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都議会質問記録

2023/12/04 下水道局に三鷹市の下水処理の課題、災害対策などを質問しました

2023年12月4日、都議会で公営企業委員会が開かれ下水道局の事務事業について質問しました。三鷹市東部水再生センターで処理する下水を都の処理施設を整備して編入する計画について、水害や地震などの災害対策、省エネについて質問しました。質問と答弁の概要は以下の通りです

○中村委員 それでは、下水道局の事務事業について質問します。
 初めに、流域下水道について質問します。
 東京都においては、二十三区については都が下水道事業を行うわけですが、市町村においては市町村がそれぞれ行っているということになりますけれども、やはり二十三区に比べれば財政面で厳しいということがありますので、毎年、三多摩地域の市町村で構成される三多摩上下水及び道路建設促進協議会、三水協と呼んでいるわけですが、そちらから都に要望が出されます。
 その中で、下水道事業についても、維持管理費に対しても、この建設及び改良事業と同様に財政援助措置を講じてほしいという要望も出されます。特に、耐用年数を過ぎて劣化の著しい設備改修には早急な財政援助を図るよう求めています。
 そこでまず、都としてどのようにこれに対応するのか、見解を伺います。

○佐々木技術部長 多摩地域の公共下水道管理者は市町村であり、維持管理に関する経費は、雨水は公費、汚水は私費という原則の下、市町村が負担するものとなっております。
 局においては、市町村の下水道設備の改修等を市町村下水道事業都費補助金の補助対象としており、併せて必要な技術支援を行っております。

○中村委員 原則ということでお答えをいただきました。
 改修費等についてはご支援もいただいておりますので、こういった維持管理に関する経費等も、やはり格差があって財政的に大変だということもありますので、ぜひとも必要な支援についての検討をお願いしたいと思います。
 さて、水道事業ほど経営形態が話題になっていないとはいうものの、下水道事業についても、やはりこれは大事なことだと思っています。
 二十三区の処理場は、直接下水道局が担当しているか、もしくは政策連携団体が担当しているわけですが、多摩地域については民間委託なのはなぜなのでしょうか。民間に全て任せても大丈夫なのか疑問も残ります。流域下水道本部の役割は監督だけということになってしまいかねません。
 そこで、処理場の経営形態についての都の見解を伺います。

○佐々木技術部長 流域下水道の水再生センターにおける再構築などの事業は、基本的に当局が直営で実施しております。
 維持管理につきましては民間事業者に委託しており、当局職員が履行確認をすることで、安定的かつ効率的な運営を行っております。

○中村委員 再構築は直接都が担当しているということなのですが、維持管理は民間だということでございます。ただ、これ、部分的には委託をしていても直営ということに変わりはないというふうには思っていますので、例えば災害時の対応等を含めて、やはり都が責任を持って行う部分もあるかと思っていますので、経営形態はともかく、委託するということではありますけれども、都が責任を持って事業を行っていただきたいと思っています。
 次に、流域の編入について伺います。
 この間、八王子、立川の方では実現をしたんですが、三鷹市だけが残りました。三鷹市では、かつて、かなり下水道事業に力を入れたこともあって、当時は、下水道の普及率一〇〇%ということを日本で一番最初に普及させたということであったんですが、その後、他の市町等は東京都が行う中で、三鷹市だけが単独の処理がまだ残ってしまったということで、なかなか遅れている部分ということについては残念である部分もあります。
 予定している野川水再生センターの予定地というのが、調布飛行場跡地にあります。この場所は、調布市と府中市が、グラウンドとして、あくまでですが、暫定利用しているということでございます。多くの方が利用しているということでもあって、私もよくその情景を見るので、なかなかここに下水道処理施設を造るというのは大変だというふうな思いもありますけれども、必要なものであればしっかりと検討していかなければならないというふうには思っています。
 そして、二〇〇九年の七月に、都市整備局によって、多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画が策定されました。そこに記載された整備計画年度は、来年度の二〇二四年度となっているわけです。十五年という計画の中で、八王子と立川は完了したものの、三鷹は計画どおり進んでいません。
 そして、二〇二二年になされた東京都の包括外部監査においても、都は一層の調整を進められたいと記載をされました。ここでは、窒素とリンの除去等を含めて高度処理が行えるので、東京湾の赤潮対策に寄与するものとして効果の大きさも示しているというところでもございます。
 局も、三鷹市をはじめとする関係市との調整を進めると思いますが、改めて、現在の取組状況と、進める上での課題と今後の取組を伺います。

