでした。他の選択肢という例で売却との比較を聴きましたが、私も都心における貴重な公有地ですから、都民のためにどのように利活用するかが重要だと思います。

Q:これまでも信託物件について契約の延長の議案が出されるたびにこの財政委員会でも質問してきました。その際には、専門家チームを発足させて、総括、評価し、出口戦略をつくるとのことでした。今後、出口戦略はどう考えるのか伺います。

 当面、信託配当金が安定的に確保できるからとはいえ、都が不動産業を営む必要はありません。むしろ、都心における貴重な公有地をどう都民のために利活用するかが重要ですから、それを検討し、その目的に向けて、動いていくことが重要かと思います。5つの信託物件はそれぞれ判断があると思いますが、これらの契約が延長になるたびに同じような提案がされています。改めて、信託物件の利活用を検討する専門家チームを設置し検討し出口戦略の策定を求めます。

〇事業評価について

Q:次に事業評価について伺います。予算編成方針として、すべての事業に終期を設ける、としています。常なる改革は必要ですが、医療費助成や私学助成のように3年や5年で終わっては困る、というよりも本当に終了をするつもりがあるのか疑問の継続事業もあります。改革は行う必要があるのですが、以前指摘したように、施設の整備のようにもともと終期があるものを終期によって削減した成果を示すのは違うのではないでしょうか。継続事業で実際に終わった事業があるのでしょうか。終期が来た時にどのような取り扱いをしているのか伺います。

Q:補助事業は相手があります。補助をしても施策を進めてほしいのですが、終期があると補助を受けることを躊躇してしまうのではないでしょうか。事業の無駄の削減は必要ですが、せっかく予算を組んでも手が上がらなくて未執行になるのでは本末転倒ではないでしょうか。事業の推進とのバランスをどのように考えるのか伺います。

〇第三次主要施設10か年維持更新計画について

Q:次に第三次主要施設10か年維持更新計画について伺います。第一次の計画から10年が経過します。数字では実績が示してあるのですが具体的に施設を示すべきではないでしょうか。遅れたものやその原因は何か、それは第三次の計画に含まれているのか、伺います。

 都庁もさまざま計画をつくるのですが、それが結果としてどうなったかを検証し公表すべきです。第一次と第二次の結果については第三次の中に数値としては示されてはいます。しかし、着手できなかったものについても、老朽化すればいつか必ずやらざるを得ません。達成した施設数だけではなく、すべての施設についてどのようになったのかを一覧として公表すべきですし、さらに、着手できていないものは今後どのようにするのか示すよう求めます。

Q:都の施設の中で、都庁、ビッグサイト、江戸東京博物館など、バブル期のデザイン優位の建物は大規模改修費に莫大な経費がかかると思われます。こうした施設はこの計画に入っているのでしょうか。

 都庁とビッグサイトのように大変大きく予算もかかるものが計画には入っていません。また、数が大変多い都営住宅も入ってはいません。工事の主体は各局だとしても、都全体の状況が分かるようにするべきですし、財務局が取りまとめる必要があります。来年度の都の予算書には社会資本ストックの維持更新経費が毎年1,100億円かかり、30年間で3兆円と掲載されています。この計画と計算の仕方が違うようですが、施設の維持更新は大きな予算がかかることがわかります。だからこそ、施設の改修改築に実際、どのくらい予算がかかるかを把握するためにも、計画外の施設も含めた都庁全体の施設の維持更新について明らかにすることを求めます。

Q:計画の中の「環境負荷の一層の低減」という項目に「既存樹木の保護」との記載があります。計画に掲載されている施設の一例ではありますが、建設局の西部公園緑地事務所の建て替えについて伺います。都立井の頭公園に隣接する場所に位置し、現地で建て替えるのですが、周辺の樹木の伐採を伴うため、地域の方々から伐採本数を減らすよう要望が出されました。財務局として建て替え時に、周辺環境への影響を最小限にし、地域住民に丁寧に説明するよう求めるべきではないでしょうか、見解を伺います。

 当初の構想から伐採本数が半分まで減らしたとのことです。工事の直接の担当は建設局だと思いますが、あえて聞いたのは、これまで以上に、地域の方々は自然環境保護について注目されています。今回、事例として西部公園事務所をあげましたが、同様のことは他の施設の工事で起こる可能性はあります。計画中に「既存樹木の保護」との記載もありますので、是非、各局に徹底していただくことを求めます。

