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都議会質問記録

2023/11/30 公営企業委員会でPFAS汚染問題、玉川上水等を質問しました。

2023年11月30日、都議会で公営企業委員会が開かれ水道局の事務事業について質問しました。物価高における徴収業務等について、史跡玉川上水の保護について、地震や富士山の噴火などの災害対策について、地下水におけるPFAS(有機フッ素化合物)の汚染問題について、直営堅持の下でのグループ経営について質問しました。

1 徴収業務等について

 水道局の事務事業について質問します。最初に徴収業務等について伺います。
物価高騰の影響はさまざまなところに出ています。大企業の業績が好調との報道がありますが、非正規雇用や中小企業の従業員など賃金が上がらず、暮らしが厳しいという多くの都民の方がいます。さまざま生活費を切り詰めても、水道が止まると命に関わるため、水道料金の滞納というのはかなり厳しい状況になっていると推測されます。コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻による原油高から物価高とここ数年厳しい状況が続いています。

Q1  物価高騰により暮らしが厳しい都民も多くいますが、水道料金の滞納状況について、5年前と比較してどうなっているか伺います。

A1
〇 令和4年度末の未納残金額は約9億2,000万円であり、平成30年度末の未納残金額は約6億1,000万円

 さまざまな要因はあるとは思いますが、この5年で、滞納が6億円から9億円と1.5倍にもなっていることは驚きました。もちろん払えるのに払わない人にはきとんと払ってもらうことになります。
しかし、水道事業は人が生きるのに欠かせない水を供給する事業であり、単純に水を売って料金をもらうということだけではなく、命をつなぐ意味でも最大の福祉事業でもあり、公が担う責任があると思います。

Q2 どうしても厳しい方には分納、延期、減免が必要であり、急激な物価高騰のいま、さらなる展開が必要ですが見解を伺います。

A2 
○ 当局は、地方公営企業として、独立採算の下、受益者負担の原則により、安全な美味しい水の安定供給に対する対価として、お客さまから水道料金をお支払いいただいている
○ また、料金のお支払いが困難なお客さまには、個別の事情により、支払期限の延長や分割払いに応じるなど、丁寧に対応

 受益者負担はもちろん当然ですが、原則なので、本当に厳しい事情があれば、延長や分納だけではなく減免もやむを得ないと思います。政策的にもこうした物価高の折りに都民生活を支えるため滞納者だけではなく、低所得者層に対する料金引き下げもあってもおかしくない状況にあります。確かに受益者負担ではありますが、水は命に欠かせないものなので、公としての対応をお願いします。
 とはいえ、水道料金を滞納している世帯において、生活保護の制度を知らなかったり、知っていても受けていない方もいます。日本的な考え方の中で、生活保護を受けることを潔しとしない方もいるようですが、生活保護を受けるのは権利なので、要件に当てはまる方は受給していただくのがよいと思います。

Q3 公が担う役割として、こうした方々を福祉につなげることが必要ですが見解を伺います。

A3 
○ 当局では、生活にお困りの方へ福祉部署への相談を呼びかける案内を、催告文書に記載するなど、相談しやすくするための取組を実施

 公営企業とはいえ、同じ公共部門ですから、福祉事務所等とも連携していただきたいと思います。一旦生活保護になってもそれが生活再建につながれば水道料金を払っていただけることもあるかと思います。文書への記載だけではなく積極的な情報提供をお願いします。

 さて、急激な物価高騰に関して、水道局の業務への影響について伺います。急激な物価高は資材の高騰を招き、追い付いていないとはいえ人件費も高騰しています。水道局が発注する業務について、工事契約や業務委託での影響もあります。業者と契約した時点では予想がつかないくらい高騰してしまうと、業者としても大変厳しくなります。業者の経営もそうですが、そこで働く人を守ることも公の役割としては考える必要があります。
しかし、委託契約について、例えば、検針業務等の業務委託は、人件費が大半を占めているにも関わらず、工事契約のような、人件費等の高騰を反映するスライドの制度がないため、物価高騰の中で厳しい状況にあります。

Q4 物価高騰に際して、委託事業についても物価スライドの対象にすべきですが見解を伺います。

A4 
○ 委託契約は、その業務内容が多岐にわたるとともに、積算手法も様々であることから、物価高騰に対応するスライド制は想定していない

 工事と委託とは確かに仕組みが違うのですが、委託にしても全く根拠なく委託費を決めているわけではなく、実際は委託する業務を何人で何日かかるとの計算をしているはずです。工事は国の仕組みがあり、委託にはないとはいうものの、都独自で行うことは問題がありません。困るのは結局働く人ですから、公の責任として工事だけではなく業務委託についても契約後の社会的状況において物価が高騰した場合には委託費にも反映させることを求めます。

