> 都議会質問 > 都議会厚生委員会 > 厚生委員会で保健医療局に来年度予算の質問をしました

都議会質問記録

2025/03/17 厚生委員会で保健医療局に来年度予算の質問をしました

2025年3月17日、都議会の厚生委員会で議案である来年度2025年度の予算案等に対して保健医療局に質問しました。都立病院の経営状況、民間病院への補助と感染症対策、災害医療、看護人材確保、認知症対策、在宅医療、自殺対策、花粉症対策等多岐にわたって質問しました。

以下は質問と答弁です。

○中村委員 立憲民主党の中村ひろしでございます。令和七年度、二〇二五年度東京都予算案の保健医療局分について質問します。
 まず、都立病院について伺います。
 二〇二二年七月一日に都立病院が独立行政法人化をしましたので、二年半が経過しました。ちょうど新型コロナ流行の時期だったため、そんな時期に体制が変わることへの懸念はありました。とはいえ、現場の方々はコロナ禍に際して懸命に取り組んでいただき感謝をします。その後、コロナにより通院控えが起こり、都立病院の経営は厳しくなりました。
 そこで、まず、病床の利用率、経営状況を伺います。

○鈴木都立病院支援部長 病床利用率でございますが、コロナ前の令和元年度は、当時の都立病院が七六・九%、当時の公社病院が七〇・六%でございました。令和五年度の都立全十四病院の病床利用率は五六・二%となっております。
 令和五年度の決算は、百八十二億九千五百万円の当期純損失となっておりまして、これは新型コロナの影響で患者数が減少したことのほか、コロナ関係補助金が大幅に減少したこと、物価高騰の影響により材料費等が増加したことが主な要因でございます。

○中村委員 コロナ禍という異常な状況があったとはいえ、五六%ということで半分近くのベッドが空いていることになります。経営の改善は必要とはいえ、季節、時期の変動は社会全体で調整し、平常時に余力を持っておけるのが都立病院の役割でもあるとは思います。
 来年度予算では、民間病院への支援として三百二十一億円という大きな支援を行います。これは対象が民間病院だけです。都から都立病院への支援は行政的医療の支援だけでしょうか。経営状況が厳しければ補助を出すのでしょうか。厳しい状況をどう乗り切るのか伺います。

○鈴木都立病院支援部長 都立病院への財源措置につきましては、地方独立行政法人法等により、設立団体による負担等について定められております。
 具体的には、その性質上、法人の事業の経営に伴う収入をもって充てることが適当でない経費等を設立団体が負担するものとして、運営費負担金がございます。同様に、法人に対し、その業務の財源に充てるために必要な金額の全部または一部に相当する金額を交付することができるものとして、運営費交付金がございまして、令和七年度は、独法化以前から計画、整備に着手していた施設整備に対する物価高騰に係る経費の一部につきまして、臨時的に支援することとしてございます。

○中村委員 都立病院の役割として行政的な医療があり、経営が厳しくても民間病院ではできない役割を果たすことが求められます。どのようにその役割を遂行するのか伺います。

○鈴木都立病院支援部長 行政的医療を適正に都民に提供し、都における良質な医療サービスの確保を図ることは都立病院の基本的役割であり、引き続き、機動的な人材の確保等により、こうした役割を果たしてまいります。

○中村委員 都立病院が独立行政法人化しましたが、民間病院では受け切れない行政的医療については今後も堅持していただくよう要望します。
 施設整備費臨時交付金として、独法化以前に計画または着手した事業の物価高騰分の二分の一として五十七億円出すとのことです。資材高騰と人材不足は民間でも多くの事業が苦労しています。都立病院に対して都がどこまで支援するのか伺います。

○鈴木都立病院支援部長 都は、これまでも施設整備に係る費用のうち、必要な額を都立病院機構に貸し付けております。令和七年度は、独法化以前から計画、整備に着手していた施設整備に対する物価高騰に係る経費の一部につきまして、臨時的に運営費交付金を措置することとしております。