Q:個別の事例にはなりますが、消防庁関連施設が多いので、共通する項目なので質問します。第二次の計画で三鷹消防署の建て替えが掲載され現在は完了しています。現在は牟礼出張所が進み、今後、下連雀出張所も計画されています。都民の安全を守る施設が倒壊しては意味がないので早急な対応が必要です。しかし、多摩地域では23区と制度が違うため、市町村が自ら土地を用意しなければなりません。そのため建て替えるにしても土地の確保ができなければ対応が遅れてしまいます。都も積極的に用地の確保に取り組む必要があると考えますが見解を伺います。

 制度の違いは承知していますが、都民の安全にとって重要な施設の建て替えが円滑に進むよう、都の協力をお願いします。

Q:コロナ禍において社会が大きく変わり、IT化やテレワークへの動きがより一層進んでいます。民間のオフィスは早期に対応していますが、都有施設においても時代への変化に対応し働きやすい環境を整備することが必要です。新しいオフィスの考え方について伺います。

 都庁でも席を固定しないタイプの執務スペースも一部導入しています。都の仕事は個人情報など秘密も多く、都庁で働くか、自宅で働くかになり、一般のフリースペースなどで働くには個室でないと難しいと思います。都庁の職員が部署にかかわらず、近くの都立施設に都庁職員専門のフリースペースがあってもよいと思います。

Q:施設の改修や改築の実行は各局が行うことになりますが、財務局の役割は何でしょうか。都全体の施設を並べてどこから優先して着手するかを決めることが重要です。それぞれの部門を対等に見るのではなく、都全体としての判断で優先順位をつけるべきです。もちろん、耐震化に問題があるものは急ぐしかありませんし、警察や消防のように都民の安全を守る施設はその施設が崩壊しては都民の安全を救えないため優先すべきと思います。それ以外については、優先順位についてたとえば学校など子どもの安全がかかっているものなど優先すべきではないでしょうか。保護者からは特別支援学校の老朽化について頻繁に指摘されます。優先順位のつけかたについて考え方を伺います。

 各局がそれぞれの優先順位を決めるようですが、都として全体を眺めて優先順位を決める必要がある。特に子ども関連の施設は急ぐ必要があります。都庁全体での優先順位付けを求めます。

Q:事業費の記載もありますが、昨今はウッドショックにより木材の確保が困難で、さらにウクライナ危機もあり価格も高騰しかねません。また、半導体不足で給湯器などが入らないともいわれます。こうした事態は計画に含まれているのでしょうか。対策はあるのでしょうか、伺います。

 木材や半導体の確保が工期に影響が出てくるとの話も聞きます。また、工事費が増えることも考えられます。状況は刻々と変わるので情報収集をしながら、計画が予定どおりに進むようお願いします。

Q:都の施設について適切に改修しながら長寿命化することで、施設にかかるトータルコストの削減が大切になります。この計画にも一定の基準は示されていますが、改修、改築の判断はどのようにするか伺います。

 公の施設はよく整備費が注目されますが、その後の維持管理費、そして改修費までのトータルコストを考える必要があります。適切に改築を行うことで、長寿命化が図れるよう求めます。また、過剰な規模にする必要はもちろんありませんが、のちに規模が足りずまだ使えるのに建て替えとなるとさらにコストが膨らみます。当初から必要な規模の適切な判断を行い、長期間使える施設を整備することを求めます。

Q:数年前に立川で都の合同庁舎が整備されました。しかし、最近、近くにあった下水道局の流域下水道本部の事務所が違う場所に建て替えられました。数年の差であったのでなぜ一緒にしなかったのかと思います。各局ばらばらで施設を整備するとコストがかかります。全庁的な視点で合同庁舎化すべきではなかったのでしょうか、見解を伺います。

 個々の施設に事情はあると思います。たまたま立川市の事例をあげましたし、都の出先機関がこれだけ集中するのも立川市くらいなので特別な例かもしれません。しかし、最近でも立川の保健所と児童相談所、さらに整備中の労働情報相談センターも近くにはあります。会計が違うとはいえ、都庁にも公営企業局の事務所はあります。長期的な施設の合同庁舎化が図れないか、検討を求めます。

Q:昨今では気候変動の問題への対応についても重要です。都も来年度予算では太陽光パネルの設置にかなり重点を置き、そのことは理解します。ただ、パネルを設置するとなると構造を強化しなければならなくなり、そのためのコストもかかります。環境への配慮は当然必要になりますが、コストとのバランスを考えなければなりません、見解を伺います。

 太陽光パネルの設置は大きな流れでは進めるべきですが、設置に向くところと向かないところもあると思いますので、何もかもということではなく、適切な設置を求めるものです。

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