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都議会質問都民の声を都政に届ける

多摩振興、人権施策、天下りの見直し等を質問
青少年・治安対策本部への質問
 
1 防犯カメラについて
 
○中村委員 青少年・治安対策本部の決算について質問します。
  まず、防犯カメラについて伺います。
  近年では、刑法犯認知件数は減少傾向にあるものの、特異な事件の報道などもあり、体感治安がよくなったという印象は、残念ながらまだありません。そのため、以前は、防犯カメラについては監視社会につながるとして余り歓迎されていませんでしたが、最近は、地域のつながりも弱まったこともあるためか、安心・安全のために防犯カメラが必要だとの声も大きくなってきました。
  以前は、カメラを設置しても人がモニターで監視をするしかなく、大きな費用がかかったのですが、技術革新によるカメラの小型化、記憶メディアの大容量化などにより、設置が容易になりました。
  もちろん、それでもまだ一定の経費はかかることから、設置を望む団体からも都の支援を求める声がありました。都では、商店街、町会・自治会等、通学路において、防犯カメラの設置に関する経費を補助していますが、昨年度のそれぞれの補助実績を伺います。
 
○臼井治安対策担当部長 平成二十七年度の補助実績につきましては、商店街に対する防犯設備の整備に対する区市町村補助は、決算金額は二千六百二十万五千円で設置台数は二百三十三台、町会、自治会等に対する地域における見守り活動支援事業補助は、決算金額は二億八千三百五十六万円で設置台数は千三百六十四台、通学路に対する通学路防犯設備整備補助は、決算金額は二億七千六百九十三万八千円で設置台数は千五百九十八台となっております。
 
○中村委員 防犯カメラの実績についてはわかりました。
  関係する団体からは、設置への補助だけではなく、その後継続する管理やメンテナンスにも費用がかかることから、設置をちゅうちょするとの声も聞きますので、民間の保有とはいえ、今後検討が必要になるかとは思います。
  さて、防犯カメラは犯罪抑止に大変有効ですが、一方で個人情報保護の観点から、その設置場所や運用については配慮が必要です。
  そこで、都では、防犯カメラの運用についてどのように基準を定めているのか伺います。
 
○臼井治安対策担当部長 防犯カメラは、プライバシー等に十分配慮し、設置、運用すべきものでございます。都が補助する防犯カメラにつきましては、区市町村が地域の治安状況等を踏まえ、条例等により設置、運用基準を定めることとしております。
  なお、区市町村が条例等で定めていない場合は、防犯カメラの設置場所を表示することや映像の保存期間を一週間程度とすることなど、都が定めた基準により運用しております。
 
○中村委員 今や、都や市区町村の補助を受けて設置をするものだけではなく、民間でも多くのカメラを設置しており、都民としては、適切に運用されているかどうかが大変気になるところです。顔のデータはアナログ情報ですが、将来はデジタル情報になると、いつ、誰が、どこにいたか、検索すればすぐわかる技術が可能かもしれません。
  私の地元の三鷹市では、公共の場所に設置をする防犯カメラについては、民間設置も含めて、プライバシー保護の観点から条例で一定のルールを設けています。犯罪の抑止は必要ですが、過度な監視社会になってはなりません。都として、民間のカメラも含めて条例などで基準を定める必要があるかと思いますが、どのように考えるか伺います。
 
○臼井治安対策担当部長 防犯カメラにつきましては、防災意識の高まりとともに、民間においてもさまざまな目的により多様な場所に設置が進んでおります。その設置、運用に関しては、原則として設置者がプライバシーに十分配慮した上で適切に管理すべきものと考えております。
  都では、都が補助する防犯カメラにつきましては、先ほどご答弁申し上げたとおり、区市町村または都の基準により、プライバシーに十分配慮し、適切に設置、運用しております。
 
