2023/09/29 都営住宅の建て替えに際して暑さ対策の推進を質問
2023年9月29日、都議会都市整備委員会に出席し都営住宅の建て替えに関して質問しました。建物の断熱構造化についてエネルギーの観点から注目されますが、異常な猛暑が続く中で、健康面からも早急な対応が必要であること、敷地全体の緑化をさらに進めてヒートアイランド対策を行うことを求めました。
問1:都営住宅の整備についての契約議案について質問します。今年の夏は大変暑い夏でした。近年、住居の整備における断念構造化が注目されますが、これはエネルギーという視点も重要ですが、住む方の健康という点でも断熱構造にすることが重要です。とりわけ都営住宅の最上階の方から、「とにかく暑くてエアコンをかけても効かない。電気代が高騰しているので困る」との苦情がありました。都に聞くと、「屋上の防水工事を順に行っているのでその際に断熱材を入れる」とのことでした。そうであるならば建設する際に最初から断熱化に対応すればよいと考えますが、今回の契約案件の状況を伺います。
答弁への意見:平成20年度以降は断熱材の厚さを35ミリから60ミリに変えているとのことで、今回の契約案件についても対応していただいているのは良かったと思います。しかし、逆に言えば、私に相談された方もそうですが、平成20年より前の建物ついても順番に対応するとのことですが、今建て替えるものよりも後になってしまいます。順番は分かりますが、こうした猛暑が今年だけの異常なものならよいのですが、地球温暖化によりずっと続くようでしたら早めの対応が必要です。特に、都営住宅は本来低所得者住宅であるのですが、実際には高齢者住宅になっています。高齢者の健康を守るためにも、早期の対応を求めます。特に暑いのは最上階なので、全体の断熱構造化への対応が間に合わなくても、せめて最上階だけでも断熱窓にするなど、できる対応はあると思います。ぜひご検討をお願いします。
問2:建物そのものの断熱構造化も必要ですが、周辺に緑を増やすことでヒートアイランド対策をすることも重要ですし、そのことは住む方に憩いと潤いを与えます。知事は今定例会の所信表明演説で「東京グリーンビズで新たなまちづくりを進める」として、「コンクリートやアスファルトで覆われた街ではなく、人の暮らしや潤いを大切にしたまちづくりに取り組」むと述べました。
住む方だけではなく都有地として周辺の住民にも利用されるような緑あふれる空間の整備が重要です。都営住宅の建て替えに際しては、一定の集約が図られ、あらたに空地も生み出されますが、一方では駐車場の付置義務があるため、高齢化に伴い多くが空いたままのアスファルトの駐車場がつくられるなど矛盾も感じます。同じ都の都市整備局の条例であるため、条例があるからその通りにつくるということではなく、連携して見直すことも考えられます。
いずれにせよ、都営住宅の敷地全体で緑を増やせるような建物の設計や配置にすることが必要ですが見解を伺います。
答弁への意見:地元市区等との連携して公園等も整備するとのことでした。もちろん団地の中の空地の一部を公園として利用することは大切ですが、敷地の一部のみではなく、都営住宅全体があたかも公園かのように緑を増やすことが重要です。とりわけ大規模団地においては、都心部における貴重な空間であり、緑地を確保する上では、まとまった土地は他にはありません。敷地全体があたかも公園のようになるよう、1棟ごとに建て変えるのですが、是非、団地全体が緑あふれる憩いの場となるよう、全体の構想をしっかり持って建て替えを進めていただきたいと思います。そのことを述べて質問を終わります。
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