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都議会質問記録

2023/11/30 公営企業委員会でPFAS汚染問題、玉川上水等を質問しました。

2023年11月30日、都議会で公営企業委員会が開かれ水道局の事務事業について質問しました。物価高における徴収業務等について、史跡玉川上水の保護について、地震や富士山の噴火などの災害対策について、地下水におけるPFAS(有機フッ素化合物)の汚染問題について、直営堅持の下でのグループ経営について質問しました。

○中村委員 それでは、水道局の事務事業について質問します。
 最初に、徴収業務等について伺います。
 物価高騰の影響は様々なところに出ています。大企業の業績が好調との報道がありますが、非正規雇用の方や中小企業の従業員など、賃金が上がらず、暮らしが厳しいという多くの都民の方がいます。様々、生活費を切り詰めても、水道が止まると命に関わるため、水道料金の滞納というのはかなり厳しい状況になっていると推測されます。コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻による原油高から物価高と、ここ数年厳しい状況が続いています。
 物価高騰により暮らしが厳しい都民も多くいますが、水道料金の滞納状況について、五年前と比較してどうなっているのか伺います。

○坂井サービス推進部長 令和四年度末の未納残金額につきましては、約九億二千万円でございまして、平成三十年度末の未納残金額は約六億一千万円でございます。

○中村委員 様々な要因はあると思いますが、この五年で滞納が六億円から九億円と、一・五倍にもなっていることには驚きました。もちろん、払えるのに払わない人にはきちんと払ってもらうということだとは思いますが、水道事業は、人が生きるのに欠かせない水を供給する事業であり、単純に水を売って料金をもらうというだけではなく、命をつなぐ意味でも最大の福祉事業でもあり、公が担う責任があると思います。
 どうしても払うのが厳しい方には、分納、延期、そして、減免が必要であり、急激な物価高騰の今、さらなる展開が必要ですが、見解を伺います。

○坂井サービス推進部長 当局は、地方公営企業として、独立採算の下、受益者負担の原則によりまして、安全なおいしい水の安定供給に対する対価として、お客様から水道料金をお支払いいただいているところでございます。
 また、料金のお支払いが困難なお客様には、個別の事情により、支払い期限の延長や分割払いに応じるなど、丁寧な対応を行ってございます。

○中村委員 受益者負担はもちろん当然ですが、原則なので、本当に厳しい事情があれば、延長や分納だけではなく、減免もやむを得ないとは思います。
 政策的にも、こうした物価高の折に、都民生活を支えるため、滞納者だけではなく、低所得者層に対する料金の引下げ等もあってもおかしくない状況にはあります。確かに受益者負担ではありますが、水は命に欠かせないものなので、公としての対応をお願いします。
 とはいえ、水道料金を滞納している世帯において、生活保護の制度を知らなかったり、知っていても受けないという方もいます。日本的な考え方の中で、生活保護を受けることを潔しとしない方もいるようですが、生活保護を受けるのは権利なので、要件に当てはまる方は受給していただくのもよいと思います。
 公が担う役割として、こうした方々を福祉につなげることが必要ですが、見解を伺います。

○坂井サービス推進部長 当局では、生活にお困りの方へ福祉部署への相談を呼びかける案内を催告文書に記載するなど、相談しやすくするための取組を実施してございます。

○中村委員 公営企業とはいえ、同じ公共部門ですから、福祉事務所等とも連携していただきたいと思います。
 一旦生活保護になっても、それが生活再建につながれば、水道料金を払っていただけることもあるかと思います。文書への記載だけではなくて、積極的な情報提供をお願いします。
 さて、急激な物価高騰に関して、水道局の業務への影響について伺います。
 急激な物価高は資材の高騰を招き、追いついてはいないとはいえ人件費も高騰はしています。水道局が発注する業務について、工事契約や業務委託での影響もあります。業者と契約した時点では予想がつかないくらい高騰してしまうと、業者としても大変厳しくなります。業者の経営もそうですが、そこで働く人を守ることも公の役割としては考える必要があります。
 しかし、委託契約について、例えば検針業務等の業務委託は、人件費が大半を占めているにもかかわらず、工事契約のような人件費等の高騰を反映するスライドの制度がないため、物価高騰の中で厳しい状況にあります。
 この物価高騰に際して、委託事業についても物価スライドの対象にすべきですが、見解を伺います。