 さて、検針業務についてお話ししましたが、技術革新が進み、スマートメータの普及が進んでいます。

Q5スマートメータの普及が進んでいます。将来的にはすべて入れ替わるときが来ますが、完了目標はいつでしょうか。また、どのような順番で設置していくのか伺います。

A5 
○ 当局では、現在、令和4年度から6年度を計画期間とする「水道スマートメータ先行実装プロジェクト」に基づき、2030年代までの全戸導入に向けたスマートメータの効果確認を実施
○ 令和7年度以降の具体的な取組については、その結果を踏まえて検討

 2030年代というと2030年から2039年まで幅があるのですが、2022年度に始まり、遅くとも2039年までに設置を検討しているとのことです。

 設置が完了するまでになりますが、検針業務については、現在、検針員さんが行っています。しかし、お話を聴いてみると、場所によっては、高さ2m以上ある脆く細いブロック塀の上を歩いて水道メーターに接近せざるを得ず危険を伴うところがあったり、常に大型車が停車されていて移動してくれないため非常に困難なところに設置されている場合もあるといいます。また、大声で怒鳴って検針員を威嚇するといった利用者からのハラスメントで検針が容易でないところもあるといいます。いずれはスマートメータを設置するとはいえ、こうした技術があるのでしたら、積極的に導入することで危険や負担を減らすことができます。

Q6 こういう場所を先行してスマートメータを設置するとよいのですが見解を伺います。

A6 
○ 令和7年度以降の具体的な取組については、「先行実装プロジェクト」の結果を踏まえて検討

 プロジェクトの結果を踏まえてとのことでした。技術というのは真に必要なところに使ってこそだと思います。公の業務としてせっかくの技術を人の安全に使えるよう検討をお願いします。また、物理的な困難さもあれば、人によるハラスメントが原因だとも述べましたが、今、こうした顧客の地位を背景としてハラスメント、いわゆるカスタマーハラスメントが社会的にも問題になっています。

 現在、カスタマーハラスメント対策については立憲民主党から第3回定例会の代表質問で知事に質問し、知事からは公労使で検討するとの答弁がされ、定例会後、検討が始まりました。

Q7 水道局でもカスタマーハラスメントの実態をどうとらえ、対策しているか伺う。

A7 
○ 都では、カスタマーハラスメント対策を含めた「行政対象暴力対応マニュアル」を策定しており、日ごろからお客さま等と接する機会が多く、対策が重要となる当局においても、これを周知
○ また、カスタマーハラスメントなどへの具体的な対処方法を職員に習得させるため、「不当要求防止対策」研修を実施しているほか、総務局主催の「行政対象暴力対策講習会」への職員参加を促している

 不当なカスタマーハラスメントをなくすためにも早期の条例制定を求めていきますが、水道局においても事例などがあれば、都での検討会議に伝えていただきたいと思います。

2 玉川上水について

 次に玉川上水について伺います。2007年に羽村取水口から四谷大木戸までを対象として史跡玉川上水保存管理計画書が策定され、2009年には、水道としては使われていない小平監視所から暗渠となる手前の浅間橋までの中流部を対象とした史跡玉川上水整備活用計画が策定荒れました。先日、この改定に係る検討状況について住民説明が行われました。

Q8 改定前の計画が2019年度まででしたが、当面延長していたものです。今回の改定で従来と違うのはどこでしょうか、伺います。

A8 
○ 当局では、ケヤキ等の巨木化、台風による倒木被害の増加、ナラ枯れなどの新たな課題に対応するため、学識経験者等により構成される史跡玉川上水整備活用計画検討委員会を設置し、整備活用計画の改定を検討
 
 前回の計画とは大きく変わってはいないようですが、新たな課題への対応を追加したということのようです。計画期間が当面延長されていたとはいえ当初策定時の期間を超えてしまっていたので改定することはよいと思います。

 ただ、玉川上水には関心を持つ人が非常に多くいます。小平から小金井、武蔵野、三鷹、武蔵野、杉並と、市民グループの方々が連携して活動しています。重要な史跡でもあり、良好な自然環境を提供しているものでもあります。多くの方が関心を持ち、私も玉川上水に関する説明会はよく参加しているのですが、今回は、11月7日の14時、ちょうど、この公営企業委員会が開かれ交通局に質問していた時間に行われたので、残念ながら参加できませんでした。