○中村委員 医療の内容は、独法化したとはいえ、行政的医療の継続をして公的な病院の役割を果たしていただきたいのですが、一方では施設整備や資材購入などは独法化することで低減できる部分でもあります。また、都が支援するにせよ、着実に進めるのは当然ですが、同時にコスト感覚を持ってやっていくべき部分は適切な対応が必要と思います。
 そして、この独立行政法人化について、その結果をしっかりと検証する必要があります。どのように評価をしているのか伺います。

○鈴木都立病院支援部長 都立病院では、独法化のメリットである安定的かつ柔軟な医療人材の確保や機動的な運営によって医療提供体制を整備しており、新型コロナ対応をはじめとした感染症医療や周産期医療、災害医療など、行政的医療を着実に提供しているところでございます。

○中村委員 独法化したのがコロナ禍なので多難なスタートでしたが、その前と後でどうなったのか、きちんと検証する必要があります。
 都の新規事業で常々感じているのは、最初は華々しく打ち出していた割には、その結果がどうなったのかはあまり公開していない。公開していないとはいいませんが、始めるときに比べると淡々と公表しているだけというものが多いと感じます。
 独法化のメリットと答弁されましたが、仮にメリットが多かったとしても、デメリットが全くないということはないと思います。検証は、よかったことだけではなく、悪かったことも含めて行い、情報公開しているという消極的な姿勢ではなくて、積極的に広報していく必要があります。
 場合によっては、最初の判断が誤っていることがあれば、立ち止まったり見直すことも必要です。ぜひ、そうした視点から独法化の検証を行うことを求めます。
 次に、民間病院の補助と感染症対策について伺います。
 新規事業で注目されたものとして、経営が厳しい民間病院に、都は異例の施策として補助することにしました。このことは、本来国が診療報酬で対応すべきですが、コロナ後急に入院患者が減ったという特殊要因だからこそ対応したものでもあります。とはいえ、またコロナのような感染症が流行するという異常事態が発生しないとも限らず、だからこそ異例の補助を行うという側面もあると考えます。
 コロナ禍の際には、病床確保において民間病院とのさらなる連携が必要な部分もありました。こうした補助を行い経営が立ち直ることは、都の施策への協力も募りやすくなると考えますが、都の見解を伺います。

○新倉医療政策部長 都は、全国と比べて民間病院の占める割合が高い中、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫してございます。本来、こうした課題は診療報酬制度の改善や必要な財源措置を講じるなど、国が対応すべきものでございますが、地域の医療提供体制を確保するため、来年度、緊急的かつ臨時的に、都内の物価等を考慮した支援金を交付いたします。
 なお、来年度実施する地域医療に関する調査への協力を支援金の交付要件としております。

○中村委員 地域医療に関する調査への協力を支援金の交付要件とするのは重要だと思います。医療の重要性はもちろん承知していますが、他の産業でも物価高騰により経営環境は厳しいため、今回の医療機関の支援が、ひいては都民全体の利益になることは重要です。調査結果をしっかり分析をして、今後の地域医療に役立てていただきたいと思います。
 さて、コロナ禍で、より民間病院との連携が必要だったと思いましたが、コロナ後に多くの医療機関と協定を結んだとのことです。来年度予算案において協定締結医療機関連携システムが新規事業となっていますが、どのような事業か伺います。

○小原感染症対策調整担当部長 都は、令和六年四月に施行された改正感染症法に基づきまして、新興感染症の発生及び蔓延に備えるため、病院、診療所、薬局等の医療機関との間で、その機能と役割に応じた医療措置協定を締結いたしております。
 医療措置協定を適切に管理、運用していきますとともに、医療機関及び関係機関との情報共有を図りますため、協定締結医療機関連携システムの構築に着手いたします。

○中村委員 法改正を受けてとのことでしたが、今回のコロナ禍の経験を踏まえた改善ともいえます。度々コロナ禍における施策の検証を求めてきましたが、万一に備えて、検証から改善につなげていただきたいと思います。
 まだコロナ禍が完全に終わったわけではありませんが、コロナだけではなく、今後の未知なる感染症への備えも必要です。未知の感染症が流行した際に、円滑に連携できる体制を構築していけるか伺います。