○佐々木技術部長 三鷹市の東部処理区の編入につきましては、編入に関わる施設計画の検討や関係機関との調整を実施しております。
 関係市との調整におきましては、事業費や各市の負担割合、工期などが主な課題であると認識しております。
 引き続き、これらの課題を含め、関係市と丁寧に調整を行ってまいります。

○中村委員 三鷹市で下水処理することではあるんですけれども、三鷹市からだけの要望ということではなくて、先ほど冒頭に述べました三水協からの要望の中にも、今以上に速やかな解決に向けた対応を行うということも記載されております。ぜひとも、今後の調整によって前進することを期待したいと思います。
 さて、一般的に、この下水処理場の建設は、構想から計画、建設まで大変長い時間を要するものと認識しております。
 三鷹市の東部水再生センターは、昭和四十三年に運転を開始しており、五十年以上が経過をし、施設の老朽化が進んでいますが、編入までは供用し続けなければなりません。
 そこで、東部水再生センターの老朽化対策と下水道局の支援について伺います。

○佐々木技術部長 三鷹市は、ストックマネジメント計画に基づき、東部水再生センターの監視制御設備更新などの老朽化対策を行い、水再生センターの適切な運転に努めております。
 当局は、国の交付金の活用を促すほか、市町村下水道事業都費補助金による財政支援や必要な技術支援を実施しております。

○中村委員 技術的な支援を実施していただいているということですので、引き続き積極的な支援をお願いしたいというふうに思っています。
 この三鷹市の編入については、度々この委員会等含めて過去に何度も質問してきたんですが、なかなかまだ進んでいないというところもあります。
 今日は、立川からも流域下水道本部長もせっかく来ていただいておりますので、改めて要望したいところなんですが、本当に関係市の調整等を含めて、なかなか市だけでは難しいところもあります。都の大きな事業でもありますので、私としては、積極的に都が取り組んでいただきたいということを改めて要望したいと思いますので、よろしくお願いします。
 さて、次に、環境対策について質問します。
 下水道は多くのエネルギーを使うため、省エネルギーへの取組は重要です。
 下水道事業では、水処理や汚泥処理工程で大量のエネルギーを必要としており、多くの温室効果ガスを排出しているとも聞きます。
 これまでも、温室効果ガス排出量の削減に取り組み、着実に減らしてきたと承知はしておりますが、環境問題の重要性から考えると、もう少し加速をさせる必要があります。
 そこで、下水道局ではアースプラン二〇二三を策定していますが、改めて、その目標と対策について伺います。

○袰岩計画調整部長 アースプラン二〇二三では、下水道事業の特性を踏まえ、地球温暖化対策とエネルギー対策を一体的に推進し、脱炭素化に向けた取組をさらに加速、強化を図るため、温室効果ガス排出量を二〇三〇年度までに二〇〇〇年度比で五〇%以上削減する目標を掲げております。
 この目標の達成に向けまして、省エネルギー型機器の導入を加速するとともに、太陽光発電など再生可能エネルギーのさらなる活用や、新たに技術開発した先進技術の導入などを推進してまいります。

○中村委員 地球温暖化対策は待ったなしのところもあります。二〇〇〇年度比ということですから、もう二十三年過ぎたので、二〇三〇年度の目標まであと七年ということになりますから、ぜひともしっかり取り組むようにお願いをいたします。
 さて、水再生センターは、各家庭からの下水を集め、きれいな水によみがえらせる重要な施設ですけれども、都民が住むエリアにも近接して設置されています。
 下水処理プロセスでは臭気が発生し、その対策は地域の共存を図る上で非常に重要と考えています。
 そこで、水再生センターの臭気対策について伺います。