○西川経理部長 委託契約は、その業務内容が多岐にわたりますとともに、積算手法も様々でありますことから、物価高騰に対応するスライド制は想定しておりません。

○中村委員 工事と委託とは確かに仕組みが違うのですが、委託にしては、全く根拠なく委託費を決めているわけではなく、実際は、委託する業務を何人で、何日かかるとの計算をしているはずです。
 工事は国の仕組みがあり委託にはならないというものの、都独自で行うことは問題がありません。困るのは結局働き手ですから、公の責任として、工事だけではなく、業務委託についても、契約後の社会的状況において物価が高騰した場合には、委託費にも反映させることを求めます。
 さて、今、検針業務についてお話をしましたが、技術革新が進み、スマートメーターの普及が進んでいます。
 スマートメーターの普及が進んでいるわけですが、将来的には全て入れ替わるときが来ますが、完了の目標はいつでしょうか。また、どのような順番で設置をしていくのか伺います。

○鈴木企画調整担当部長DX推進担当部長兼務
当局では現在、令和四年度から六年度を計画期間とする水道スマートメータ先行実装プロジェクトに基づきまして、二〇三〇年代までの全戸導入に向けたスマートメーターの効果確認を行っております。
 令和七年度以降の具体的な取組につきましては、その結果を踏まえて検討することとしております。

○中村委員 二〇三〇年代というと、二〇三〇年から二〇三九年までと幅があるのですが、二〇二二年度に始まり、遅くとも二〇三九年までに設置を検討しているということです。
 設置が完了するまでになりますが、この検針業務については、現在、検針員さんが行っています。しかし、お話を聞きに行ってみると、場所によっては、高さ二メートル以上あるもろい細いブロック塀の上を歩いて水道メーターに接近せざるを得ない危険を伴う所があったり、常に大型車が停車されていて移動してくれないため、非常に困難な所に設置をされている場合もあるといいます。また、大声でどなって検針員を威嚇するといった利用者からのハラスメントで、検針が容易ではない所もあるといいます。
 いずれはスマートメーターを設置するとはいえ、こうした技術があるのでしたら、積極的に導入することで危険や負担を減らすことができます。
 こういう場所を先行してスマートメーターを設置するとよいのですが、見解を伺います。

○鈴木企画調整担当部長DX推進担当部長兼務 令和七年度以降の具体的な取組につきましては、先行実装プロジェクトの結果を踏まえて検討することとしております。

○中村委員 プロジェクトの結果を踏まえてとのことでした。
 技術というのは、真に必要なところに使ってこそだと思います。公の業務としてせっかくの技術を人の安全に使えるよう、検討をお願いします。
 また、物理的な困難さもあれば、人によるハラスメントが原因だとも思いましたが、今、こうした顧客の地位を背景として、ハラスメント、いわゆるカスタマーハラスメントが社会的にも問題になっています。
 現在、カスタマーハラスメント対策については、立憲民主党から第三回定例会の代表質問で知事に質問し、知事からは、公労使会議で検討するとの答弁がなされ、定例会後、検討が始まりました。
 水道局でもカスタマーハラスメントの実態をどう捉え、対策しているのか伺います。

○長嶺総務部長 都では、カスタマーハラスメント対策を含めた行政対象暴力対応マニュアルを策定しており、日頃からお客様等と接する機会が多く、対策が重要となる当局におきましても、これを周知しております。
 また、カスタマーハラスメントなどへの具体的な対処方法を職員に習得させるため、不当要求防止対策研修を実施しているほか、総務局主催の行政対象暴力対策講習会への職員参加を促しております。