○小原感染症対策調整担当部長 都は今年度、医療機関等との協定締結を進め、医療提供体制や検査体制の強化を図りますとともに、感染症発生時に備えた設備整備への支援や医療従事者向けの研修等を実施いたしております。
 こうした取組を来年度も継続いたしますとともに、新たに、先ほど申し上げました協定締結医療機関連携システムの構築に着手いたします。あわせて、感染症指定医療機関や医師会、保健所設置区市等で構成いたします連携協議会等を通じて、関係機関との連携を一層強化し、次なる感染症危機に備えてまいります。

○中村委員 コロナ禍の経験を大きく今後に生かしていく必要があります。ご答弁では、今、医療機関や医師会、保健所設置区市等との連携とのことでしたが、保健所のない市町村との連携も重要だと考えます。度々求めてきましたが、改めて、住民に最も近い自治体との連携強化を求めます。
 次に、災害医療について伺います。
 地震や風水害だけではなく、感染症も災害の一つともいえます。災害時に備え、保健所の機能強化の予算が計上されています。コロナ禍では連携が不十分だったため、その後、各保健所に市町村連携課が設けられ、各自治体担当が一人ずつ配置がされました。これは平常時の体制ですが、災害時には一名では足りないのではないでしょうか。どういう体制を取るのか伺います。

○井上地域保健担当部長 災害時の避難所運営や住民の健康管理等は市町村の役割であり、都保健所は、専門的、技術的立場から、市町村の保健活動等を支援する役割を担っております。
 災害発生後、都保健所では災害対策本部を設置し、所内各課、各職種が連携協力する体制を構築いたしまして、管内市町村との連絡調整や、避難所における健康相談や衛生管理等の支援を行います。
 都は、職員の参集状況等により保健所の人員に不足が生じる場合は、保健所への庁内応援職員の派遣を調整するとともに、専門的な研修、訓練を受けた自治体の職員により構成される災害時健康危機管理支援チーム等の応援要請を国に対して行うなど、必要な体制を確保していくこととしております。

○中村委員 地震と感染症の複合災害になれば、避難所運営はさらに難しく、保健所の専門知識が必要になります。都は避難所改革を行うとしていますが、重要なことです。地震で人が亡くなるのは天災ですが、避難所に避難し亡くなるのは必ずしも天災とはいえません。避難所で亡くなる人がなくなるように体制の強化をお願いします。
 さて、コロナ禍のような感染症が少しでも早く発見できれば、対応もそれだけ早くなります。下水道における汚水の調査に期待するものです。
 来年度予算案では、下水サーベイランスが新規事業になっています。保健医療局として、実施に至るまでどのような経緯があり、どのように行い、それを感染症対策にどう生かすのか伺います。

○松谷感染症対策調整担当部長 下水サーベイランスは、地域の感染状況を把握する手法の一つでございまして、都は令和二年度から、健康安全研究センターにおいて下水を活用した新型コロナウイルスの調査を試験的に進めてまいりました。
 令和六年度、国が下水サーベイランスを予防接種法に基づく感染症流行予測調査に位置づけたことから、都は、これに基づく調査を都内一か所の水再生センターを対象に開始し、国に報告しております。
 令和七年度は、感染状況をより詳細に把握するため、都内全二十か所の水再生センターを対象に国の実施要領に基づく調査を行う予定でございまして、今後、都民や関係機関等に対する情報提供の方法を検討してまいります。

○中村委員 国の基準では一か所ですが、都独自に二十か所を対象にするということで進めていただければと思います。
 例えは違うかもしれないんですが、地震でも、緊急地震速報によって、地震は防げなくても数秒間早く対応できることで命を守ることができます。下水サーベイランスで少しでも早く感染状況が分かれば、命を救うことになるかもしれません。今後の取組に期待したいと思います。
 さて、災害時在宅医療提供体制強化事業が新規に出されました。私の地元の三鷹市では、大規模な災害が起こると地域の診療所は閉めて、避難場所に医療資源を集中させるということになっています。今回の新規事業とは、そうした自治体ごとの体制と違い、訪問診療を行う事業者は、災害時にも通常どおり在宅避難者への診療を行うというものでしょうか。見解を伺います。