○新谷施設管理部長 水再生センターでは、臭気の拡散を防止するため、水処理を行う施設など臭気発生源となる場所に覆蓋を設置するとともに、活性炭などの脱臭設備を設置しております。
 さらに、水再生センターの敷地境界等におきまして定期的に臭気の確認を行っておりまして、これらの対策により、臭気に関する法令に基づく規制基準を満たすよう取り組んでいるところでございます。

○中村委員 こういう下水処理施設は当然必要な施設ではあるんですけれども、やはり近隣の方にとっては負担の重いものになりかねないところがありますので、臭気対策等含めて、しっかりと対策の方、引き続きお願いしたいと思います。
 さて、下水の中にはヒト由来の新型コロナウイルスが存在することから、下水サーベイランスにより、地域の新型コロナウイルス感染症の蔓延状況の把握や、特定の施設における感染有無の探知等を行い、効果的、効率的な対策につなげられる可能性があるということです。
 私たち都議会立憲民主党では、過去の公営企業委員会において、下水中の新型コロナウイルスの感染性調査について質疑を行い、感染性のある新型コロナウイルスが検出されなかったと答弁をいただきました。
 現在は、新型コロナウイルス感染症は五類には移行していますが、まだどのような変異をしたり、未知のウイルスが出てくるかも分かりません。下水道からコロナの情報が分かるようなら積極的に協力すべきだと考えます。
 どのような取組をしているのか伺います。

○新谷施設管理部長 下水を活用した新型コロナウイルスの感染状況の把握につきましては、都の健康安全研究センターにおきまして試験的にサンプル調査が進められておりまして、下水道局は、水再生センターの流入下水を採取し、提供してございます。

○中村委員 下水から分かることもいろいろあるかと思いますので、ぜひ積極的な協力の方、お願いしたいと思います。
 そういった点では、次に、PFOS等について伺います。
 有機フッ素化合物であるPFOS等は、過去には泡消火剤の製造等で広く使用されてきました。
 しかし、このPFOSなどは、その有用性の反面、環境中で分解しにくく、蓄積性が高いことが知られています。
 最近、このPFOS等の汚染が問題になっていますが、下水処理施設においてPFOS等は測定しているのでしょうか。まだ分からないところが多いのですが、下水には、汚水だけではなく雨水も入ってくることから、発生状況も分かるようでしたら調べることも必要かと思いますが、取組を伺います。

○新谷施設管理部長 PFOS等につきましては、下水道関係法令で規制基準が定められておらず、測定方法についても示されておりませんため、測定しておりません。
 PFOS等に関しましては、国内外の様々な機関が調査研究を実施しておりますことから、引き続き情報収集に努めてまいります。

○中村委員 ぜひとも、引き続き情報収集されるということですから、お願いしたいと思います。
 こういった化学物質ということでいうと、今度、形のあるものにはなるんですけれども、近年、五ミリメートル以下の微細なプラスチックであるマイクロプラスチックによる海洋生態系への影響が懸念されています。
 このマイクロプラスチックは自然に分解されることはないため、海域に長期滞留し蓄積していくとのことです。
 そこで、マイクロプラスチックの下水処理施設における状況と対策を伺います。

○新谷施設管理部長 マイクロプラスチックに関しましては、国内外の様々な機関が調査研究を実施しておりますが、下水道につきましては、技術的に統一した調査手法は確立されていないことから、引き続き情報収集に努めてまいります。

○中村委員 微細ではあるとはいえ、粒なので、マイクロプラスチックに関しては、汚泥等を調べれば分かることも出てくるのではないかと思いますので、こちらの方も引き続き情報収集を積極的にお願いしたいと思います。
 さて、汚泥に関しての質問です。
 リンについてなんですが、リンは食料生産に不可欠な資源ですが、輸入に依存しており、昨今では、国際的なリン価格の上昇により食料品の物価高騰の一因ともなっています。
 一方、下水道にはリンが含まれていますが、その多くが未利用とのことです。
 有効利用が必要ですが、現在の取組状況を伺います。