○中村委員 不当なカスタマーハラスメントをなくすためにも早期の条例制定を求めていきますが、水道局においても、事例などがあれば、都での検討会議に伝えていただきたいと思います。
 次に、玉川上水について伺います。
 二〇〇七年に羽村取水口から四谷大木戸までを対象として、史跡玉川上水保存管理計画書が策定され、二〇〇九年には、水道としては使われていない小平監視所から暗渠となる手前の浅間橋までの中流部を対象とした、史跡玉川上水整備活用計画が策定されました。先日、この改定に関わる検討状況について住民説明が行われました。
 この改定前の計画は二〇一九年度まででしたが、当面延長していたものです。今回の改定で従来と違うのはどこでしょうか伺います。

○西川経理部長 当局では、ケヤキ等の巨木化、台風による倒木被害の増加、ナラ枯れなどの新たな課題に対応するため、学識経験者等により構成される史跡玉川上水整備活用計画検討委員会を設置し、整備活用計画の改定の検討を行っております。

○中村委員 前回の計画とは大きく変わってはいないようですが、新たな課題への対応を追加したということのようです。
 計画期間が当面延長されていたとはいえ、当初策定時の期間を超えてしまっていたので、改定することはよいことだと思っています。
 ただ、玉川上水には関心を持つ人は非常に多くいます。小平から小金井、武蔵野、三鷹、杉並と、市民グループの方々は連携して活動しています。重要な史跡でもあり、良好な自然環境を提供しているものでもあります。
 多くの方が関心を持ち、私も玉川上水に関する説明会にはよく参加しているんですが、今回は、十一月七日の十四時、ちょうどこの公営企業委員会が開かれ、交通局に質問していた時間に行われたので、残念ながら参加できませんでした。
 多くの人の意見を聞くことは必要ですが、なぜ平日の昼間に説明会を行ったのでしょうか。平日の夜か週末にやるべきではなかったのでしょうか。今後はどのように都民の意見を聞くのか伺います。

○西川経理部長 当局では、毎年度、平日夜に開催しておりますのり面の補修などに関する地域住民への作業説明会におきまして、今年度は、計画改定についてもご意見を聞いております。
 これに加えまして、より多様なご意見を伺うため、今回の説明会は平日の日中に開催いたしました。
 引き続き住民の意見の把握につきまして適切に対応してまいります。

○中村委員 夜よりも昼の方が都合のいい方もいると思いますので、全てをカバーするのは難しいかもしれませんが、インターネットの活用などを含めて、幅広く意見が募れるよう工夫をしていただきたいと思います。
 さて、玉川上水に関連する説明会に何度か出ましたが、こののり面の保護が争点になっています。住民の参加者の中には、樹木がのり面を保護していると主張し、伐採を反対します。一方、都は、樹木がのり面を壊すとして伐採しようとして、いつも紛糾します。
 そこで、のり面の保護に関して都の見解を改めて伺います。また、科学的にきちんと検証すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか、見解を伺います。

○西川経理部長 当局では、整備活用計画に基づきまして、水路ののり面やのり肩に生育するケヤキ等の巨木のうち、のり面等の崩壊に伴い倒壊するおそれの高い樹木について対策を行っております。
 また、のり面の形状につきましては、平成十九年度、二十六年度、令和四年度に水路の横断調査を既に実施しておりまして、その結果を計画改定に反映させていくことといたしております。

○中村委員 必ずしも意見が一致しない場合もあるとは思いますが、わざわざ説明会に来られて意見を出していただくので、丁寧に聞いていただきたいと思います。私も専門家ではないのですが、のり面をめぐっては、都と市民と考え方が全く逆になるので、広範な専門家を交えて検討することが必要ではないかと思っています。
 さて、説明会の意見では、樹木を切らないでほしいとの意見もありますが、玉川上水の沿道の方からは、枝が住宅にかかったりすることなどから、木の伐採をともいわれます。
 ただ、木の伐採は、先ほどの議論で慎重な判断をすべきですが、枝がかかって困るといっている沿道の方々への対応として枝の剪定は行う必要があると思っています。ただ、切ってほしいといわれてから切るのではなく、いわれる前に定期的に枝を剪定すればよいのではないかと思いますが、見解を伺います。