○中村委員 都においても、今後は民間を含めて公共の場所に設置をする防犯カメラに関しては、一定の運用ルールを定める必要があると思いますので、意見として申し上げておきます。
  次に、防犯カメラは犯罪抑止の効果が高いといわれていますが、しょせんこれは抑止力でしかありません。地域の力が落ちているとの意見もありますが、地域の安全・安心を確保するためには、見守り活動とあわせて行うことが重要です。
  そこで、都では、町会、自治会や防犯ボランティア団体がパトロール等の活動を実施するに当たり、どのような支援をしているのか伺います。
 
○臼井治安対策担当部長 都内では、約四千の防犯ボランティア団体が、地域においてパトロールなどの防犯活動を実施しております。都では、このような自主的な活動を支援するため、防犯カメラの設置補助のほか、防犯灯やベストなどの装備品の補助も実施しております。また、防犯ボランティアリーダーの育成や防犯ボランティア団体同士の情報交換の場である集いの開催、青色防犯パトロールの講習会などを実施し、活動を支援しております。
 
○中村委員 地域の安全・安心の向上を図るため、今後もぜひ防犯カメラの設置とあわせて、やはり地域における自主的活動が重要ですから、そうした活動への支援を進めていただきたいと思います。
 
2 渋滞対策について
 
○中村委員 次に、渋滞対策について伺います。
  都市部における課題はさまざまありますが、道路渋滞は、まさしく都市の課題でもあります。渋滞は、経済的な損失になるばかりか、ドライバーがいらいらを募らせれば交通事故につながりかねません。都市計画道路の整備が完全に終われば渋滞がなくなるとも思えませんが、少なくとも整備が完了していない段階において、できるだけ渋滞をなくすよう取り組むことは重要です。
  都は、ハイパースムーズ作戦として、ITS、高度道路交通システムを活用した渋滞対策に取り組んでいるとのことですが、決算年度の取り組み、決算額について伺います。また、実際にどの程度渋滞が解消されたかの効果が重要ですので、あわせて伺います。
 
○臼井治安対策担当部長 ハイパースムーズ作戦は、既存の道路空間を活用した即効性ある渋滞対策事業として、建設局、都市整備局など庁内各局、警視庁、東京国道事務所が連携して、平成二十年度から実施してきた事業でございます。
  平成二十七年度の主な取り組みでございますが、ITS技術を活用して交通量を予測し、最適な信号制御を行う需要予測信号制御を晴海通り、中央通り、第一京浜、水戸街道、三ツ目通りの五路線区間に導入いたしました。また、ルート別の混雑状況、所要時間等を表示する交通情報板を第一京浜、目白通り、日光街道に設置いたしました。決算額は一億八千五百五十七万七千円でございます。
  対策の効果につきましては、平成二十七年度の対策も含めて、平成二十年度から八年間の対策について総合的な効果検証を今年度行っており、検証結果につきましては、今年度中に公表する予定でございます。
 
○中村委員 効果は今年度中に発表するとのことですが、重要な課題であり、多額の予算もかかっていることから、きちんと検証していただきたいと思います。
  また、このハイパースムーズ作戦には、荷さばき対策や客待ちタクシー対策や道路施設の改善などハード整備が必要なものもあれば、ITSを活用した公共車両優先システムの活用もあるとのことです。
  そこで、この公共車両優先システムの導入と効果はどうだったのか伺います。
 
○臼井治安対策担当部長 ハイパースムーズ作戦におきましては、交通アクセス機能の強化策の一環として、羽田空港の国際定期便就航に合わせて、平成二十二年度から空港直行バスが円滑に通行できるように信号制御を行う公共車両優先システムを導入いたしました。
  平成二十七年度までに、新宿周辺地区など七地区と羽田空港とを結ぶ路線に導入し、平成二十六年度までに導入した六区間につきまして効果検証を行った結果、約三分の二の便で時間短縮効果があったことを確認しております。
 
○中村委員 先ほども述べましたが、渋滞による経済的損失は極めて大きいため、対策が必要です。ただ、建設局の道路整備や警視庁の交通管理など他局によるところが大きい上、ハード整備まで含めると膨大な予算がかかります。青少年・治安対策本部は、一生懸命取り組んでいただいているのはわかりますが、人員も予算も小さな組織です。渋滞対策という大きな問題についてどのように考えるのか伺います。
 