○家壽田技術開発担当部長 下水道局では、汚泥の中に含まれるリンの肥料利用に向けまして、民間企業などと共同して技術開発を行っております。
 具体的には、汚泥からリンを新たな方法によって回収する技術について、リンの回収率や肥料の品質などを実証する施設を砂町水再生センターにおいて整備しております。

○中村委員 ぜひとも積極的な取組の方、お願いしたいと思います。
 次に、災害対策について伺います。
 豪雨時における水再生センターの流入抑制に伴う流域幹線等での噴出事故防止のため、各水再生センター内への一時貯留施設の設置等の施設改良や、流域下水道幹線等の対策が必要です。
 この件も、三多摩の市町村から意見が出されていますが、取組状況について見解を伺います。

○佐々木技術部長 噴出の主な要因といたしましては、市町村が管理する汚水管に雨水が誤って浸入する雨天時浸入水によるものと考えております。
 国のガイドラインでは、雨天時浸入水対策は、発生源対策が基本とされております。
 当局は、流域下水道幹線内の水位を測定し、その情報を市町村と共有することで原因箇所を絞り込み、市町村の効果的、効率的な対策につながるよう、技術支援を実施しております。

○中村委員 ぜひ、三多摩地域におけるこういった雨水対策等についても、しっかり連携しながら、都と市町村とで連携しての取組をお願いしたいと思います。
 さて、近年、集中豪雨の頻発や台風の大型化などにより、全国各地で浸水被害が多発している状況にあることや、気候変動の影響により降雨量が増加していくことも予想されます。
 既に時間百ミリの雨が降る昨今、早期の対応が必要です。河川と下水の両方の対応が必要ですが、大きな事業となります。多大な総事業費、期間を要すると考えますが、早期に効果を発現させるために、どのように区部における浸水対策を進めていくのか伺います。

○袰岩計画調整部長 従来から、過去に大きな浸水被害が発生した地区を中心に重点地区を選定し、対策を進めてまいりました。
 令和四年三月に策定した下水道浸水対策計画二〇二二では、過去の浸水実績に加えまして、流出解析シミュレーションを活用し、床上相当の浸水がまとまって発生する可能性がある地区を新たに重点地区に選定して、雨水幹線などの施設整備を進めております。
 幹線などの規模の大きな施設整備には長期間を要するので、一部完成した施設の暫定供用により、施設の効果を速やかに発揮させております。

○中村委員 浸水対策は大変重要ですから、早期に実現できるようお願いいたします。
 さて、下水道は、都民の快適な生活環境や公衆衛生を支えるインフラであり、下水道管理者は、災害時においてもその使命をできる限り果たすことが求められます。
 特に、地震対策において困るのはトイレの問題です。首都直下型地震が来たら、建物の中で排水管が外れてトイレが使えなくなることも想定されます。それを含めて、発災後にトイレが使えなくなることがないようにすることが必要です。
 下水道局が行っている取組を伺います。

○袰岩計画調整部長 下水道局では、避難所等からの排水を受け入れる下水道管とマンホールの接続部の耐震化などが完了した場所では、し尿が堆積しない程度の水量があり、道路交通や応急活動などの支障とならない場所につきまして、区からの要望に基づき、仮設トイレを設置できるマンホールを指定しております。
 また、発災後、排水設備が破損して使用できなくなった場合に速やかに応急復旧ができるよう、下水道関連団体である東京都管工事工業協同組合と災害時に関する協定を締結しております。
 この協定では、相談窓口の開設や、排水設備の公共ますへの固着状況の調査、応急措置の実施などについて取決めをしております。

○中村委員 下水道局でいろいろと対応していただけると思いますので、管そのものの耐震化で管が外れないようにということは下水道局がやっていただけると思います。
 また、建物の責任はその建物の方だと思うんですけれども、ただ、なかなか知られていないと、以前であれば水をためておいて流せばいいよといわれたんですが、今は、建物の中の管が外れたらそれは大変だからしない方がいいというふうにもいわれています。
 ぜひ、地震が起きたらどういうことが起きて、じゃあどういう対策をしたらいいのかということを含めて、下水道局の方でも広報等していただいて、普及啓発していただければということをお願いしまして、質問を終わります。

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