○岩井医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 来年度新たに実施する災害時在宅医療提供体制強化事業では、訪問診療を行う医療機関等の災害対応力強化に向けたセミナーを開催いたします。また、災害時における地域全体の医療提供の継続と早期復旧を目的とする地域BCPの策定など、在宅医療における災害対応時の関係機関の役割確認や連携体制の構築に取り組む区市町村を支援いたします。

○中村委員 災害時でも、自宅が損傷していなければ避難せずに自宅にとどまる方もいますし、避難できない方もいます。災害時にも、避難場所での医療提供だけではなく、必要な場合には訪問し、医療を提供することができるのは重要です。各市区町村でそれぞれの体制があるので、ぜひ連携を深めて災害時に備えていただきたいと思います。
 次に、看護人材確保について伺います。
 人手不足がいわれる中、介護人材確保で実施したように宿舎借り上げ支援事業は効果が見込めます。
 現在、都内病院において看護師はどのくらい勤務しているのでしょうか。看護人材不足もいわれますが、どのくらい不足していると把握しているのか伺います。

○新倉医療政策部長 令和四年度衛生行政報告例によりますと、都内で医療施設等に従事している看護職員は十四万五千七百七十六人、そのうち病院に従事しているのは九万三百六人となってございます。
 また、令和元年の東京都看護職員需給推計では、二〇二五年時点で、約二万人から約三万人の看護職員の不足が推計されております。

○中村委員 看護師さんが二、三万人不足しているということです。看護師不足で診療所が開けなかったり、少ない配置で負担が重くなることが懸念されますので、早急な対応が必要だと思います。
 今回の事業では、三十九億円の規模で五千二百十五戸としているんですが、これで不足は解消するのでしょうか、伺います。

○新倉医療政策部長 都は、養成、定着、再就業、この三つを柱に総合的な看護職員確保対策を実施しております。その中で、来年度は病院が看護職員等のための宿舎を借り上げた場合の支援を新たに開始するものでございます。

○中村委員 二、三万人の不足に対して五千人ですから、まだまだ足りません。看護師不足の解消は都としても最重要課題であり、より一層の取組を求めたいと思います。
 様々な人手不足がいわれる中で、対象は看護師だけなのでしょうか。周辺の看護支援員、調理員や清掃員、事務員等の職種も病院経営には必要となりますが、対象となる範囲を伺います。

○新倉医療政策部長 本事業は、病院における看護人材のさらなる確保定着を図るためのものであり、その対象は看護職員及び看護補助者としているところでございます。

○中村委員 看護人材の確保はもちろん重要ですが、病院の経営には多くの職種の方が働いています。こうした方々の待遇改善ができるような支援が必要となります。
 さて、来年度予算案の中で、災害時に備えて潜在看護師の登録を行うとしています。予算書を見ると、事業規模は六百二十五人とのことですが、この人数の登録で足りるのでしょうか。都のポイント付与はそのインセンティブになるのでしょうか。見解を伺います。

○新倉医療政策部長 都は、災害時等に看護活動に従事するより多くの人材を確保するため、来年度から潜在看護師等の登録制度を独自に創設し、その初年度、一年目として六百二十五人の登録を見込んでおります。一人でも多くの方に登録してもらえるよう、登録のインセンティブとして東京ポイントを五〇〇〇ポイントを付与し、登録を促してまいります。

○中村委員 通常時で既に二、三万人が不足をしていますので、災害時にはさらに多くの人材が必要となりますので、六百二十五人ではまだまだ足りません。様々な事情から現在では就業していないわけですが、災害時には多くの人手が必要になりますので、より登録していただけるよう積極的な広報を求めます。
 次に、認知症対策について伺います。
 知事は公約で、都独自の認知症専門病院を創設するとしました。新年度予算で、認知症医療の実態調査として福祉局と共に調査をするというのですが、どのような調査を行うのか伺います。