○臼井治安対策担当部長 渋滞解消のためには、三環状道路の整備等道路整備事業とあわせて、既存の道路において、渋滞箇所ごとの原因に応じた対策を関係各機関が連携して効果的に実施していくことが重要でございます。
  当本部は、これらの事業を効果的に進めるため、ハイパースムーズ作戦の関係部局による推進会議の事務局として、事業計画の策定に向けた調整や効果検証を実施するなど、その推進役を担ってまいりました。
  今後とも、関係機関等との緊密な連携協力のもと、ITSなど最新の技術も活用し、総合的かつ効果的な渋滞対策に一層取り組んでまいります。
 
○中村委員 大きな組織であると一般的には縦割りになりがちで、特に都は、最近の豊洲の問題などでも縦割りが厳しく指摘をされています。もちろん、警視庁は都の組織とはいえ独立した機関ですから、だからこそ課題に対してより一層の連携が必要です。警視庁や建設局が本来の業務の中で渋滞解消にも努めていただきたいのですが、少し信号の時間を変えればとか、長い道路をつくらなくても、とりあえず右折レーンさえつくればとか、渋滞解消に向けてすぐにできることはまだまだあると思います。
  青少年・治安対策本部は、調整など推進役を務めてきたとのことですから、今後もその役割を十分果たしていただきたいと思います。何より、今年度中に検証結果を発表するとのことですから、大詰めの段階ですし、また、その検証結果をもって次にどうするかというスタートの年でもあるかと思います。都市における深刻な課題である渋滞解消に向け、今後も着実に取り組んでいただくことを求めます。
 
3 ひきこもり対策について
 
○中村委員 次に、ひきこもり対策について伺います。
  就学や就労に至らない青少年の問題として、都は、主に義務教育修了後の十五歳から三十四歳までを対象にしていますが、それを超えてもひきこもりの状態にある方もいて、年齢は必ずしも青少年に限りませんし、その原因の多様さ、問題の長期化から考えても、これは真剣に取り組まなければならない課題です。
  そのためには、まず、しっかりとした実態把握が必要です。過去の決算委員会でも質問しましたが、当時から推定二万五千人という数字しかなかったのですが、今もそれは変わっていないようです。深刻な状況から、しっかり調査すべきではないかと考えますが、見解を伺います。
 
○稲葉青少年対策担当部長 都は、ひきこもり対策として、平成十六年度から東京都ひきこもりサポートネット事業を開始し、電話や電子メールによる相談に対応するとともに、平成二十六年度からは訪問相談を開始し、支援の充実を図ってまいりました。
  ひきこもりの若者やその家族を適切な支援につなげるためには、個々の若者の状況を把握し、それに合った支援を行うことが重要でございます。このため、現在、都としては、改めて数を把握するというよりも、訪問相談を実施する中で、ひきこもりの若者の具体的な課題について実態を把握することに重点を置いて取り組んでおります。
 
○中村委員 訪問相談で若者の具体的な課題の実態を把握することはもちろん重要だと思いますが、どのぐらいの方がどのような状況にあるのかを把握することも必要だと思います。さらには、実態がわからなければ施策の効果をはかることもできません。引き続きの課題として検討を求めます。
  とはいえ、この相談事業の取り組みも、もちろん重要です。ひきこもり対策について、平成二十七年度の相談事業について伺います。また、その中で訪問相談も実施したとのことですが、その成果を伺います。
 
○稲葉青少年対策担当部長 ひきこもりの相談窓口である東京都ひきこもりサポートネットの平成二十七年度の相談件数は、電話相談が四千九十五件、メール相談が千四百五十件、家庭等への訪問相談が三十五件の計五千五百八十件となってございます。
  訪問相談につきましては、ひきこもりの若者本人が相談窓口に来られないようなケースであっても、家庭訪問により本人や家族の状況を直接確認する中で、適切に課題を把握し、早期に支援につなぐことも可能となっております。
 
