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都議会質問記録

2024/03/19 都議会公営企業委員会で水道局に質問しました

2024年3月19日、都議会の公営企業委員会が開かれ水道局の来年度予算案について質問しました。震災対策として管路や浄水施設の耐震化、給水車の配置、応急給水拠点の対応について質問しました。また、PFAS(有機フッ素化合物)の汚染対策、水源林の涵養等について議論しました。質問と答弁の概要は以下の通りです。

1 令和6年度予算について

 水道局の令和6年度予算について質問します。
 水道局は2021年3月に、2021年度から2025年度までの計画として経営プラン2021を策定しました。5年間の計画なので、折り返しを過ぎたところにあります。計画は策定しただけではなく、着実な実行が必要になります。そこで、最初に

Q1 経営プラン2021の施策が令和6年度予算へどのように盛り込まれているのか伺います。

A1 
○令和6年度予算案は、東京水道経営プラン2021の4年目として、プランに掲げた施策を着実に推進するための予算として編成し、施設の耐震強化等にかかる経費や、お客さまサービスの向上に必要な経費等を適切に計上


2 震災対策について

 次に震災対策について伺います。
さる3月11日に東日本大震災から13年目を迎え、多くの震災関連の報道がありました。もちろん今年の元旦の能登半島地震では今なお多くの方が避難され、都から多くの職員が現地で支援をしていただいています。あらためて都としてもすべての局で災害対策の強化を図ることが必要です。そこで、都水道局において、

Q2 管路及び浄水施設・配水池の耐震化がどれくらい進んでいるか伺います。

A2 
○令和4年度末における水道施設の耐震化状況は、水道管路の耐震継手率が50パーセント、浄水施設のろ過池耐震施設率が83パーセント、配水池耐震施設率が82パーセント

 さて、水道局としても能登半島地震への支援に行かれたことあらためて敬意を表します。被災地域で断水となり、お困りの方々を支援するのは本当に大切なことです。

Q3 能登への支援内容と、支援から得られた教訓はどのようなものであるか伺います。

A3 
○当局では、輪島市や志賀町などにおいて、給水車等による応急給水や、浄水場や水道管路など水道施設の応急復旧を実施
〇今後、支援に携わった職員の経験なども踏まえ、都内発災時の体制を強化


 都からは復旧の支援も行ったのですが、早い段階で真っ先に給水車を派遣され応急給水も行ったとのことでした。もちろん支援に役立ったことはよかったのですが、都で断水した場合への備えとして保有しているものです。そこであらためて都としての給水体制を確認したいと思います。

Q4 水道局の給水車の保有台数と災害時に配置する際の優先順位をどうのようにするのか伺います。
A4 
○当局では、災害や事故などに備えて給水車30台を保有
○災害時には、要請に基づき、病院や福祉施設、水を供給できない給水拠点、給水拠点から2キロ以上離れた避難所の順で出動


 給水車は30台なので、被害状況が大きければ、不足すると考えた方がよいと思います。大切なのは、いろいろな状況や、その中でも最悪の状況を、想定外を想定外とせず、事前に対策を立てておくことです。

Q5 給水車が不足した場合の手当の方法はどうするか伺います?

A5 
○要請に対して給水車が不足する場合は、日本水道協会による全国相互応援の枠組みにより、他の水道事業体から応援を受けることとしている

 さて、大震災が発生した際に、水道事業においては水道管の耐震化などで断水しないよう、また、浄水場の耐震化など、水道局地震の設備の耐震化で断水を防ぐことは当然です。一方、広範囲に停電することが予想されると、浄水場が停電してしまうと水の供給ができなくなってしまいます。そこで、

Q6 広範囲で停電した場合、浄水場や給水所から給水を確保する上での対策はどうなっているのか伺います。
A6 
○当局では、広範囲で停電が発生した場合等に備え1日あたりの平均配水量を供給できるよう、自家用発電設備を整備
○さらに、送水管ネットワークを活用した他の施設からのバックアップにより、給水を確保

 自家発電設備を整備していますが、聞くところによると国の手引きでは燃料の備蓄は3日分確保することを推奨しているとのことです。これは阪神淡路大震災等のデータにより、72時間が人命救助におけるターニングポイントとして示されていることによるものと聞いています。しかし、昨今では停電が長期化することもあり、また、被害の程度によっては本当に燃料が届くのか心配もあります。想定外を想定したうえで何日分備蓄するのが適切か再検討する必要があると考えます。
 さて、都内には数多くの応急給水拠点があります。もちろん通常は安全のため鍵がかかっています。近隣の人からも施設があるのは知っていても、いざというときに誰が鍵を持っているかは知らないとの声もあります。実際に災害が起きた時に備えて、誰が持っているのか周知し、時には訓練も必要になると思います。

Q7 応急給水拠点を迅速に開設するための役割分担や鍵の管理について、市区町とどう定めているのか伺います。

A7 
○給水拠点の開設は、浄水場などの当局施設では、局や区市町の職員、地域住民が、応急給水槽では区市町の職員が実施
○開設にあたり必要となる扉の鍵等は、開設を担う者が管理

 災害に対する対応として各地で避難訓練が行われますが、最近でも3・11の近くになると各地で行われています。最近、特にスタンドパイプの紹介がされるのみ見られます。その際に、住民の方からは消火栓がどこにあるのかとか、どのように使うのかという質問も多く出されます。