○新倉医療政策部長 都は来年度、認知症専門病院の検討に向け、都内の認知症医療の実態を把握するため、医療機関や介護事業者、区市町村などに対し調査を実施いたします。そのうち保健医療局は、都内全ての病院を対象に、認知症のある人の受入れ実績や受入れに関する課題、認知症対応研修の受講状況などについて調査を実施いたします。調査は夏頃までに調査票を配布し、来年度中に集計、分析を実施いたします。

○中村委員 公約はしましたが、詳細は来年度検討ということのようです。
 既に認知症に関する医療機関や施設は様々あります。そこでは解決できない問題を新たな病院で対応することになるのですから、医療機関、介護施設、自治体などの現場の声とともに、当事者や家族、支援者の声をよく聞いていただくことを求めたいと思います。
 次に、在宅医療について伺います。
 住み慣れた地域で暮らし、自宅で最期を迎えたいと思っても、家族への負担が懸念されたり、自宅で医療を受けられないため、その希望どおりいかないことが多いのが実情です。
 来年度予算に区市町村在宅療養推進事業があります。今年度は二億円、来年度は三億円計上されています。実績について伺います。

○岩井医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、区市町村在宅療養推進事業により、在宅医療と介護の提供体制の充実に向けた先駆的な取組や、デジタル技術を活用した医療、介護関係者等への情報共有などに取り組む区市町村を支援しております。
 令和六年度は、申請のあった三十五区市町村に対しまして交付決定を行いました。

○中村委員 住み慣れた地域で暮らし続けるには、在宅での医療と介護が重要です。各自治体にとっても大きな課題になります。申請のあったのは三十五区市町村ということで、全六十二自治体があるので半分強です。来年度は予算も増えるので、ぜひ申請する自治体が増え、より一層の取組がされることを求めます。
 在宅療養については、医療と介護の連携が必要ですが、そこが難しいといわれます。医療と介護の相互の理解が不十分ともいわれています。改善を図るべきですが、見解を伺います。

○岩井医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、医療介護関係者の連携を強化するため、在宅療養に関わる多職種の人材育成や関係者間の情報共有を促進する、多職種連携ポータルサイトの運用に取り組んでおります。

○中村委員 それぞれの分野の専門家ですが、他の職種に関しては必ずしも詳しいというわけではありません。制度の違いや考え方の違いをお互いに理解できるよう、さらなる取組を求めます。
 最近では、ACP、アドバンス・ケア・プランニング推進が重要な時代になってきました。都の来年度の予算案でも、最後まで希望する治療、療養を受けられる社会の実現として、ACPに関する継続事業、新規事業が計上されています。課題の改善に向けて、具体的にどのように行うのか伺います。

○岩井医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、自らが望む医療やケアについて、家族や医療、介護関係者等とあらかじめ話し合い、共有するアドバンス・ケア・プランニングを推進するための小冊子、わたしの思い手帳を都民や医療機関等に幅広く配布しております。
 また、医療、介護関係者を対象に、アドバンス・ケア・プランニングの理解促進に向けた研修を実施しております。

○中村委員 治療や療養の内容について患者や介護者からはなかなかいえないこともあるので、ぜひこうした考え方を普及させて、話し合える環境を整えていただきたいと思います。
 さて、一人暮らしの高齢者について、在宅で最期を迎えるのは多くの機関の協力が必要になります。結婚していても、子供が自立して夫婦だけになれば、その後は必ずどちらかは一人で最期を迎えることになります。お一人様の老後はそれほど特別なことではありません。
 今後、在宅医療がより促進され、自宅で最期を迎えることができるよう取り組む必要がありますが、見解を伺います。

○岩井医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、在宅医療に関わる人材の確保を図るため、在宅医療への参入を希望する医師等への相談支援を実施しております。
 また、地域における切れ目のない在宅医療体制の確保に向けまして、地区医師会と連携して、二十四時間の診療体制を構築する地域の拡大などに取り組んでおります。