○中村委員 電話やメールだけではなく、事の性質上、なかなか窓口に来ていただくのは難しい場合もあると思いますが、家庭への訪問も大変なことだと思います。今後も引き続き行っていただき、一人でも多くの方の相談に応じていただければと思います。
  さて、ひきこもりの原因はさまざまであり、適切な支援を受けるためには、医療、福祉、雇用、教育など多様な分野の連携が必要ですが、どのような体制が望ましいと考えているのか伺います。
 
○稲葉青少年対策担当部長 ひきこもりは、特定の疾病や障害を指すものではなく、さまざまな要因が背景になって生じる状態であり、本人のニーズを的確に把握し、その課題に合った支援を行うためには、保健、医療、福祉、雇用、教育等の関係機関が連携して対応することが重要でございます。
  このため、東京都ひきこもりサポートネットの運営に当たっては、精神保健福祉センターや東京しごとセンター、教育相談センターなどを構成員とする連絡会議を開催するなどし、関係機関が情報交換を通じて相互に連携しながら、支援の充実を図っております。
○中村委員 関係機関の連携は図っていただいていますが、ただ、本当に原因は多様ですから、今後もひきこもりと一くくりにせず、丁寧な対応をし、必要な支援が得られるように取り組んでいただきたいと思います。
  昨今の問題の大きさから、私は、連携だけではなく、これを専門で担当する部門として、福祉や雇用のように相談機関を有する部門にあってもよいのではないかと思います。
  先ほどから、渋滞対策もひきこもりの問題もあえて決算で伺ったのは、決算額とその効果を検証し、次にどうあるべきかを考えるのが大切だからです。ある意味で青少年・治安対策本部は、他の局とは違った性質の組織ですから、問題解決のために最もよい組織、体制のあり方はどうあるべきか、常に検証していただくことが大切です。そのことを求めて、質問を終わります。
 
総務局への質問
 
1 公文書管理について
 
○中村委員 それでは、総務局の決算に関して、最初に公文書管理について伺います。
  現在、都の情報公開が注目をされています。都議会民進党は、さきの定例会の代表質問で、情報公開制度の前提として適切な公文書の管理の必要性について、都合の悪い文書は恣意的に不存在、廃棄済みとされることのないよう、どの文書を何年保存するのか、後日検証が可能なように文書を作成、保存するため、公文書についてしっかりとルール化をする必要があると述べ、以前から制定を求めてきた公文書管理条例について、改めて制定するよう主張しました。
  そこで、そもそも公文書管理について、総務局はどのような業務を行っているのか、決算年度の取り組みを伺います。

○小暮総務部長 都が保有する文書は、行政活動を行う上で基本的かつ不可欠でございまして、適切な文書管理は、情報公開制度と相まって、都民にとりまして、都政への参加を進めるためにも重要であると考えてございます。
  総務局は、全庁的な文書の審査、収受、配布、発送、さらには文書に関する管理、改善、指導等に関する事務を担当しておりまして、適切な文書管理を進めるための研修や事務説明会等を毎年実施いたしております。平成二十七年度におきましても、例年どおり実施をしたところでございます。

○中村委員 引き続き、各局が適切な文書管理を進めるよう取り組んでいただきたいと思います。
  さて、公文書に関してはどのような法体系で運用されているのでしょうか。文書の保存年限、そもそもどのようなものが公文書かをどう定めているか、意思決定にかかわる重要な文書が作成されているのか伺います。

○小暮総務部長 都におきましては、平成十一年に制定いたしました情報公開条例におきまして、公文書の適正な管理の必要性を規定するとともに、文書の発生から廃棄までのライフサイクルを統一的なルールで統制するため、現行の東京都文書管理規則等を整備したところでございます。
  また、文書等につきましては、職務上作成し、または取得した文書、図画、写真、フィルム及び電磁的記録と定義いたしまして、保存期間は、法令等の定めや重要度等により、一年未満、一年、三年、五年、十年及び長期の、この六種を基本としてございます。
  こうしたルールに基づきまして、重要な文書につきましては、各局において適切に作成及び保存されているものと考えておりますが、引き続き適切な文書管理の周知徹底を図ってまいります。