Q9 多くの人の意見を聞くことが必要ですが、なぜ平日の昼間に説明会を行ったのでしょうか。平日の夜か週末にやるべきではなかったのでしょうか。今後はどのように都民の意見を聞くのか伺います。

A9 
○ 当局では、毎年度平日夜に開催している法面の補修などに関する地域住民への作業説明会において、今年度は計画改定についても意見を聞いた
○ これに加え、より多様な意見を伺うため、今回の説明会は平日の日中に開催
○ 引き続き、住民の意見の把握について、適切に対応

 夜よりも昼の方が都合の良い人もいるとは思いますので、すべてをカバーするのは難しいかもしれませんが、インターネットの活用など含め、幅広く意見が募れるよう工夫をしていただきたいと思います。

 さて、玉川上水に関連する説明会に何度か出ましたが、法面の保護が争点になります。住民の参加者の中には樹木が法面を保護していると主張し伐採を反対します。一方、都は樹木が法面を壊すとして伐採をしようとし、いつも紛糾します。

Q10 そこで法面の保護に関して都の見解をあらためて伺います。また、科学的にきちんと検証すべきではないかと考えますがいかがでしょうか、見解を伺います。

A10 
○ 当局では、整備活用計画に基づき、水路、法面や法肩に生育するケヤキ等の巨木のうち法面等の崩壊に伴い倒壊する恐れの高い樹木について対策
○ また、法面の形状については、平成19年度、26年度、令和4年度に水路の横断調査を既に実施しており、計画改定に反映していくこととする

 必ずしも意見が一致しない場合もあるとは思いますが、わざわざ説明会に来られて意見を出していただくので丁寧に聞いていただきたいと思います。私も専門家ではないのですが、法面をめぐっては都と市民と考え方が全く逆になるので、広範な専門家を交えて検討することが必要ではないかと思います。
 
 さて、説明会の意見では樹木を切らないでほしいとの意見もありますが、玉川上水の沿道の方からは、枝が住宅にかかったりすることなどから、木の伐採をとも言われます。

Q11 ただ、木の伐採は先ほどの議論で慎重な判断をすべきですが、枝がかかって困っている沿道の方々への対応として枝の剪定は行う必要があります。ただ、切ってほしいと言われてから切るのではなく、言われる前に定期的に枝を剪定すればよいのではないかと思いますが見解を伺います。

A11 
○ 当局では、年度毎にエリアを分けて、計画的に植生管理を実施し、個々の生育環境に合わせた作業に努める
○ 引き続き、地域住民等からの要望にも柔軟に対応しながら、適切に玉川上水を管理

 沿道の方が切ってほしいというときはすでに困った状態になっている時なので、ストレスもたまり、不満につながります。そういう状況になる前の適切な対応をお願いします。
 
 玉川上水を管理するのは浄水場とのことですが、浄水場職員のメインの業務は浄水場を運営することです。本来の仕事が玉川上水をずっと観察するものではないことから、先ほどの樹木の剪定のように対応が遅れてしまいます。財産的には水道会計の所有となり、また、小平監視所より上流は実際に水道に使われていることではあります。ただ、管理の方法を工夫することはできます。

Q12 日常的に管理するには建設局に執行委任するのがよいと考えますがどうでしょうか。それが難しければ、各局に関係するため、せめて局横断の会議体などを設置すべきではないかと考えますが見解を伺います。

A12 
○ 玉川上水の水路や法面などは水道局が水道施設として管理しているが、緑道などは建設局等が管理
○ こうしたことから、「玉川上水緑の保全事業都・区市連絡協議会」などを活用し、引き続き、関係各局等と連携し、適切な維持管理に努める

 建設局は河川や緑地の管理を日常的に行っているのですから、同じ都の組織なのでより適切な対応ができるのではないかと思います。
 住民の方の声を積極的に活かしながら、多くの方に親しむ玉川上水が、貴重な史跡として保存され、かつ、地域の方々にとっての自然豊かな憩いの場として提供されるよう適切な管理をお願いします。

3 災害対策について

 次に災害対策について伺います。
水道事業を公が担うことの意味の一つに、災害時の対策があります。水は最も重要であり、災害時の生活を考えると、断水時間をいかに短くするかが重要です。幹から枝にかけて対策をするわけですが、どこか1か所でもだめになると水は出なくなってしまいます。

