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都議会質問記録

2016/11/18 昨年度の決算審査で民進党を代表して意見表明を行いました

 私は、都議会民進党を代表して、平成27年度各会計決算について意見開陳を行います。
 平成27年度は、舛添前知事2度目の予算でしたが、高額な海外出張経費や公用車の私的利用など、さまざまな問題が指摘されました。一方で、一般会計予算の総体としては、一部に執行残は見られるものの、概ね適正に行われたと評価致します。
 改めて言うまでも無く、都の歳入は景気変動に大きく影響を受けます。引き続き、都財政の自立性を保ちつつ、施策の効率性や実効性向上への取り組みをより一層強化することが必要です。
 今後見込まれる社会保障関係費の急速な増加、社会資本ストック更新需要の増加などに適切に対応し、東京の活力を高め、都民生活を向上させ、さらには、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会を成功させるため、質疑を通じて申し上げた点について、しっかりと取り組むようを求めるものです。
 以上、総括的な意見を述べ、以下、各局別事項について、意見を申し上げます。


 まず、政策企画局関係について
一、都市外交については、経費の精査や情報公開、成果をわかりやすく都民に報告するなどの取り組みを行うこと。知事に加え実務レベルでの交流・協力を推進すること。また、民間団体等が取り組む国際交流についても支援を拡大すること。

 次に、青少年・治安対策本部関係について
一、防犯カメラの設置について、引き続き支援するとともに、個人情報保護の観点から設置場所や運用が適切に行われるよう取り組むこと。
一、渋滞対策として、ITSを活用した対策、荷捌き対策、道路施設の改善を引き続き進めること。
一、ひきこもり対策として、しっかりとした実態把握を行うこと。長期化への対応、ひとりひとりの多様な原因に適切な支援を行えるよう医療、福祉、雇用、教育など多分野との連携を強化すること。

 次に、総務局関係について
一、公文書の管理について、都民共有の知的資源としてとらえ、意志決定の経過の文書化、後日検証可能な文書の作成、保存などについてルールを明確にするためにも、公文書管理条例を制定すること。
一、監理団体改革をより一層進めるため、経営目標の設定・達成度評価のプロセスに外部の目を入れること。監理団体と報告団体の区分は、情報公開の推進や、いわゆる天下りへの対応などについて取り組みをすすめること。
一、新たな人権課題も多いことから、より一層人権施策を拡充すること。また、台東区にある人権プラザ分館については、今後とも近隣で存続できるようにすること。
一、多摩振興について、大規模工場の撤退や大学の都心回帰などの状況に鑑み、より一層取り組みを強化すること。

 次に、財務局関係について
一、引き続き都財政の基盤強化に取り組むこと。
一、権限と財源の移譲などあるべき地方財政の実現について引き続き国に働きかけること。
一、都の契約については、労務単価の上昇が労働者の賃金に反映されるとともに、社会保険への加入が100%となるよう取り組むこと。
一、新たな施設整備や改修・改築にあたっては、維持管理や大規模改修等の後年度負担の軽減についても十分考慮すること。

 次に、主税局関係について
一、税の公平性を確保するため、都独自の政策、さらには国への要求などを積極的に行うこと。

 次に、生活文化局関係について
一、私立高等学校海外留学推進補助などで私立学校におけるグローバル人材の育成支援の後押しをすること。
一、私立学校外国語指導助手活用事業補助を継続し、私立学校を支援すること。私立小学校にも対象を広げること。
一、女性も男性も家事や育児に取り組みやすい環境整備に向けて取り組むこと。

 次に、オリンピック・パラリンピック準備局関係について
一、オリンピック・パラリンピックの新規恒久施設は、大会後の後利用や維持管理コストについても十分考慮して、整備すること。経費の縮減に取り組むこと。
一、多摩地域の各市町村が2020年大会に向けて具体的な事業展開を行うために、必要な情報を積極的に提供し、意見交換を実施すること。
一、ラグビーワールドカップについては、幅広く都民がラグビーに触れる機会を設け、機運の盛り上がりと2019年大会の成功につなげること。