○中村委員 昨年三月、総務省が行った調査では、四十七都道府県のうちの一県を除いて、公文書管理に関する条例、規則等があり、そのうちの五県は条例で定めているとのことです。国の文書管理法では、公文書等が健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源とし、現在及び将来の国民に説明する責任が全うされるようにすることを目的とすると規定し、高い理念を掲げています。
  また、他県の条例では、意思決定の経過を文書にするよう明記しているものもあり、今後、情報公開の前提として、どういう文書を作成し、都民が知ることができるのか示していく必要があります。
  都としても、公文書を都庁内の文書としてのみ捉えるのではなくて、都民共有の知的資源としての認識を持っていただくためにも、改めて公文書管理条例の制定を求めます。

 

2 行政監察室について

○中村委員 次に、行政監察室について伺います。
  豊洲新市場の問題は大きく世間を騒がせていますが、九月三十日に豊洲市場地下空間に関する調査特別チームが知事に自己検証報告書を提出しました。そのチームには総務局主席監察員が名を連ね、事務局は総務局行政監察室と記載がありました。
  豊洲市場問題の真相究明や再発防止については、さきの定例会の最終日に設置をされた特別委員会で審議をしていきますが、ここでは行政監察室について、改めてどのような業務を行っているのかについて伺います。また、昨年度どのような予算、人員で行ったのか伺います。

○安藤主席監察員 行政監察室は、東京都服務監察規程に基づき、知事部局等の職員に関する服務監察等を行っておりまして、服務監察には、予防監察と事故監察の二種類がございます。
  予防監察は、汚職等非行、事故の未然防止及び服務規律の維持向上を図るため、職員の勤務状況等の調査を定期監察として行うほか、必要に応じて随時監察等も実施しております。
  事故監察は、職員の非違行為について、その事実関係及び責任の有無等を明確にするため、本人からの事情聴取等による調査を実施しております。
  なお、地方公務員法に基づく懲戒処分等は人事部で所管しております。
  また、昨年度の予算は八百八万五千円でございまして、人員は、平成二十七年八月一日現在の現員は二十七名で、うち監察員八名、副監察員九名、一般職員十名でございます。

○中村委員 未然防止のための予防監察と非違行為についての事故監察の二種類を行っているとのことでした。
  予防監察を行うことで、できれば事故監察をしなくてもよい状況であっていただきたいとは思いますが、残念ながら事故監察をすべき案件は発生しているわけです。昨年度の処理件数は四十五件とのことでした。
  そこで、事故監察における事情聴取を実施するとのことですが、どのようなものなのか伺います。

○安藤主席監察員 事故監察における事情聴取は、服務に関する法令等の遵守義務違反について、事実を究明するために十分かつ綿密な調査を実施するものでありまして、職員本人や関係者に対する直接の事情聴取や、関係資料の提出等を求めることにより実施しております。また、弁明の機会としても実施しておりまして、事情聴取書には本人の同意の署名を得ております。

○中村委員 都の職員は各局を異動するので、当然ながら行政監察室にずっと在籍するわけではありません。事情聴取をする人が知っていたり、また、いつかは一緒に働くことになるのではということもあるのかもしれません。職員同士の事情聴取では、なれ合いになってしまうことはないのか、伺います。

○安藤主席監察員 服務監察規程におきましては、監察員は公正を旨とし、もって都民の信託に応えなければならないと定められております。事情聴取は、これに基づき厳正に実施しております。

○中村委員 都庁の何万人もの職員の服務監察をするので、先ほどの人員でするわけですから大変なことだと思いますが、それゆえに、残念ながら問題も発生するため、チェック機関が適正に機能していることが重要です。都民の信託に応えるためにも、引き続き厳正に職務を果たしていただくことを求めます。