○中村委員 在宅療養を進めるには、国の診療報酬の問題も大きいのですが、自治体としても、医療機関と協力しながら体制を構築するのが重要です。社会の変化の中で、これからますます増える独居高齢者、お一人様への対応として、在宅医療のさらなる充実を求めます。
 次に、自殺対策について伺います。
 来年度の他局の事業ではありますが、ホームドア柵の設置が促進されることになったのはよかったと思います。ただ、電車の事故が全て自殺ではないと思いますが、事故が少しでも減ることを願います。とはいえ、電車での自殺を防いでも、原因を取り除かなければ他の手段によって亡くなる方も多いので、様々な原因を分析し、対策を行い、自殺を防ぐことが大切です。
 原因は様々あると考えますが、自殺者がコロナ禍で増加したようです。傾向と原因を伺います。

○小竹保健政策部長 都の自殺者数は、コロナ禍前は減少傾向にありましたが、令和二年から令和五年の間は増加いたしました。自殺の背景には、経済、生活問題や家庭問題、健康問題など、様々な要因が複雑に絡み合っているとされており、コロナ禍ではこうした問題が悪化し、自殺者数の増加につながった可能性があると指摘されております。

○中村委員 原因は様々あるようですが、減少傾向にあった自殺者がコロナ禍に増えたのは統計上明らかなようです。コロナの後遺症もあるのかもしれませんが、私は、コロナによって人と会うことが減り、孤立、孤独が深まったことも原因ではないかと思います。様々要因がありますが、引き続き自殺を防ぐ取組を求めます。
 悩んだ人が相談ダイヤルに電話をしても、電話が混んでいてつながらないともいわれます。回線を増やすべきですが、見解を伺います。

○小竹保健政策部長 自殺相談ダイヤルは、相談者の悩みを受け止め、状況に応じ専門の相談機関につなぐ自殺防止専用の相談窓口であり、都は、専門性を備えた相談員の確保、育成を図りながら、段階的に受付時間の延長や体制の強化を図っております。
 本年十月からは、午後五時から午後七時までの時間帯につきまして、二回線から三回線に拡充することとしております。

○中村委員 回線を増やしていただいてはいるようですが、恐らく、相談される方一人当たり、かなり長くお話しされることもあると思いますので、もう少し増えればというふうに思います。対応をされる方も大変だとは思いますが、大切な命を守るため、ご検討願います。
 さて、都会における孤独、孤立が増す中で、自殺を防ぐには居場所や人との接点を増やすよう、地域福祉との連携が重要です。地域で活動する町会の役員や民生委員などに自殺対策の検証を行ってはどうかと考えますが、見解を伺います。

○小竹保健政策部長 民生委員など地域の住民に対する自殺対策のゲートキーパー研修は区市町村等で行われており、都は、研修教材の提供や交付金等により支援しております。
 引き続き、悩みを抱える方を社会全体で支えるため、区市町村等の関係機関と連携して、自殺対策に関わる人材の養成に取り組んでまいります。

○中村委員 既に行っていただいてはいるようなんですが、継続して取り組んでいただきまして、様々な兆しがあったときにそれを見落とさないようにお願いをいたします。
 さて、来年度、中高年男性を対象とするメール相談を開始するそうですが、会って話す方がよいとは思いますが、メール相談はどのような内容になっているのでしょうか。メール相談で自殺防止を図ることができるのか見解を伺います。

○小竹保健政策部長 働き盛りの男性は自殺死亡率が高い一方で、自殺相談ダイヤルへの相談が少ないことなどを踏まえ、都は来年度、新たに対面や電話での相談に抵抗を感じる方も利用しやすいメールによる相談を受け付ける事業を開始することとしております。
 本事業では、悩みを抱える中高年男性を、検索連動型広告により専用のメール相談に誘導いたしまして、自殺相談ダイヤルやSNS自殺相談とも連携しながら、その悩みを受け止め、状況に応じて専門の相談機関の案内や仲介を行います。