○橋本浄水部長特命担当部長兼務 当局では、年度ごとにエリアを分けて、計画的に植生管理を実施し、個々の生育環境に合わせた作業に努めております。
 引き続き、地域住民等からの要望にも柔軟に対応しながら、適切に玉川上水を管理してまいります。

○中村委員 沿道の方が切ってほしいというときには既に困った状態になっているときなので、ストレスもたまり不満につながります。そういう状況になる前の適切な対応をお願いします。
 さて、玉川上水を管理するのは浄水場とのことですが、浄水場職員のメインの業務は浄水場を運営することです。本来の仕事は玉川上水をずっと観察するものではないことから、先ほどの樹木の剪定のように対応が遅れてしまいます。財産的には水道会計の所有となり、また、小平監視所より上流は、実際に水道に使われていることはあります。ただ、管理の方法を工夫することはできます。
 日常的に管理するには建設局に執行委任をするのがよいと考えますがどうでしょうか。それが難しければ、各局に関係するため、せめて局横断の会議体などを設置すべきではないかと考えますが、見解を伺います。

○西川経理部長 玉川上水の水路ののり面などは、水道局が水道施設として管理しておりますが、緑道などは建設局等が管理をしております。
 こうしたことから、玉川上水緑の保全事業都・区市連絡協議会などを活用いたしまして、引き続き、関係各局等と連携し、適切な維持管理に努めてまいります。

○中村委員 建設局は、河川や緑地の管理を日常的に行っているのですから、同じ都の組織なので、より適切な対応ができるのではないかと思います。住民の方の声を積極的に生かしながら、多くの方が親しむ玉川上水が、貴重な史跡として保存され、かつ地域の方々にとっての自然豊かな憩いの場として提供されるよう、適切な管理をお願いします。
 次に、災害対策について伺います。
 水道事業を公が担うことの意味の一つに災害時の対策があります。
 水は最も重要であり、災害時の生活を考えると断水時間をいかに短くするのかが重要です。幹から枝にかけて対策をするわけですが、どこか一か所でも駄目になると水が出なくなってしまいます。
 断水のリスクを少しでも減らすようシミュレーションをして、対策を早期に進めるべきですが、見解を伺います。

○橋本浄水部長特命担当部長兼務 当局では、貯水池から浄水場、水道管路に至る水道システム全体の耐震化を計画的に推進しております。
 また、個々の施設が機能停止しても給水を確保できるよう、送水管のネットワーク化など、バックアップ機能の強化にも取り組んでおります。

○中村委員 早急に耐震化を進めて、大きな地震があっても大丈夫なようにしていただきたいと思います。
 一方、給水の最後のところで私有地の各家庭につながりますので、せっかくそこまで水が来ても断水してしまうおそれがあります。水道局自身の耐震化を急いでいただきたいのですが、私有地における耐震化も進むような普及啓発をお願いします。もちろん、親切を装った悪質な業者もいますので、詐欺にも遭わないような注意喚起も併せてお願いします。
 さて、昨今では地震も心配ですが、富士山の噴火の可能性もあるといわれています。
 火山灰が浄水場に降ると水道が止まるといわれるため、対策を急ぐ必要がありますが、見解を伺います。

○橋本浄水部長特命担当部長兼務 当局では、富士山噴火の際の降灰について、国の中央防災会議のシミュレーションを基に、浄水場の水処理への影響について調査、実験を行っております。
 その結果、長沢浄水場については、降灰時に水質基準値を超えるおそれがあるため、沈殿池にシート型の覆蓋を設置するための工事を進めております。
 なお、その他の大規模浄水場につきましては、既存の施設で対応できることを確認しております。