Q13 断水のリスクを少しでも減らすようシミュレーションして対策を早期に進めるべきですが見解を伺います。

A13 
○当局では、貯水池から浄水場、水道管路に至る水道システム全体の耐震化を計画的に推進
○また、個々の施設が機能停止しても給水を確保できるよう、送水管のネットワーク化などバックアップ機能の強化にも取り組む

 早急に耐震化を進めて大きな地震があっても大丈夫なようにしていただきたいと思います。一方、給水の最後のところで私有地の各家庭につながりますので、せっかくそこまで水が来ても、断水してしまう恐れがあります。水道局自身の耐震化を急いでいただきたいのですが、私有地における耐震化も進むような普及啓発をお願いします。もちろん、親切を装った悪質な事業者もいますので、詐欺にも合わないような注意喚起も併せてお願いします。

さて、昨今では地震も心配ですが富士山の噴火の可能性もあると言われています。

Q14 火山灰が浄水場に降ると水道が止まると言われるため対策を急ぐ必要がありますが、見解を伺います。

A14 
〇 当局では、富士山噴火の際の降灰について、国の中央防災会議のシミュレーションを基に、浄水場の水処理への影響について調査、実験を実施
〇 その結果、長沢浄水場については、降灰時に水質基準値を超えるおそれがあるため、沈殿池にシート型の覆蓋を設置するための工事を進める
〇 なお、その他の大規模浄水場については、既存の施設で対応できることを確認

 昨今の自然災害は私たちの想像を超えるような想定外のことが起きています。新型コロナウイルスも医学が発達した現在において3年間も行動が制限されるような状況が来るとは誰も思いませんでした。富士山の噴火への対応については取り組むようですが、想定外まで想定するくらいの最悪のシナリオを想定しての対応を求めます。

4 PFASへの対応について
 
 次に有機フッ素化合物、PFASへの対応について伺います。
 水道において最も大切なのは安全な水を提供することですから、このPFASの問題は適切な対応が必要になります。水道局でも多摩地域の水源井戸の水質検査を行いましたが、国が定める暫定基準値である50ナノグラムを超える井戸も見つかりました。

Q15 都民の健康のために最大限配慮することが必要であり、基準を超えた井戸は停止すべきではないかと考えますが、見解を伺います。

A15 
○ 当局では、給水栓において水質基準など国が定める基準を遵守することにより、水道水の安全性を確保
○ また、給水栓においてPFOS及びPFOAが、国が定めた暫定目標値を超過するおそれのある場合は、原因となっている井戸を直ちに停止
○ この対応により、給水栓における値は暫定目標値を大幅に下回っており、水道水の安全性を確保

 いまの答弁では、給水栓において暫定目標値を下回っているから大丈夫とのことでした。しかし、PFASが検出されたとわかっている井戸をそのまま使うことには不安が残ります。まだまだ分からないことが多いPFASですが、可能な対応は行うべきだと思います。

Q16 それでは、仮に給水栓で基準を超えたらどうするのでしょうか。浄水場で混ざってしまうのでどの井戸が原因と分かるのでしょうか。現在、131か所の給水栓で監視しているとのことですがもっと増やしてはどうでしょうか、見解を伺います。

A16 
○ 当局では、給水栓のほか稼働中の全ての井戸等について、定期的にPFOS及びPFOAの検査を行い、給水栓において暫定目標値を超過するおそれのある場合は、原因となっている井戸を直ちに停止
○ また、当局では水質検査が義務付けられている水質基準項目について131か所の給水栓で検査を行っており、PFOS及びPFOAについても、これと同等の箇所で検査実施

定期的に検査をしているとのことでしたが、都民の健康に関わることなので、検査の頻度を増やし、万が一、暫定目標値を超えた場合もすぐに発見し対応するよう求めます。多摩地域では河川からだけを水源とせず、多くの井戸から水を供給しています。

Q17 水源のうちの井戸水はどのくらいの量で全体の中のどのくらいの割合でしょうか。基準を超えたPFASが発見された井戸を止めると水の供給にどの程度影響が出るのか伺います。

A17 
○ 令和4年度の地下水揚水量は、一日平均で7万2千立方メートルであり、多摩地区の配水量に占める割合は約6%
○ 現在、井戸から取水している水道施設の給水栓における値は暫定目標値を大幅に下回っており、直ちにそれらの井戸を停止する状況にはない