3 監理団体について

○中村委員 次に、監理団体について伺います。
  都議会民進党はかねてから、都と密接な関係がある監理団体の改革を主張してきました。都は、監理団体ほど関連性が強くない団体を報告団体としていますが、報告団体も改革が必要なのは同じです。特に、昨今では行政の透明化について厳しい目が向けられ、同時に、監理団体、報告団体にも厳しい目が向けられています。
  しかし、都は、報告団体に対しては、監理団体ほど強く指導監督しているわけではありません。そのため昨今では、オリンピックの組織委員会は監理団体でないため、都の関与が小さいことが問題につながったともいわれています。ここでは個別の団体のことは質問しませんが、改めて代表質問でも主張したように、都は組織委員会に対する関与を強めることで情報公開を徹底させていくことを求めます。
  さて、ここでは、総務局による監理団体、報告団体に関する事務について伺います。
  まず、監理団体、報告団体についてどのくらいの数があるのか伺います。また、監理団体と報告団体の区分について、恣意的な判断をせず、単純に出資比率で扱いを決めるべきではないかと考えますが、都の見解を伺います。

○佐々木行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都では、都の政策との連動性が高く、都の施策実施の現場を担う監理団体と、その公共性に鑑み、都が出資等を行っている報告団体の、大きく二つに区分しており、現在、監理団体は三十三団体、報告団体は五十一団体となっております。
  監理団体と報告団体の区分につきましては、単に出資、出損の比率だけではなく、都からの財政的、人的支援の状況や都の政策との連動性などを総合的に勘案し、各団体の位置づけを整理してございます。
  今後とも、都政を取り巻く動向を注視しながら、都民の理解と納得を得られるよう適切に対応してまいります。

○中村委員 都政を取り巻く動向を注視しながら対応というと明確ではない感じを受けますので、ぜひ誰が見ても納得するような仕組みを構築していただきたいと思います。
  また、監理団体に関しては、都幹部職員の再就職いわゆる天下りが問題になっています。監理団体に仕事を任せるときに、民間のノウハウを生かすといわれることがありますが、トップが都職員OBでは民間のノウハウとはいえないのではないかと考えます。直近の再就職の状況とあわせて、都の見解を伺います。

○佐々木行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 監理団体は、効率的な経営のもと、機動的に事業を展開する側面を持つ一方、都の事業を支援、補完する重要な機能も担ってございます。都の退職者が有する都政に関する知識や経験、都で培ったリーダーとしての資質等を社会のさまざまな分野で活用することは有意義であり、こうした監理団体の適切な事業運営にも大きく寄与するものと認識してございます。
  このような考えに基づきまして、都では、これまでも団体に対して必要な都退職者の推薦を行っており、平成二十六年夏季の幹部異動後の一年間に都を退職した幹部職員のうち、二十四名が監理団体に再就職をしてございます。
  今後とも都民の理解と納得を得られるよう、また、都政の現場を担う監理団体が都の重要なパートナーとして遺憾なく力を発揮できるよう、都として適切に対応してまいります。

○中村委員 近年、新たな退職管理制度もできましたが、都職員の豊富な経験を生かすとの趣旨であっても、監理団体との連携強化は現職中に人材を考慮すれば可能であり、年金までの収入確保が必要であれば、定年延長や再雇用等、都全体として考えることも必要です。特定の人のみが優遇されることは、なかなか都民の理解を得にくいものがありますので、制度の見直しを求めます。

 

4 人権施策について

〇中村委員  次に、人権施策について伺います。
  昨年は、平成十二年に制定された人権施策推進指針が改定されました。社会状況が変化し、新たな課題がある中で、都の人権施策は長らく足踏みをしていたといわざるを得なかったのですが、ようやく動き出したものとして期待をしています。
  昨年から開催されたヒューマンライツのイベントにも、私も見学させていただきました。また、後に法整備はされましたが、ヘイトスピーチなどの問題も発生したり、最近では、沖縄で土人という差別用語が使われるなど、残念な状況もあります。まだまだ人権施策についての課題は大きく、より一層の取り組みが必要です。
  そこで、人権施策について、昨年度の取り組みと成果、課題について伺います。