○中村委員 自分から悩みを相談しない方もいる中で、新たな技術によって相談につなげることは効果を期待したいと思います。インターネットには情報があふれていて、自殺サイトなど危険なページに誘導されてしまうことが心配でしたが、新たな技術でよいサイトの方に誘導できることは効果を期待したいと思います。今後も自殺の根本原因を取り除き、手段として、こうしたいろんな防止も図ることが大切なので、そういった取組もお願いします。
 次に、花粉症対策について伺います。
 都民の二人に一人が罹患しているといわれている花粉症について、都は各局連携して政策を行っています。根本的には、林業の振興により花粉を出さない杉に植え替えていくしかありませんが時間がかかります。すぐにでも対応してほしいという声が多く出されます。
 全庁的な体制で取り組んでいますが、医療の側面も重要です。保健医療局の取組を伺います。

○中川健康安全部長 都は、医療機関が花粉症の患者に適切な医療を提供できるよう、診療所の医師等に研修を実施し、資質の向上を図るとともに、専門的な医療を提供する医療機関として都が指定した拠点病院等と地域の診療所との連携体制の整備を進めております。
 また、花粉の飛散状況やセルフケアの方法などを都民に情報提供するなど、花粉症の症状を低減させるための取組を進めております。

○中村委員 多くの人が花粉症になる時代になりました。私も突然なったんですが、今まで平気だと思っていたら、ある日突然なったということでございます。年々増えてきているので、昔は、少し前までは三人に一人といっていたのが二人から一人になりました。ずっとこのまま増え続けていくんではないかと懸念もされます。情報提供というのは、花粉症になった人が見ることも多いのかもしれませんが、まだなっていない人にとっても予防につながると思いますので、積極的に広報していただければと思います。
 さて、薬を飲んで免疫を整えるには二週間ぐらいかかるともいわれています。早めに対応するよう広報を行う必要がありますが、見解を伺います。

○中川健康安全部長 都は、杉、ヒノキの花粉が飛散する前の毎年一月に、飛散総数、飛散開始日、飛散数の多い日の予測を行い公表するとともに、観測地点を独自に設け、杉、ヒノキのほか、夏から秋にかけて飛散する花粉も含め、ほぼ通年にわたり花粉の飛散状況の観測を行っております。これらの情報や花粉症に関する基礎情報は、アレルギー情報navi.やリーフレット等で分かりやすく提供しております。
 また、毎年二月を東京都アレルギー疾患対策推進強化月間として、アレルギー情報navi.の周知など、広報啓発活動を集中的に行っております。

○中村委員 花粉の飛散前から薬を飲むのが効果的なのですが、今年は早かったので飲みそびれてしまった方も多いんではないかと思います。早く情報を流すことも重要です。また、いろんなサイトがあっても、どうしても商業的なサイトになるとサプリの方につながったりということになってしまうのですが、東京都の方がページを出していただいて情報の方を提供していただければ、それを見る方も多いと思いますので、そういったこともよくPRしていただきたいと思います。
 さて、薬だけではなくて、様々な根治に向けての治療もあります。花粉症による労働力低下の経済的損失は数千億円ともいわれる中で、治療に対して補助を出すことができるのかどうか、見解を伺います。

○中川健康安全部長 都が実施した花粉症患者実態調査によると、春先に症状があると回答した人の六割以上は、セルフケアなどにより、医療機関を受診しなくても日常生活に支障はないと答えております。
 引き続き、花粉症の発症予防や症状の軽減に向けて取り組んでまいります。

○中村委員 いろんな相談を私たちは受けるんですが、この時期は本当に多くの方から花粉症を何とかしてほしいといわれます。根本的には花粉を出す木を切るしかないのですぐには解決できないとはいうものの、なかなか新たな手法もないようですが、情報の方を提供していただいて、また、セルフケアなどを促し、少しでも改善するよう取り組んでいただきたいと思っております。
 様々な施策、今質問させていただきましたが、指摘等を含めて訴えまして、質問を終わります。

ユーティリティ

都議会質問内検索

Search

過去ログ