 井戸からの水は全体の6%とのことでした。もちろん、全体の量が大きいので6%とは言え大量の水だとは思います。暫定目標値を超えていると水も浄水場に入れていることになります。

Q18 浄水場ではどのようにPFASを取り除くのでしょうか。PFASの井戸を止めないとしたら浄水場で取り除く機能の強化は必要ではないでしょうか、見解を伺います。

A18 
○ 当局では、給水栓において暫定目標値を超過するおそれのある場合は、原因となっている濃度の高い井戸を直ちに停止
○ この対応により、現在、給水栓における値は暫定目標値を大幅に下回っており、水道水の安全性を確保

今のお答えは、逆に言えば、給水栓において暫定目標値を超える恐れがないと、濃度が高い井戸でも止めないとのことになります。高い濃度と分かっていて浄水場にいれることは慎重であるべきだと思います。
さて、PFASの問題は大きな問題であり、多くの部門がある都庁が一丸となって取り組む必要があります。

Q19 環境局や都市整備局など都庁内に関連する部署が多いため都庁の横断的組織が必要ではないでしょうか。最低限、連絡組織があってもよいと考えますが、見解を伺います。

A19
○ 当局では、PFOS等の測定結果に加え、水道水質に関する国の動向などの必要な情報の共有等、各局と連携して対応

 多くの局が関わるので、縦割りになってしまいます。ぜひ、知事がリーダーシップを発揮し、局を横断する組織体制による対応を求めます。

Q20 本来は自然界に存在しないものなので原因を突き止めてきれいな水源を取り戻すべきではないでしょうか。徹底した原因究明をすべきです。特に横田基地の立ち入り調査が必要だと考えますが見解を伺います。

A20 
○ 水道事業者の責務は、国が定める水道法における水質基準などを遵守して、水道水を供給することであると認識
○ 当局としては、引き続き、給水栓で国が定めた暫定目標値を下回るよう、徹底した水質管理を実施
○ なお、横田基地の敷地内に水道局の水源井戸はないため、お答えする立場にない

 確かに横田基地の担当は都市整備局ですが、水道局は井戸がないから関係ないとは言い切れないと思います。オール都庁として対策すべき課題であり、あらためて横断的組織の設置を求めます。
 
 さて、多摩地域では一部を除き多くの市町が都に水道を一元化しています。しかし、やはり住民に最も身近な基礎的自治体と連携する場面もありますので、情報の共有化が必要です。都としても積極的に市町とも連携すべきです。

Q21 東京都市長会が来年度予算の要望で「水道水の値が暫定目標値を超えた場合はただちに該当する市に連絡すること」とあるが、現状はどのような連絡体制になっているのでしょうか。連携を密にすべきですが見解を伺います。

A21 
○ 当局では、市や町に対し、局の取組や水質検査結果について、継続して情報提供

新型コロナの対応は都の保健所が当初、市町村に情報提供しなかったため在宅療養者への支援が遅れてしまいました。このPFAS問題についても、事例は違いますが、都と住民とはやはり距離が遠いので、身近な市や町とも情報提供から初めて、連携する場面もあると思います。是非、市町との連携強化をお願いします。

5 グループ経営について

 最後のテーマとしてグループ経営について質問します。
水道事業の民営化を主張する人がいますが、都議会立憲民主党としては、9月の定例会の代表質問で、水道事業の民間譲渡、民営化はあってはならないとして、小池知事に水道事業の公営堅持について見解を伺いました。知事は「水道局と政策連携団体がグループ経営を推進することによって、首都東京の都民生活と都市活動を支えている。今後とも、東京水道グループが一丸となって強靱な水道システムを構築し現在及び将来の安定給水を確保する」と答弁しました。
つまり、直営堅持を求めたところ、グループ経営と答えました。

Q22 その意味は、民間委託ではないということでよいのでしょうか。政策連携団体を含めて責任は都が取るということでよいか、見解を伺います。

A22 
○ 当局では、当局の責任のもとで局と東京水道株式会社が水道事業の基幹的業務を担う、一体的事業運営体制によるグループ経営を推進

 直営堅持という言葉は使いませんでしたが、都が責任を持つとのことなので、直営堅持と受け止めます。
 とはいえ、水道局だけではなく、東京水道株式会社を含めての経営とのことです。しかも業務の移管を進めるとのことです。都が責任を持つと言いながらも、極端にいえば局長1人が都の職員であとは東京水道に移管してもグループ経営と言い張れるのですが、直営堅持のためには都にもある程度の専門性や現場を持たないと、東京水道株式会社をうまく統制できないのではないでしょうか。