Q8 災害時に、区市町がスタンドパイプを用いて消火栓から応急給水をする場合の手続きについて伺います。

A8 
○発災時に、消火栓から応急給水を行う場合、水道管の通水状況等を区市町が当局に確認した上で実施

 災害時には各地で火災が発生することも想定され、よく消防車などの公的機関は3日間は来れないので、地域で対応してほしいとも言われます。そうした場合にもこのスタンドパイプは有効になりますが、適切な量が配置されているのか心配になります。そこで。

Q9 スタンドパイプは適切な量を確保されているのか伺います。

A9 
○スタンドパイプなどの資器材は、消火栓を活用した応急給水を適切に実施できるよう、区市町の要望に応じて配布しており、現在の配布数は、約2,500セット


3 浄水施設のテロ対策について

 災害への備えも必要ですが、災害は人の力では防げないので、想定できることは想定して被害を最小限にする必要があります。一方では人が起こす犯罪は止めることができますし、防がなくてはなりません。特に水道を狙ったテロの対策は絶対に防がなくてはなりません。各浄水場での対応の強化を求めます。浄水場にも防犯カメラを設置して犯罪の抑止力を高めることは重要です。一方では、

Q10  浄水場のテロ対策として、敷地境界に設置しているカメラについて、個人のプライバシーに配慮した撮影アングルになっているのか伺います。また、データは外部に流出しないよう、適正に保管されているのか伺います。

A10 
○浄水場敷地の境界に設置したカメラは、警備に必要な撮影範囲に留めている
○撮影された映像は、適切に管理


4 職員の技術継承について

 昨今、少子高齢化等により多くの業界で人材不足が言われています。しかし、社会が変化するから不足は当然とするのではなく、仕事の大変さや待遇による理由で人材確保ができない状況があれば改善することが重要です。そして、人材の確保だけではなく人材の育成、さらには技術の継承が重要です。特に安全な水を安定的に供給するには業者任せではなく、都としても一定の技術を保有することが必要です。

Q11 水道の技術に精通した職員をどのように確保しているのか伺います。

A11 
○当局では、高い技術を持つ職員を「東京水道技術エキスパート」として認定し、職員等に対する助言などを実施


5 PFASについて

 次に、PFAS、有機フッ素化合物の問題について質問します。先の事務事業質疑でもPFASの対策について質問しました。あらためて来年度予算としても質問します。とはいえ、予算上は特に項目がなく、通常の水質検査の中で行うとのことでした。とはいえ、頻繁に報道も行われ、都民の不安も募っています。健康への影響などわかっていないことも多いこともあり、国の責任とするだけではなく、国に対しても強く求めるとともに都としても対策をとることだと思います。

Q12  PFASは給水栓や井戸等で検査をしていると聞いていますが、徹底した原因究明・調査をすべきではないかと考えますが見解を伺います。

A12 
○水道事業者の責務は、国が定める水道法における水質基準などを遵守して、水道水を供給することであると認識
○当局としては、引き続き、給水栓で国が定めた暫定目標値を下回るよう、徹底して水質を管理


6 水源林について

 都内に水を供給するための水源林が西多摩から山梨県にかけて広がっています。水源林の涵養のため水源林の管理を行っています。もちろん目的は安全でおいしい水を都民に供給するためですが、そこには、国民病とも言われ多くの都民が苦しむ花粉症の原因となる花粉を出す樹木もあります。単に水道のために管理するというだけではなく、むしろ、管理する水源林が花粉症の原因になっているわけですから、問題解決に向けて水道局も協力する必要があります。

Q13  水源林の管理について、水道局では花粉を発生させない対策は行っているのか伺います。

A13 
○当局が管理している水道水源林においては、新たに苗木を植える際は、花粉の少ないヒノキなどを活用

 さて、水源林は西多摩から山梨県まで広範に広がっていますが、そこから恩恵を受けるとしてはその協力に感謝するとともに今後も引き続きご協力いただくためにも感謝の意を示す必要があります。

Q14  以前、会派として丹波山村を訪問した際、石原知事が感謝の意を示していたと伺いまし。現在も水源林が所在する奥多摩町、山梨県丹波山村、小菅村に対し、水道局として感謝の意を示しているのか伺います。

A14 
○水道水源林は、多摩川の安定した河川流量の確保や小河内貯水池の保全に重要な役割を果たしており、地元自治体である奥多摩町等の協力を得ながら、適正に保全
○当局では、毎年、地元自治体との交流を続けており、あらゆる場を通じて相互理解を深めている


7 人口減少社会への対応について

 さて、少子高齢化社会が進展し人口減少社会になっていきます。都心には地方からの人が集まりまだ増加はしていますが、都全体でみればいずれは減少に向かっていきます。公共事業の役割としてすべての都民に安全な水の供給をしなければなりまません。たとえ、過疎の地域で人口が減ったとしても水の供給をしなければならず、収支が合わないから水の供給をしないというわけにはいきません。

Q15  人口減少社会が見込まれる中、水道施設のダウンサイズについて、どのように考えているか伺います。
A15 
○浄水場の施設能力は、安定給水を確保した上で、水道需要の動向、浄水場の補修や事故に伴う能力の低下などを考慮し、更新に併せて適正規模としていく


 さまざま質問をしてきましたが、東京都が直営だからできていることもあります。今回、国の法改正により給水条例も改正になりますが、国で水道の管轄が厚生労働省から国土交通省に変わることによるものです。見方によっては上下水道が一元化され民営化しやすくなるとの憶測もあるようですが、私は、水道は命の根源である水を安全に供給する重要な事業であり、安易な民営化をすべきではなく東京都が直営を堅持すべきと考えます。水道事業について民営化の検討がされているわけではないと思いますが、引き続き、直営で都民に安全でおいしい水を供給していただきますことを求めて質問を終わります。

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