 次に、都市整備局関係について
一、大規模地震による鉄道施設への被害を未然に防ぎ、鉄道の早期運行再開を可能とするため、引き続き鉄道の耐震化を推進すること。
一、特定沿道建築物の耐震化100%に向けて、強力に取り組みを推進すること。
一、都市計画道路の整備にあたっては、自然環境や景観に対する影響を踏まえ適切に対応すること。

 次に、環境局関係について
一、省エネルギー・CO₂削減の推進について、分散型電源の導入や排熱利用の促進に取り組むとともに、いわゆるエコチューニングなどにも取り組むこと。
一、家庭の省エネ・創エネに引き続き取り組むとともに、断熱性の高い住宅の普及にも取り組むこと。
一、地中熱の利用について、設備導入に係る支援制度の利用を促し環境負荷の低減に資するよう取り組むこと。

 次に、病院経営本部関係について
一、公社病院において、地域の医療ニーズに応えるとともに、医療機能の向上、経営改善に努めること。

 次に、福祉保健局関係について
一、待機児童の早期解消に向け、より効果的な施策を展開し、区市町村や事業者の取り組みを更に後押しすること。
一、保育士等キャリアアップ補助を更に充実させるなど、保育人材の確保、定着に向けた支援の充実を図ること。
一、急増する児童虐待に対応するため、児童福祉司を増員するとともに、実務能力の向上を図るなど、児童相談所の体制を一層強化すること。

 次に、産業労働局関係について
一、林業・木材産業改善資金の有効活用なども含めて、森林整備に継続して取り組むこと。
一、障害者受け入れ企業において、障害者が安心して仕事に取り組み、定着できるよう、東京ジョブコーチや精神障害者への専門アドバイザーなどを派遣して支援すること。
一、正規雇用等転換促進助成事業を継続することで、正社員を希望している非正規労働者の正規雇用化を実現すること。

 次に、建設局関係について
一、水辺環境の維持・創出のため、河川のしゅんせつや水面清掃を継続して実施すること。また、水辺空間の緑化を一層推進すること。
一、都立公園の運営については、時代の要請や都民のニーズに的確に応えるよう取り組むこと。
一、都立霊園について、樹林墓地をはじめ、都民ニーズに対応した供給を進めること。

 次に、港湾局関係について
一、東京港の安全確保や運営に資する設備の維持と長寿命化、長期的な経費節減に努めること。
一、海上保安庁や警視庁などの関係機関と緊密に連携し、東京港のふ頭や客船ターミナルなどにおいて事故や事件などが発生しないよう取り組むこと。

 次に、会計管理局関係について
一、都が公金を出資しているファンドについては、不断に監視を続けるとともに、都民に対し、適時適切な情報開示を行うこと。

 次に、教育庁関係について
一、教員の多忙化について、さまざまな業務を定期昇給や勤勉手当に反映するとともに、部活動指導に臨むための環境整備に取り組むなど、教員のモチベーションを高めること。 
一、学校現場において、育児・介護と仕事の両立や年次有給休暇の取得を促進させるなど、ライフ・ワーク・バランスの実現に向けて、更に取り組むこと。
一、副校長の多忙化については、学校専門職の配置など、副校長の多忙解消に向けて新たな軽減策を検討、実施すること。
一、特別支援学校のスクールバスについては、運行の安全を優先した質の高いバス事業者を確保して、スクールバスの安全な運行を図ること。

 次に、労働委員会事務局について、
一、労働紛争解決への取り組みを通じ、労働組合や労働者を救済するとともに、不当労働行為に関する認識が十分でない使用者がその認識を改め、安定した労使関係を構築できるよう取り組むこと。

 次に、警視庁関係について
一、官民連携による取り組みを強化し、サイバーテロを含めたテロ対策に万全を期すること。また、中小企業に対する危機管理対策を推進すること。

 最後に、消防庁関係について
一、救急はん搬そう送時間の短縮に向けて、引き続き、救急隊の増強を図るとともに、ビッグデータを活用した救急隊の効果的な配置と運用を図ること。また、バイスタンダー保険をはじめ、救急救命講習の受講者拡大に取り組むこと。
一、シャープ7119の充実強化や周知促進、ひん頻かい回救急要請者への対応強化などにより、救急車の適正利用をより一層推進すること。

以上で、意見の開陳を終わります。

 

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