2022/10/19 中央卸売市場にと場会計の決算でコロナの影響を質問
2022年10月19日、都議会の決算特別委員会の第三分科会に出席し、中央卸売市場、建設局の決算について質問しました。牛と豚の屠畜を行う食肉市場でコロナの影響と対応を質問しました。また、都道連雀通りの拡幅や自転車走行空間の整備、都立公園の整備と管理、都市型水害対策としての河川改修や大沢野川調節池の整備等を取り上げました。ここでは中央卸売市場への質問と答弁を掲載します(未定稿のため誤字などがあることをご了承ください)。
○中村委員 それでは、中央卸売市場のと場会計決算について質問いたします。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、外出自粛要請や営業時間短縮の要請など、徹底した感染防止対策が行われた影響を受けて、令和三年度の食肉の外食需要は低迷したものと聞いています。需要と供給のバランスからも、食肉の需要量の低迷は、供給量の減少、ひいてはと畜頭数の減少につながったのではないかと想像します。
そこで、令和三年度における芝浦と場における牛と豚のと畜頭数について伺います。
○渡辺市場政策担当部長 令和三年度の牛のと畜頭数は八万五千八百五頭であり、前年度比で三千四百四十二頭の減少となった一方、前々年度比では三百五十二頭の減少となり、ほぼ同じ水準でした。
また、豚のと畜頭数は二十万五百五十六頭であり、前年度比で三千百六十二頭の減少となった一方、前々年度比では七千六百六十六頭の増加となりました。これは、令和二年度にコロナ禍による外食需要等の低迷の中にあって、国のコロナ対策緊急支援事業の影響により需要が一時的に好転したことを受け、令和元年度と比べ増加しましたが、令和三年度は同事業の一部見直しがあったこと、さらには職員の新型コロナウイルス感染者数の急増を受け、牛のと畜ラインを一時的に集約したことなどの影響により、令和元年度と同程度の水準になったことによるものであると考えております。
○中村委員 と畜頭数が前年度に比べて減少しているとはいいつつも、前々年度の水準と比べるとほぼ横ばいであり、都民の食肉に対する需要の根強さを表しています。したがって、今後も芝浦と場の食肉の安定供給機能を維持することは重要であり、そのためには、現場でと畜解体作業を担う職員の感染防止対策を徹底することこそが基本であると考えます。
そこで、芝浦と場では、職員の新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、いかなる対策に取り組んできたのか伺います。
○渡辺市場政策担当部長 令和三年度は、令和二年度に引き続き新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止に向けて、芝浦と場の職員に対し、改めて手指消毒や正しいマスクの着用など基本的な感染防止対策の周知徹底を図りました。
また、新型コロナウイルス感染症の発生以降は、同ウイルスの感染拡大防止の観点から、作業時間外における職員へのマスク着用の呼びかけや、控室のテーブルにアクリル板を設置し、少人数での利用を呼びかけるなど、感染防止対策の一層の徹底に取り組んでまいりました。
さらに令和三年度は、職員を対象とするワクチンの職域接種や、職員が感染した場合に関係職員に対する自主検査などで使用する抗原検査キットを積極的に活用しました。
○中村委員 芝浦と場において、様々な新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策が行われてきたとのことでした。それでも残念ながら、オミクロン株の市中感染が急拡大した令和四年一月から二月にかけては多くの職員が感染をしたと聞いています。
都議会の立憲民主党としても、今年五月に芝浦と場を視察させていただきましたが、と畜解体工程では、数多くの職員が細かい役割分担の下し一つのチームとして実施をしており、多くの職員が感染する事態は、工程の維持に重大な影響を及ぼすと感じました。
そこで、このような事態でも芝浦と場の食肉の安定供給機能を維持するため、現場においてどのような工夫を行ったのか伺います。
○渡辺市場政策担当部長 芝浦と場には、牛のと畜解体ラインが三ライン、豚のと畜解体ラインが二ライン、合計五つのラインがあり、それぞれに職員が配置されております。令和四年一月下旬から二月末にかけて、芝浦と場を含む食肉市場における都職員の中で新型コロナウイルス感染症の感染者数が一時的に急増したため、牛のと畜解体ラインの三ラインを同時に稼働させることが困難となりました。
そこで、一ラインを停止し、当該ラインに配置されていた職員を他のラインに配置することにより、二ラインの稼働を継続させることで、と畜解体機能の維持継続を図ったところであります。
○中村委員 これまでの取組を伺いましたが、今後、新型コロナウイルス感染症で、いわゆる第八波のようなものが来たとして、感染急拡大の局面が到来したとしても、芝浦と場は、都民をはじめとする多くの消費者に、安全かつ安心な食肉を安定して供給する役割を果たしていくことが必要です。
そのためには、これまでのコロナ禍における芝浦と場の感染拡大防止策や、と畜解体機能を維持するための工夫をしっかり検証し、改善していく取組が重要であると考えます。コロナ禍を契機に、芝浦と場が担う食肉の安定供給機能を一層強化されることを願い、質問を終わります。
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