○箕輪人権部長 都は、人権課題の多様化、複雑化等、都の人権を取り巻く状況が大きく変化したことから、平成二十七年八月、東京都人権施策推進指針を十五年ぶりに改定いたしました。
  新たな指針では、オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機に、国際都市にふさわしい人権が保障された都市を目指し、人権施策の三つの基本理念、五つの施策展開に当たっての考え方を新たに示したほか、人権尊重の理念が浸透した社会を実現するための起爆剤として、重点プロジェクトを掲げました。
  その一つといたしまして、昨年十月には、多文化共生をメーンテーマに、大型人権啓発イベント、ヒューマンライツ・フェスタ東京二〇一五を初めて開催いたしました。このほか、都は、人権週間行事やスポーツ団体と連携した啓発事業等、さまざまな啓発事業を展開してまいりました。
  引き続き、オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けて、人権尊重の理念を広く社会に発信し、浸透を図っていく取り組みを実施してまいります。

○中村委員 昨年度は指針を改定し、新たなイベントも開催し、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックに向けて、人権施策としては一歩を踏み出したのではないかと思います。オリンピック憲章は、いかなる差別も認めていません。ぜひこれを機に、東京の人権施策が飛躍的に進展するよう取り組むことを求めます。
  さて、人権問題の中で、同和問題について伺います。
  今年度、台東区にある東京都人権プラザが港区に移転することを議論しました。もちろん、現在の場所で果たしてきた意義は極めて大きく、移転とはいえ、当面台東区にも分館という形で残ることになりました。改めて、東京都人権プラザの現在の場所での取り組みとその意義、成果を伺います。

○箕輪人権部長 東京都人権プラザは、昭和四十七年に開館した産業労働会館を前身といたしまして、その後、平成十四年に人権プラザとなり、都の人権啓発の拠点として、同和問題を含むさまざまな人権課題について、展示事業や情報提供事業等を行っております。
  具体的には、さまざまな人権課題に関する資料、パネル等の展示、人権に関する図書、ビデオ、DVD等を備える図書資料室の運営及び相談員による人権相談、会議室等の提供でございます。これらの取り組みを通じ、人権尊重理念の浸透に貢献する役割を果たしてまいりました。

○中村委員 あらゆる人権を扱う人権プラザですが、老朽化した施設なので、永続した使用は困難な状況だとは思いますが、この地域での何らかの形での存続については検討していただきたいと思います。
  さて、私も何度も人権プラザに行きましたが、常設展示や企画展示など大変充実しています。もっと多くの方に見ていただきたいのですが、どのくらいの人員で、どのような展示を行っているのでしょうか。
  講演などを含め、すばらしい取り組みもしているようですが、都全体に広めていこうとすると、都の全体の規模が大きく、現状の体制では厳しいと思います。人権施策は本当に重要ですので、人員の拡充を含めて検討する必要性があると考えます。人権プラザ以外にも出張し、展示をしているようですが、実績はどうでしょうか、伺います。

○箕輪人権部長 東京都人権プラザは、指定管理者でございます公益財団法人東京都人権啓発センターが管理運営しており、同センターの職員は、平成二十七年四月一日現在で十六名でございます。
  展示室では、さまざまな人権課題を紹介する常設展示のほか、タイムリーな話題について紹介する企画展などを定期的に実施しております。平成二十七年度は、人権漫画展、路上生活者をテーマにした写真展、人権ポスター展といった企画展を行いました。このほか、人権啓発行事等の機会を捉えて出張展示も実施しており、平成二十七年度の実績は十回でございます。
  引き続き、展示事業等、東京都人権プラザの機能強化を図り、人権尊重理念の浸透を図ってまいります。

○中村委員 世界的に見ても排外主義的な動きが起きていたりとか、経済的格差の広がりが、より立場の弱い人に矛先が向かったり、また、インターネットの普及により新たな問題も発生するなど、懸念はあります。
  人権施策が重要なのはオリンピックのためではなく、それは一つの大きな契機にすぎません。今後とも、人権施策についてより一層拡充していただくことを求めます。

 