Q23 本来、水道局が行う業務について、どこまで東京水道株式会社に移管するのか伺います。

A23 
○ 当局では、水道事業の基幹的業務を当局と東京水道株式会社が担う一体的事業運営体制のもと、同社への現場業務の業務移転を進める
○ 業務移転に当たっては、局と団体とが共同で策定した「東京水道グループ人材育成方針」に基づき、相互に連携しながらグループ全体で人材育成を図る

現場業務は基本的に東京水道に移転するようです。一体と言っても別会社ですから、一定程度都が専門性を有することは必要ではないかと思います。公共性が保たれるような経営形態が望ましいと思います。
グループ経営ということなので、方針は水道局が決め、東京水道サービスはそれに基づいて経営がされることになります。そうなると、

Q24 東京水道株式会社の経営陣が屋上屋になるではないでしょうか。都の職員は公務員で試験を受けてなりますし、東京水道株式会社の職員も当然、会社の採用試験があります。しかし、東京水道株式会社の経営陣は何の試験もなく都が任命できるのですが、見解を伺います。

A24 
○ 当局では、東京水道株式会社の意思決定等に対するグループとしてのガバナンスを確保するため、取締役会及び株主総会の手続きを経て、同社の取締役に局職員が就任

東京水道の資本は80%が都で、20%が金融機関などの民間会社とのことです。東京都の支配下に置かれるわけです。資本関係からして完全に都の経営方針の下に置かれますが、そのことが、従業員の意欲の低下につながらないか懸念がされます。公務員でもないので安定性には欠けるので、それ相応の待遇がないと意欲が低下し、時には不祥事も起きかねません。実際、私も当時も公営企業委員会にいたので質疑をしたのですが、2019年に東京水道サービスで問題が発生し特別監察が入っています。

Q25 東京水道株式会社で過去に不祥事が発生した際は経営プランなどに触れられているのでようか。過去の反省があるからこそ二度と繰り返さないものです。こうした不祥事こそが改革の原点として記載すべきではないかと考えますが、見解を伺います。

A25 【経営改革推進担当部長】
○ 当局では、平成31年4月に「東京水道グループコンプライアンス有識者委員会」を設置し、統合前の東京水道サービス株式会社に対する特別監察の再発防止策の検証のほか、グループ全体におけるコンプライアンスの強化に向けた取組を推進
○ また、令和3年3月に策定した「東京水道経営プラン2021」においても、政策連携団体との一体的な経営の推進に向けて、業務の質の向上のため、グループ全体のコンプライアンスの徹底に向けた体制整備を掲げている

 コンプライアンスの徹底は当然です。過去のことをいつまでも問いただしたいいということで言っているのではありません。起きたことは事実ですから、なかったことにせず、しっかりと改革すべきという趣旨で述べたものです。

Q26 特別監察で指摘された事項に関する経営改革は取り組まれているのでしょうか。当時の委員会の議論で明らかになったことで、例えば、管理職がほとんど局からいわゆる天下りであり、生え抜きの管理職はほとんどいなかったことがありました。生え抜きの職員は意欲を失ったのではないかと言われ、改善するとのことでしたが、変わったのでしょうか、伺います。

A26  【経営改革推進担当部長】
○ 東京水道株式会社では、社員のモチベーション向上のため、課長昇任試験における選考方法の見直しや、若手社員の自主的、自発的な業務改善提案の業務への反映などの取組を推進
○ その成果として、例えば、固有社員の管理職は会社統合時の95人から118人に増化

東京水道がだめだから監視しろという趣旨の質問ではなく、株式会社である子会社を含めてグループ経営ということであるならば、公務員のように身分の安定性がないなかで、それ相応の待遇が必要であり、使命感とやりがいを持って業務に従事してもらうことが必要だということです。

 さらに、グループ経営について聞いたもの、最後は都が責任を持つわけですから、質問してきたように、低所得者への対応、災害への対応、PFASへの対応における品質の保持など、いずれも公だからこそ担える事業です。安易な民営化の議論にはなっていないのは幸いですが、都が責任を持ち、グループ一体となって都民に安全でおいしい水を提供し続けていただくことを求めて質問を終わります。

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