○中村委員 昨今の自然災害は、私たちの想像を超えるような想定外のことも起きています。新型コロナウイルスも、医学が発達した現在において、三年間も行動が制限されるような状況が来るとは誰も思いませんでした。この富士山の噴火への対応については取り組むようですが、想定外まで想定するぐらいの最悪なシナリオを想定しての対応を求めたいと思います。
 次に、有機フッ素化合物、PFASへの対応について伺います。
 水道において最も大切なのは安全な水を提供することですから、このPFASの問題は適切な対応が必要になります。
 水道局でも多摩地域の水源井戸の水質検査を行いましたが、国が定める暫定基準値である五十ナノグラムを超える井戸も見つかりました。
 都民の健康のため最大限配慮することが必要であり、基準を超えた井戸は停止すべきではないかと考えますが、見解を伺います。

○大友技術調整担当部長 当局では、給水栓において水質基準など国が定める基準を遵守することにより、水道水の安全性を確保しております。
 また、給水栓においてPFOS及びPFOAが、国が定めた暫定目標値を超過するおそれのある場合は、原因となっている井戸を直ちに停止しております。
 この対応により、給水栓における値は暫定目標値を大幅に下回っており、水道水の安全性を確保しております。

○中村委員 今の答弁では、給水栓において暫定目標値を下回っているから大丈夫とのことでした。
 しかし、PFASが検出されたと分かっている井戸をそのまま使うことには不安が残ります。まだまだ分からないことが多いPFASですが、可能な対応を行うべきだと思います。
 それでは、仮に給水栓で基準を超えたらどうするのでしょうか。浄水場で混ざってしまうので、どの井戸が原因と分かるのでしょうか。現在百三十一か所の給水栓で監視しているのですが、もっと増やしてはどうでしょうか、見解を伺います。

○大友技術調整担当部長 当局では、給水栓のほか、稼働中の全ての井戸等について定期的にPFOS及びPFOAの検査を行い、給水栓において暫定目標値を超過するおそれのある場合は、原因となっている井戸を直ちに停止しております。
 また、当局では、水質検査が義務づけられている水質基準項目について、百三十一か所の給水栓で検査を行っており、PFOS及びPFOAについても、これと同等の箇所で検査を行っております。

○中村委員 定期的に検査をしているとのことでしたが、都民の健康に関わることなので、検査の頻度を増やし、万が一暫定目標値を超えた場合も、すぐに発見し対応するよう求めます。
 多摩地域では、河川からだけを水源とせず、多くの井戸から水を供給しています。この水源のうちの井戸水はどのくらいの量で、全体の中のどのくらいの割合でしょうか。基準を超えたPFASが発見された井戸を止めると、水の供給にどの程度影響が出るのか伺います。

○大友技術調整担当部長 令和四年度の地下水揚水量は一日平均で七万二千立方メートルであり、多摩地区の配水量に占める割合は約六%でございます。
 現在、井戸から取水している水道施設の給水栓における値は暫定目標値を大幅に下回っており、直ちにそれらの井戸を停止する状況にはございません。

○中村委員 井戸からの水は、全体の六%とのことでした。もちろん全体の量が大きいので、六%とはいえ大量の水だと思います。暫定目標値を超えている水も浄水場に入れていることになります。
 では、浄水場ではどのようにPFASを取り除くのでしょうか。PFASの井戸を止めないとしたら、浄水場で取り除く機能の強化は必要ではないでしょうか、見解を伺います。

○大友技術調整担当部長 当局では、給水栓において暫定目標値を超過するおそれのある場合は、原因となっている濃度の高い井戸を直ちに停止しております。
 この対応により、現在、給水栓における値は暫定目標値を大幅に下回っており、水道水の安全性を確保しております。

○中村委員 今のお答えですと、逆にいえば、給水栓において暫定目標値を超えるおそれがないと、濃度が高い井戸でも止めないということになります。高い濃度と分かっていて浄水場に入れることは慎重であるべきだと思います。
 さて、PFASの問題は大きな問題であり、多くの部門がある都庁が一丸となって取り組む必要があります。環境局や都市整備局など都庁内に関連する部署が多いため、都庁の横断的組織が必要ではないでしょうか。最低限、連絡組織があってもよいと考えますが、見解を伺います。