5 多摩振興について

〇中村委員  次に、多摩振興について伺います。
  長らく多摩地域は二十三区との格差があるといわれてきましたが、昨今では、インフラの整備状況が進むにつれて、都は格差という言葉は使わなくなりました。
  しかし、二十三区と市町村の財政力の差があるため、住民サービスには差が生じ、インフラがいかに整備されようとも、実感として格差は存在していると思います。
  改めて都の施策を見ますと、平成二十五年三月に新たな多摩のビジョンを、平成二十六年三月に具体的な取り組みを示した新たな多摩のビジョン行動戦略を策定し、これらに基づき多摩地域の振興に取り組んでいます。
  そこで、決算年度の取り組み状況と多摩地域を取り巻く課題についての認識を伺います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 都におきましては、新たな多摩のビジョン行動戦略に基づく振興策の進捗状況を取りまとめておりまして、本年六月には、平成二十七年度の進捗状況に係る年次報告書二〇一五を作成いたしました。
  平成二十七年度の主な取り組みといたしまして、多摩南北主要五路線の一つであります調布保谷線が全線開通するなど、道路ネットワークの充実を図ってきたほか、緊急輸送道路等の橋梁の耐震化完了、無電柱化の推進など、防災力の向上に取り組んでまいりました。
  また、スーパー総合周産期センターに杏林大学医学部付属病院を新規指定するなど、周産期医療の充実を図ってきたほか、オリンピック・パラリンピック開催を見据え、武蔵野の森総合スポーツ施設の整備を進めるなど、多摩振興の取り組みを着実に推進してまいりました。
  その一方で、人口減少、少子高齢化の進展や大規模工場の撤退など、多摩地域は依然として諸課題を抱えてございます。
  今後ともこうした課題や地域特性を十分に踏まえ、多摩地域が持続的に発展していけるよう、多摩振興を推進してまいります。

○中村委員 さまざま取り組みはしていただいたんですが、今ご答弁にあったように、多摩地域の大規模工場が撤退するだけではなく、大学が都心への回帰が進んでいったりと、空洞化が懸念をされています。さらに、都心や臨海部の発展が若い人を吸い寄せ、多摩地域の方が高齢化の進展が速くなるとの見通しもあります。格差が解消したという認識ではなく、むしろ今後さらに格差が広がらないぐらいの認識で多摩振興に取り組んでいただきたいと思います。
  しかし、国は、東京の自治体、とりわけ地方交付税不交付団体を富裕団体として扱っており、実情を十分踏まえているとはいえません。地方交付税制度は、全国の地方公共団体の財源調整制度であり、大都市特有の財政需要が十分に考慮されていません。そのため、都は、市町村総合交付金などさまざまな独自の財政支援により、きめ細かく支援しています。
  一方、多摩・島しょ地域と一口にいっても、財政状況や地域特性を初め、市町村の実情はさまざまです。市町村総合交付金は、それぞれの課題に柔軟に対応するとともに、努力する市町村を支援する制度であるべきと考えますが、所見を伺います。

○西村行政部長 市町村総合交付金は、市町村に対する包括的な財源補完制度として、市町村の経営努力を促進し、自主性、自立性の向上に資するとともに、地域の振興を図り、市町村の行政水準の向上と住民福祉の増進などに寄与することを目的としたものでございます。
  都はこれまで、各市町村の財政状況等を的確に把握するとともに、市町村からの要望を踏まえつつ、まちづくりへの支援の拡充や、みずからの経営努力を評価する項目の設定など、効果的で柔軟な支援を行ってきたところでございます。
  今後とも、各市町村の財政状況や事業動向等を的確に把握しつつ、各市町村の実情に即した交付となるよう、適切に対応してまいります。

○中村委員 市町村総合交付金については、市長会、町村長会、また都議会からの求めに応じて、総額を年々増加させていることは評価をします。
  しかし、どうしても都独自の財源補完制度との扱いのため、私は、都独自の財政調整制度を構築すべきと考えます。
  また、都内にある地方交付税不交付団体は、国の制度改正で事務がふえても交付税措置するとして財源の手当てがないばかりか、昨今では法人市民税の一部国税化により、かえって財政は厳しくなっています。多摩地域というと自然か観光という一面的な見方ではなくて、都内の不交付団体の立場も国に求めていただきたいと思います。今後も、多摩振興についてのより一層の取り組みを求めて、質問を終わります。

 

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