○橋本浄水部長特命担当部長兼務 当局では、PFOS等の測定結果に加え、水道水質に関する国の動向などの必要な情報の共有等、各局と連携して対応を進めております。

○中村委員 多くの局が関わるので、縦割りになってしまいます。ぜひ、知事がリーダーシップを発揮して、局を横断する組織体制による対応を求めます。
 さて、本来は、PFASは自然界に存在しないものなので、原因を突き止めて、きれいな水源を取り戻すべきではないでしょうか。徹底した原因究明をすべきです。特に横田基地の立入調査が必要だと考えますが、見解を伺います。

○大友技術調整担当部長 水道事業者の責務は、国が定める水道法における水質基準などを遵守して水道水を供給することであると認識しております。
 当局としては、引き続き、給水栓で国が定めた暫定目標値を下回るよう、徹底した水質管理を行ってまいります。
 なお、横田基地の敷地内に水道局の水源井戸はないため、お答えする立場にはございません。

○中村委員 横田基地の担当は都市整備局だと思いますが、水道局は、井戸がないから関係ないとはいい切れないと思います。オール都庁として対策すべき課題であり、改めて横断的組織の設置を求めます。
 さて、多摩地域では、一部を除き多くの市や町が都に水道を一元化しています。しかし、やはり住民に最も身近な基礎自治体と連携する場面もありますので、情報の共有化が必要です。都としても積極的に市や町とも連携すべきです。
 東京都市長会が来年度予算要望の中で、水道水の値が暫定目標値を超えた場合は直ちに該当する市に連絡することとありますが、現状はどのような連絡体制になっているのでしょうか。連携を密にすべきですが、見解を伺います。

○大友技術調整担当部長 当局では、市や町に対し、局の取組や水質検査結果について、継続して情報提供をしております。

○中村委員 PFASではなく少し事例は違うかもしれないんですが、新型コロナのときの対応のときに、都の保健所が当初、市町村に情報提供しなかったため、在宅療養者の支援が遅れてしまいました。こういったPFASの問題についても、都と住民とはやはり距離が遠いので、身近な市や町とも、情報提供から初めて連携する場面もあると思います。ぜひ、市や町との連携強化をお願いします。
 さて、最後のテーマとして、グループ経営について質問します。
 水道事業の民営化を主張する人もいますが、都議会立憲民主党としては、九月の定例会の代表質問で、水道事業の民間譲渡、民営化はあってはならないとして、小池知事に水道事業の公営堅持について見解を伺いました。知事は、水道局と政策連携団体のグループ経営を推進することによって、首都東京の都民生活と都市活動を支えている、今後とも、東京水道グループが一丸となって強靱な水道システムを構築し、現在及び将来の安定給水を確保すると答弁しました。つまり、直営堅持を求めたところ、グループ経営と答えました。
 その意味は、民間委託ではないということでよいのでしょうか。政策連携団体を含めて責任を都が取るということでよいのか、見解を伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 当局では、当局の責任の下で、局と東京水道株式会社が水道事業の基幹的業務を担う一体的事業運営体制によるグループ経営を推進していくこととしております。

○中村委員 直営堅持という言葉は使いませんでしたが、都が責任を持つということなので、直営堅持と受け止めたいと思います。
 とはいえ、水道局だけではなく、東京水道株式会社を含めての経営とのことです。しかも、業務の移管を進めるとのことです。都が責任を持つといいながらも、極端にいえば局長一人が都の職員で、あとは東京水道に移管してもグループ経営といい張れてしまうんですが、直営堅持のためには、都もある程度の専門性や現場を持たないと東京水道株式会社をうまく統制できないのではないでしょうか。
 本来水道局が行う業務について、どこまで東京水道株式会社に移管するのか伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 当局では、水道事業の基幹的業務を当局と東京水道株式会社が担う一体的事業運営体制の下、同社への現場業務の移転を進めることとしております。
 この業務移転に当たりましては、局と団体とが共同で策定した東京水道グループ人材育成方針に基づき、相互に連携しながらグループ全体で人材育成を図ってまいります。

○中村委員 現場業務は基本的に東京水道に移転するようです。一体とはいっても別会社ですから、一定程度、都が専門性を有することは必要ではないかと思っています。公共性が保たれるような経営形態が望ましいと思います。
 グループ経営ということなので、方針は水道局が決め、東京水道サービスはそれに基づいて経営がされるということになります。そうなると、東京水道株式会社の経営陣が屋上屋になるのではないでしょうか。
 都の職員は公務員で試験を受けてなりますし、東京水道株式会社の職員も当然会社の採用試験があります。しかし、東京水道株式会社の経営陣は、何の試験もなく都が任命できるわけですが、それに関してどのようなことなのか、見解を伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 東京水道株式会社の意思決定等に対するグループとしてのガバナンスを確保するため、取締役会及び株主総会の手続を経て、同社の取締役に局職員が就任しているものでございます。

○中村委員 東京水道の資本は八〇%が都で、二〇%が金融機関などの民間会社とのことです。東京都の支配下に行われるわけですが、資本関係からして完全に都の経営方針の下に置かれますが、そのことが従業員の意欲の低下につながらないかの懸念がされます。公務員でもないので安定性には欠けるので、それ相応の対応がないと意欲が低下して、時には不祥事も起きかねません。
 実際、私も、当時の公営企業委員会にいたので質疑もしたんですが、二〇一九年に東京水道サービスで問題が発生し、特別監察が入っています。
 東京水道株式会社で過去に不祥事が発生した際は、経営プランなどに触れられているのでしょうか。過去の反省があるからこそ二度と繰り返さないんです。こうした不祥事こそが、改革の原点として記載すべきではないかと考えますが、見解を伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 当局では、平成三十一年四月に東京水道グループコンプライアンス有識者委員会を設置し、統合前の東京水道サービス株式会社に対する特別監察の再発防止策の検証のほか、グループ全体のコンプライアンス強化に向けた取組を推進してまいりました。
 また、令和三年三月に策定いたしました東京水道経営プラン二〇二一におきましても、政策連携団体との一体的な経営の推進に向けた業務の質の向上のため、グループ全体のコンプライアンスの徹底に向けた体制整備を掲げてございます。

○中村委員 コンプライアンスの徹底は当然だと思います。過去のことをいつまでも問いただしたいということをいっているのではなく、起きたことは事実ですから、なかったことにせず、しっかりと改革すべきという趣旨で述べさせていただきました。
 この特別監察で指摘された事項に関する経営改革は、今、取り組まれているのでしょうか。当時の委員会の議論で明らかになったことで、例えば管理職が、ほとんど局からのいわゆる天下りであって、生え抜きの管理職がほとんどいなかったということがありました。生え抜きの職員は意欲を失ったのではないかといわれ、改善するとのことでしたが、変わったのでしょうか伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 東京水道株式会社では、社員のモチベーション向上のため、課長昇任試験における選考方法の見直しや、若手社員の自主的、自発的な業務改善提案の業務への反映などの取組を進めてまいりました。
 その成果として、例えば、固有社員の管理職は、会社統合時の九十五人から百十八人に増えてございます。

○中村委員 先ほどもいいましたが、東京水道が駄目だから監視しろという趣旨の質問ではなくて、株式会社である子会社を含めてグループ経営ということであるならば、公務員のように身分の安定性がない中で、それ相応の待遇が必要であり、使命感とやりがいを持って業務に従事してもらうことが必要だということです。
 グループ経営についても質問したものの、最後は都が責任を持つわけですから、質問してきたように、低所得者への対応や災害への対応、PFASへの対応における品質の保持など、いずれも公だからこそ担える事業です。安易な民営化の議論にはなってはいないのは幸いですが、都が責任を持ち、グループ一体となって、都民に安全でおいしい水を提供し続けていただくことを求めて、質問を終わります。

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